「マネックス・日本成長株ファンド」(愛称:ザ・ファンド@マネックス)は、インターネット関連企業の株式を中心に組み入れ、長期で良好な運用成績を達成しています。当ファンドを運用するアセットマネジメントOne運用本部 株式運用グループ 国内株式担当ファンドマネジャーの岩本誠一郎氏とマネックス証券 チーフ・ストラテジストの広木 隆との「スペシャル対談」後半では、市場で特に注目度が高いAI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、さらには仮想通貨などのテーマについて議論を交わしました。
マネックス・日本成長株ファンド(愛称:ザ・ファンド@マネックス)
主として、わが国の株式の中から、「インターネット関連企業の株式」を中心に投資を行います。
「ファンドに組み入れるひとつひとつの銘柄の選択」を重視した運用を行います。
純資産総額の30%の範囲内で外貨建資産への投資を行うことがあります。外貨建資産への投資にあたっては、機動的な為替ヘッジにより、為替変動リスクの低減に努めます。
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対談者プロフィール
アセットマネジメントOne株式会社
運用本部 株式運用グループ 国内株式担当ファンドマネジャー
岩本 誠一郎 氏
1997年から一貫して中小型株チームにアナリスト、ファンドマネジャーとして従事。趣味はパワーリフティングで、国体出場経験あり。現在も休日にはジムでバーベルを持ち上げ、汗をかいてリフレッシュしている。一日中、日本の未来とファンドの組入銘柄について考えている、自他ともに認める「投資マニア」。
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
広木 隆
上智大学外国語学部卒業。国内銀行系投資顧問、外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。長期かつ幅広い運用の経験と知識に基づいた多角的な分析に強み。2010年より現職。青山学院大学大学院(MBA)非常勤講師。
テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」、ラジオNIKKEI、ストックボイス等、メディアへの出演も多数。
注目は、RPAのテクノロジーを提供する会社ではなく・・・
広木:最近はAIやIoTという言葉を新聞で見ない日がないくらいで、時代が大きく変わっていると感じています。さらに、日本でも関連する新しい企業が次々と生まれている。かつ、そうした企業が投資対象となっているということは、上場しているということですね。
岩本氏:そうですね。RPAも注目のテーマの1つです。まだ市場規模としては大きくありませんが、ビジネスチャンスがあるか日夜調べています。関連する銘柄としては、「RPAホールディングス (6572)」が挙げられます。
広木:RPAは今後、市場規模が大きくなりそうですね。まず、銀行、保険ですよね。RPAでどんどん人が置き換わっていくと思います。
岩本氏:RPAは市場が拡大する中で、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のマーケットを取っていくと思います。その点では、RPAのテクノロジーを提供する会社よりも、RPAを使ってアウトソーシングをする会社の方が注目ですね。BPOについては、人事部、総務部の業務を丸ごとアウトソーシングする会社も出てきています。「ビジネスブレイン太田昭和(9658)」は熊本に拠点を設け、AIやRPAを活用し、財務経理・人事業務のアウトソーシングを請け負っています。
広木:当社のグループ会社にはマネックスベンチャーズというベンチャー投資をする部門があって、新興のフィンテック企業と親しくしていますが、その中に「ロボット投信(未上場)」という会社があります。名前からすると、機械で運用するように思いますが、彼らがいま自動化しようしているのは、運用会社のバックオフィス業務です。やはり金融こそ、ロボ・自動化の親和性が高いと思います。いままでは人の手で突合をしていて、銀行の支店ではお金が1円合わないだけでずっと探したり、再計算をしたりしていた。これらを全部機械化すればかなり変わりますよね。
さらに、運用業界も規模を追求して合併が起こっている中で、これまでは個社別でそれぞれバックオフィスが必要でしたが、一緒になればいらなくなるので、丸ごとアウトソースすればよくなります。
