前回号「人気FXトレーダーが徹底解剖!オートレール・ラボvol.4」はコチラ
オートレールを本格運用!その環境を整理
オートレールに関わり、5月にお試しで仕掛けを行ったところ、大成功をおさめました。(この辺りのお話は前回号をご確認ください。)味を占め、6月に本格的にオートレールでトレードを行いました。それは以下のような相場環境で、オートレールのメリットを十分生かせると考えたからです。
6月相場...雰囲気は大きく変わってきた!?
トレンドの変化を感じたのは6月のフランス総選挙による地政学的リスクの後退です。
その後、
- 6月14日FOMC(米連邦公開市場委員会)による米利上げと年内バランスシートの縮小。
- 6月27日ECB(欧州中銀)ドラギ総裁の発言で金融緩和政策の見直し期待によるユーロ上昇。
- 6月28日BOE(英国中銀)カーニー総裁のタカ派発言でポンド上昇。
さらにカナダ中銀総裁の早期利上げを示唆する発言からカナダドルも上昇。これをきっかけに米ドル/円・クロス円の上昇トレンドが見られるようになりました。
そもそもクロス円とは?
クロス円は日本円との間に米ドルを介する通貨のことで、「米ドル以外の外貨」と「日本円」のペアを指します。
(おもな銘柄:ユーロ/円・ポンド/円・豪ドル/円・NZドル/円・カナダドル/円など)
<クロス円取引の特徴>
クロス円の場合、円との直接取引ができません。日本円をユーロやポンドに変えているように見えますが、実際は間に「米ドル」が入った合成取引です。
(例)
ユーロ/円=ユーロ/米ドル×円
ポンド/円=ポンド/米ドル×円
なので注意点として、クロス円を取引する時は「米ドル」との関係も必要なので常に3通貨の動きを確認しておきましょう。
ユーロ/円=ユーロ/円・ユーロ/米ドル・米ドル/円
ポンド/円=ポンド/円・ポンド/米ドル・米ドル/円
オートレールでのスワップも魅力
オートレール注文を設定する時「上か下か」で迷ったら私は「上」を選択しています。上=「買い注文」
その理由は、スワップポイントによる副次的な利益の積上げに適しているからです。2017年7月現在、ユーロ/円ではスワップが逆転しているので、ユーロ/円では売りが試しやすいですね。
スワップポイントのおさらい
スワップポイントとは、2国間の金利差のことで、金利の高い方の通貨を買うとスワップポイントを受け取り、金利の高い通貨を売るとスワップポイントを支払う仕組みです。
日本は今後も超低金利政策を取るのに対し、欧米は徐々に利上げ政策にシフトチェンジし始めています。今後各国との金利差が広がることを考えると、スワップによる副次的な利益の積上げも楽しみの1つです。
オートレール実践、そのHOWTOを一挙公開!
相場を予測しながらオートレールするには?
オートレールは通常画面のほかに、裁量トレードによく使う多機能チャート「MonexTrader FX」と「MonexTraderFX Lite」でも取引可能な事はあまり知られていません。
↑FX PLUSの通常画面の右上のアイコンを押すと、左「MonexTraderFX」右「MonexTraderFX Lite」へ遷移します。(インストール不要のブラウザ版です)
↑「MonexTraderFX」の取引画面です。通常画面から取引した内容も「MonexTraderFX」と連動しているので、ポジションの確認ができます。(ここからオートレールの発注も可能)
MonexTraderFXの良さは「ポジションの見える化」
オートレールは設定値だけを入力すれば自動で売買してくれるツールなので、このような多機能チャートは不要なはず。しかし、自動売買に全部を任せるのではなく、
- 自分でも現状把握をしたい
- 裁量トレードもうまくなりたい
という方は、MonexTraderFXでオートレールを活用してください。なぜなら、MonexTraderFXでは、自分の注文状況がチャート上に表示されます。どこでポジションを持ったか?現在の自分の損益などの情報も、チャートを見れば把握が可能なので、場合によっては「途中で手動決済=利益確定」という作戦も可能です。
「MonexTraderFX Lite」の良さは通貨ペア別分析
