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第11回「ART IN THE OFFICE 2018」作品完成!

マネックス証券が、社員啓蒙活動、並びに社会文化活動の一環として毎年度実施している「ART IN THE OFFICE」プログラムも今年で11回目を迎えました。このたび、今年度の選出作品、金子未弥氏の「見えない地図を想像してください」が完成しましたのでお知らせします。

金子未弥氏の作品案は、「見えない地図」をキーワードにその場に居合わせた人の記憶を頼りに形づくるコンセプトのユニークさ、また、アートと人々のコミュニケーションの広がりに可能性を感じさせられる点が評価され、87点の応募作品案の中から選出されました。

「ART IN THE OFFICE 2018」選考結果

完成作品

見えない地図を想像してください

金子氏は約2週間かけ、マネックス証券のプレスルームで社員に向けたワークショップを複数回重ね、作品を制作しました。
参加者ひとりひとりが記憶や経験から思い描いた個人の地図が、幾重にも重なり、壁面に場所の名前が増殖していきました。それらが線で結び合わされることにより、多面体の展開図のような巨大な像が浮かび上がります。
この像はプレスルームを覆うように広がり、訪れる人にここで働く人の記憶の風景を提示しています。

マネックス証券株式会社 プレスルーム(GALAXY)
「ART IN THE OFFICE 2018」作品:
金子未弥/「見えない地図を想像してください」/2018年インク、ビニールテープ、グロスポリマーメディウム/8700mm×1690mm

画像の無断転載・複製を禁じます。

金子未弥氏コメント:

「ここに見えない地図が書かれていると想像してください。その地図上に『中心の場所』『重要な場所』『行きたい場所』『行った場所』『思い出した場所』をそれぞれ配置してください。」このように呼びかけるワークショップを7日間行いました。結果、およそ60人の参加者による「見えない地図」が会議室の湾曲した壁面で重なり合う状況が出現しました。
一人で想像する「見えない地図」は、経験と記憶から導きだされた個人の肖像であるといえるでしょう。
では、複数の参加者による「見えない地図」は、どのような記憶を私たちに見せてくれるのでしょうか。
壁面に書き込まれた場所の名前は、個人の経験や意識などが、他者との複雑な関係性を構築しながら配置されています。
交錯した線は、ただ土地の名前を繋ぐだけではなく、記憶の風景を結びつけます。それは単なる「地図」を超えた多元的な風景を浮かび上がらせます。
複数人による「見えない地図」は、さまざまな記憶が同時多発的に変化する光景を私たちに見せているのかもしれません。

1989年神奈川県生まれ。2017年多摩美術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻修了、博士号(芸術)取得。
人々の場所に関する記憶から「都市の肖像」へと導くプロジェクトや作品制作を行っている。
黄金町レジデンス・アーティスト、Tokyo Midtown Award 2017 グランプリ受賞。近年の展示に、2016年個展「金子未弥展-都市の肖像を求めて-」
(KOMAGOME1-14cas/東京)、2018年「Street Museum」(Tokyo Midtown Plaza B1, Metro Avenue/東京)などがある。

過去の受賞アーティストと作品

過去の「ART IN THE OFFICE」プログラムの作品および審査結果をご紹介しております。

過去の受賞アーティストと作品について