岩本氏:おっしゃるとおりです。金融業界だけでなく、自動車部品などの製造業にしても人が足りないのが実情です。
広木:人手不足というのも確かにありますが、人材のミスマッチもあると思いますね。大企業のホワイトカラーは雇用が守られていて、生産性が上がっていない人材が多くいると考えますが、一方で製造業の現場では人が全然足りていない。
私が知っている未上場のプラスチックメーカーは、技術が高く、「任天堂(7974)」から受注もあるような会社ですが、人が採用できないために物が作れず、社長も後継者がいないので一代で会社をたたむことになりかねないと言っていました。人が余っているところと、足りないところと二極化している。日本のボトルネックになっていると感じますね。
岩本氏:非常に優秀で知見、経験のある方が人手不足の所にいけば日本が活性化するはずで、我々はそのような問題を解決できる会社にも投資しています。私が知っている高学歴の方は、勤めていた銀行では十分に力を発揮できていなかったのですが、EMS(電子機器の受託製造サービス)の会社に移られたらいきいきと働いて、中国やシンガポールなど海外を飛び回り、経営管理もしっかりなさっています。このようにうまく人材の流動化が進むと良いなと思います。
日本にも企業が育つための土壌ができつつある
広木:人材と言えば、当ファンドの投資対象にはならないと思いますが、私がいま最も注目している会社が「リクルートホールディングス (6098)」です。特に「Indeed」を買収してからの伸びが目覚ましい。Indeedはいわゆる「データ屋」で、エンジニアが多く、ジョブマッチングをする会社ですが、一方でリクルート自体は「人間」が強いので、その組み合わせは最強ではないかと思います。実際に株価も強いですね。
岩本氏:業界的には困っている面もあるようで、優秀なAI関連の人材はすべてリクルートに持って行かれると、小さいベンチャーの会社を取材したときによく聞きますね。リクルートと、AI開発ベンチャーの「プリファード・ネットワークス(未上場)」が人材をみんな持っていく状況だと。
広木:プリファード・ネットワークスは、「メルカリ(4385)」以上のユニコーン(時価総額10億ドル以上の未上場企業)でしょうね。岩本さんが日本に成長企業が出てこないことに問題意識があると言っていましたが、ユニコーンもまだまだ少ないですね。
岩本氏:そのとおりです。過去10年間で上場した企業のうち、何%が時価総額1,000億円を超えるか集計したこともありますが、1ケタ台でしたね。かつて投資していた企業の中には、影も形もなくなってしまった企業もありますので、それは寂しいです。
広木:日本ではメルカリが上場しましたが、時価総額は上場初日の終値ベースで7,000億円超でした。片や海外に目を向けると、上場が予定されている中国の「小米科技(シャオミ)」は時価総額が5兆、6兆円になると言われています(※)ので、規模が1ケタ違う。メルカリ上場で盛り上がっている日本ですが、中国、または世界はさらに大きな規模の企業が登場しているわけです。
※「小米科技(シャオミ)」は2018年7月9日に上場いたしました。
岩本氏:世界では時価総額3,000億円でも小型株ですからね。米国の企業はビジネスモデルを作るのが非常にうまくて、インターネットについては、アマゾン・ドット・コムやグーグルのようなプラットフォーマーが現れて、一網打尽に市場を取るケースも多いです。
ただ日本でも成長企業が出てくる素地はできつつあるのかなと思います。お隣の韓国は自国の市場規模も小さいので、海外で稼がざるを得ないところがあって、グローバルな視点の会社が早くから生まれていました。
一方で日本は、少し前までは国内中心にビジネスモデルを構築し、まだ海外で事業を展開するのはリスクが高いと考える方が多かった印象があり、ライバルとする企業の名前を聞くと、「ファーストリテイリング (9983)」や「スタートトゥデイ (3092)」といった名前が聞かれる状況でした。しかし最近は、最初から海外を念頭に置いていて、聞いたことのない海外の企業をライバルとして挙げる経営者の方も増えてきているので、潮目が変わってきたかなと思います。日本はどちらかと言えば繊細で、細かいサービスをうまく提供しながら成長する企業が多いと感じます。
長年の勝ちパターンは事業承継
岩本氏:広木さんは今後の日本株の見通しについてはどのように考えますか?