一方、MonexTraderFX Liteはシンプルで見やすいのが特徴。Liteでは通貨ペアを選択すると、該当するチャートが表示され、ポジション状況も通貨ペア別に管理できます。オートレールで複数通貨ペアを取引したい場合に便利です。
狙いはクロス円の「上」方向
この作戦では、前述のとおり円安を見込んでクロス円上昇=「上方向」へオートレールを仕掛けています。
クロス円での買い建玉の多くは、スワップポイントが付きます。今後、各国が金融緩和政策からの脱却を図る動きとなれば、日本との金利差がさらに広がる可能性があります。オートレールでもうれしい副次的な利益も期待できます。
実際に仕掛けが終わったら、「オートレールサマリー」で確認をしてみましょう。今回は下記のようになりました。
米ドル/円 買い 109.600円 上方向 値幅間隔:0.5円 本数:3本 トレール幅0.5円
ポンド/円 買い 139.700円 上方向 値幅間隔:0.5円 本数:3本 トレール幅0.5円
予想通り円安が進み、米ドル/円・ポンド/円とも利益が出ています。1時間足チャートを見ると、かなり高値圏で伸びが鈍化しています。ここで、他の時間足やテクニカル分析を入れて「そろそろ下がる、反転ポイントかな?」と思ったらトレールを中止して「全決済」ボタンを押す。「まだまだ上昇する」「トレールにお任せ♪」と判断したら放置です。いろいろ迷った結果「放置」してみることに...。
2時間後に急落して自動決済!
2時間後、スマホにオートレール自動決済のお知らせが来ました。チャートを見ると、米ドル/円、クロス円が急落。ここで決済トレールがかかり決済されたことが分かりました。(+34,242円の利益確定!)やっぱり前回確認したところは最高値圏、そこからピークアウトしています。
「あそこで全決済すればよかったかな?」というのは後講釈。上昇トレンドに乗り、トレールが上手くワークした結果です。
ボリ平の裁量トレードだったら、もっと手前の小さい利益で決済したと思います...。
裏ワザ!比較チャートを使おう
Monex Trader FXには「比較チャート」があります。(画面管理➡比較チャート)
通貨ペアを指定し(ここでは米ドル/円)それに対し比較したい通貨ペアを選択すると(ここではユーロ/円・ポンド/円・カナダドル/円)通貨ペアごとの強弱が見られます。
※比較は「変動率比較」と「価格比較」がありますのでそれぞれ参考にしてください。(図は変動率)
チャート上にカーソルを合わせると、左の欄に日時・通貨ペア別のデータが表示されます。
さてその比較チャートを見ると、6月15日あたりから、変動幅が大きくなり、6月26日(月)からトレンドが変わっています。特にユーロ/円・ポンド/円の変動幅が大きく、カナダドル/円も好調。これはあくまでも変動率なので上昇トレンド・下降トレンドを測るものではありませんが、参考になるデータです。(裁量トレードでも使えます!)
オートレールラボVol.5まとめ
今回のまとめです。
また今回の内容は、ボリ平が出演する動画にもまとめました。動画の視聴は、下記アドレスからどうぞ。
ボリ平氏のオートレール実践解説動画はこちらから
(youtubeのサイトへ遷移します。ボリ平氏個人作成の動画であり、マネックス証券の広告ではありません。)
カリスマFXトレーダー「ボリ平」こと矢澤明美氏プロフィール
ボリ平(矢澤 明美 氏)
2005年に会社員として働く傍らで、株のデイトレードをスタート。2006年FXに転向。2007年から投資ブログ「3万円からのFX投資生活」http://www.borihei.comをスタート。
そして2010年からのFXレバレッジ規制を機に、バイナリーオプション、CFD、日経225先物、商品先物なども幅広く取引するようになる。2012年のアベノミクス相場では6か月で3千万円稼いだ実績も。
2013年7月投資利益を資本金とする株式会社を設立。専業トレーダーとなり現在に至る。
主な手法
ボリ平ドラゴン式、ロンドンコーリング手法、ハイロウズOCO手法
レンジ相場も、トレンド相場も、アナタに代わって自動でトレード!見ないと損!?オートレール早わかり講座
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