チーフ・ストラテジスト広木 隆とチーフ・アナリスト大槻 奈那によるグローバル・マクロ解説レポートを開始しました。今後、随時グローバルマクロ経済の見通しや中央銀行の金融政策についてコメントしてまいります。
第1回目は広木による雇用統計プレビューレポート
「米国雇用統計 - ハードデータの強さを示せるか」(広木隆)
110円台にまで進んだ円高が株式市場の重石となっているが、米国の長期金利が低下したのは米国景気にやや陰りが見え始めたからにほかならない。
直近発表された経済指標は強弱まちまちであった。特徴として、ソフトデータ(景況感や消費者信頼感といったセンチメント系)は強いのだが、ハードデータ(生産や消費などの実数)に弱さが見られる。その意味では、米国の経済指標のなかでもっとも重要な雇用統計 - いうまでもなくハードデータである - が、いつに増しても注目される。
今週末の雇用統計を占う一助として、ディープマクロ社のレポートを紹介しよう。ディープマクロ社はビッグデータを使ったユニークな分析手法で注目を集める米国の調査会社である。