広木:これはいつも言っていることですが、相場の見通しは分かりません。先のことは誰にも分からないです。しかし、相場を予想できなくても、伸びる市場がどこかはだいたい予想がつきます。特に人口動態の予想は大きく外れることはない。人手不足が働き方改革で一朝一夕に解決するかと言えば、全然そうではないわけです。人口が減っていく中で、自動化、省力化、ジョブマッチングへのニーズはこれからますます高まっていくでしょう。そこに関わっている企業に投資するのは確実度が高いと思いますね。
岩本氏:人口動態ということでは、チームにとって長年の勝ちパターンとなってきたのは、事業承継です。代表的な銘柄としては、「日本M&Aセンター(2127)」がありますが、それ以外にもうまくマッチングを行う会社が出てきています。また、事業承継によりうまく規模を拡大する企業に着目するケースもあります。私はある金型の会社を応援していて、事業承継で会社を買収してはどうかといった話をしていますよ。
広木:なるほど。バイオについてはどうですか?昔は、バイオは期待先行で、実際にキャッシュフローが出ていないにもかかわらず注目を集めるケースも多くありましたが、米国で成功事例が色々出てきているので、一つの市場として見ておく必要があると思いますね。
岩本氏:確かに、バイオは収益化ができるか否かの判断が難しいため、かつては無視していましたが、いまはチームに専門家を置いて調査しています。すでに時価総額が大きくなった「そーせいグループ (4565)」や「ペプチドリーム (4587)」のような銘柄ではなく、次のステップの銘柄を探しているところですね。
広木:製造業で言えば、「ブイ・テクノロジー (7717)」はいかがですか?
岩本氏:ブイ・テクノロジーは、有機ELディスプレイの製造・検査装置を手掛ける会社ですね。有機ELディスプレイの製造の低コスト化という点で、カギを握る会社であるとみています。昔は投資していて、いまは保有していませんが、新たな投資機会がないか今も3ヶ月に1回お会いしています。
仮想通貨のプラットフォーマーに注目
広木:最後にお聞きしたかったのが、仮想通貨関連ですが、どう考えますか?
岩本氏:私はユーザーにとって良いものか、悪いものかで考えるようにしていますが、仮想通貨が良いものであるのは間違いない。うまく仕組みなり、プラットフォームを提供する企業が付加価値を生むという見方をしています。小銭を出して支払いをするよりも、銀行で高い手数料を払うよりも、はるかに便利になるわけです。仮想通貨が普及すれば、世界的にも容易に使える、個人間でも送金も楽になる。これをプラットフォームとして手掛けられる会社が出てくれば、おもしろいと思っています。
広木:仮想通貨でも、ビットコインの売買や投機のようなものと、もっと広くフィンテックやブロックチェーン、決済があり、これらが有象無象で混沌としていますが、今後は整理が進んでいくでしょう。「マネーフォワード (3994)」のようなフィンテックの会社がプラットフォーマーになるのか、どうか。しかしながら、仮想通貨にしても、AI、IoTにしても、結局最後は「データ」だと思いますね。「データ資本主義」と言われるくらいで、ビジネスを行う上でのデータの重要性がかつてないほどに高くなっていると思います。
岩本氏:マネーフォワードも仮想通貨の決済や取引市場に関心があるようですが、彼らにとっても一番大事なのは、個人のデータだと思います。仮想通貨に関しても、誰がどのように仮想通貨を使ったかを分析してビジネス展開する企業が出てくるとおもしろいと思いますね。
ご注意
上記は、当ファンドのこれまでの実績や投資方針等を説明するものであり、個別銘柄の売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当ファンドにおける保有・非保有および将来の銘柄の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。
銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
R&Iファンド大賞 2018 国内株式部門トリプル受賞
当ファンドは、4月23日発表の株式会社格付投資情報センター(R&I)が選定する「R&Iファンド大賞2018」において優れた運用成績が評価され、投資信託部門・NISA部門の2部門で「最優秀ファンド賞」、投資信託10年部門で「優秀ファンド賞」をトリプル受賞しました。(すべて国内株式部門)
※当該評価は、過去の一定期間の実績を分析したものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
※選考方法・対象については、ページ下部の「R&Iファンド大賞2018について」をお読みください。
マネックス・日本成長株ファンド(愛称:ザ・ファンド@マネックス)
主として、わが国の株式の中から、「インターネット関連企業の株式」を中心に投資を行います。
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