「これは有能なアシスタントだ!」オートレール・ラボ

オートレール・ラボ vol7

前回・前々回の「オートレール・ラボ」で「オートレール真剣勝負・上巻/中巻」をご執筆いただいた、かつてバンク・オブ・アメリカでディーラーとして活躍され、現在もプロ・トレーダーを続ける阪谷直人氏による、「オートレール真剣勝負・下巻 オートレールは有能なアシスタント・ディーラーだ!」を公開いたします。
前回号で実際のオートレール利用記録を、その戦略立案の過程から余すことなく公開していただきました。阪谷氏が私費を投じて検証したオートレール、今回は、わかりやすくその総括を行っています。下巻だけ読んでも、オートレールでのFX取引のコツを読み解くことができます。
ぜひ皆様のオートレール利用時の、大きな参考としていただければ幸いです。

オートレール真剣勝負・上巻「FX取引から退場しないための極意」

オートレール真剣勝負・中巻「オートレールによるディール全記録」

オートレールに大きく助けられた事とは...?

中巻までで、オートレールでの取引記録を公開してまいりました。そこにある通り、今回は実際にオートレールを利用してわかった事をまとめてみましょう。
実際にオートレールを使って実感した最も大きな強みはオートレールの「オート」、つまり自動という機能です。

私は今までディールの全てを裁量で、またマニュアル入力でやってきましたが、相場の素早い動きに対して、如何に俊敏にマニュアル操作をするかが難しい課題でした。
この問題は、相場の起点、変化点を見極めようとする本筋からはずれている課題なのですが、現実的には避けられない、根本的かつ物理的な課題なのです。
ディーラーは本来、相場の動きに100%集中すべきなのです。ディーラーは本来、そうあるべきであるのに、そうできなかったのです。
これを機械の導入で解決できるという事は、本当に素晴らしい事なのです。

その中で感心した事は、「SL(ストップロス)の自動修正」、これに大きく助けられました。これは本当に感心し感謝したという実感です。
先に述べました通り、私は今までマニュアルでSLの修正をしてきましたが相場の動きの方が早くて、目の前でススッと20bp動いたら、SLも20bp同方向へ動かすべきなのですが、その操作の時間をかけているうちに更に動きが加速してススッと50bp動いてしまうといったケースは多々ありました。
ならば、その相場を先読みして20bpずらすべきを50bpずらせばいいではないかという議論がありますが、それは間違いです。あくまで相場実線が動いてからその分の幅をSLで修正すべきだからです。
私はこの問題を解決する為に、現役のプロ・ディーラーの時には、同じくプロフェッショナルのアシスタント・ディーラーに口頭で指示を出して管理してもらっていました。
そして、人間であるそのアシスタントに代わるものが、このオートレールです。ポジションが1本でも5本でも、相場実線が下がればその下がった分だけ瞬時にSLのレートを修正してくれます。この「機械のアシスタント」を使わない手は無いと思います。

オートレールでのレンジ相場攻略は?

「オートレールはレンジ相場に弱い」との意見をよく聞きますがそんなことは決してないと思います。
皆が異議無く認めているのは、「トレンドがでて、そのトレンドに乗った時の方がその強みをより発揮できる」という「利大損小」、つまり「損失は最小に利益は最大に」を自動的に行ってくれるという強みです。

確かにレンジ相場であれば、勿論レンジ内での逆張りが有効なのですがここでよく考えてみてください、それには条件があるのです。

  1. まず、今の相場がレンジ相場である事の確信が必要である事
  2. そしてそのレンジの上限・下限のレートの確信が必要である事

この2つの条件がハッキリわからなければ、レンジ内での逆張りは成立しません。
しかも、この2つの条件は、ほぼ確信できないものなのです。「レンジ相場であった」という表現の様に、あくまでそれは後でわかる結果論でしかなく、実際にその相場の渦中にいる時に、レンジなのかどうかは判断しかねるのです。
なので王道「順張り」でエントリーする事にこだわるべきなのです。

もし、

  1. トレンドがハッキリしない
  2. 今はレンジ相場かも知れない

と思うのならば、ピラミッド幅、トレール幅を調整する事で、工夫すべきなのです。
今回、私は実際にやってみましたが、可能です、対応できました。
中巻の中で、成績の良くなかった日の原因分析をしたところ、SLのかかる数が多い事が原因でした。しかも、相場実線が良い方へ動いたケースでさえ、SL幅の方が大きくて、結局マイナスで終わってしまうディールが多かった事が分かりました。
ならばSL幅をより小さくすればよいと判断し、ピラミッド幅、トレール幅を30bp:30bpの組み合わせから、トレール幅30bpでは成果が出なかったので、30bp:20bpへ変更しました。
その結果、翌日の10日の成果へとつながり、正解でした。

為替相場の場合、大きなくくりでいうと、実は多くの時間がレンジ相場なのです。例えば米ドル/円相場ですが、もともとは1971年までは1ドル=360円の固定相場でした。
その後1973年までが308円のスミソニアン体制で、1973年に変動相場制に移行後、1978年の円高不況で安値180円、1980年ソ連アフガン侵攻で250円。その後1985年プラザ合意、円高不況、金融緩和、そしてバブル景気で1988年に120円。その後米ドル/円相場はほぼ8年サイクルで円安・円高を繰り返していて、その上値は1990年の160円、下値は2011年の75円です。つまりプラザ合意前1982年以降、大きくは75円~160円の中間波動、もみ合い相場、つまりレンジ相場の中にいるのです。

ですので、オートレールがレンジ相場に弱いのではなくて、オートレールを仕掛ける際に、ピラミッド幅、トレール幅を調整する工夫、検証をしていないだけなのです。
つまりオートレールを使う人間に問題があるのであって、システムとしてのオートレールに問題は一切無いと思います。

そしてわかった、オートレールの真価

そして、相場の動きに「トレンド」が出れば、オートレールの真価が発揮されます。

私はディールの結果を分析する時、「勝率」の他に、と申しますか...勝率よりも「損益率」を重視しています。

勝率というのは、何回ディールをして、その内何回が利益を出せたか、というものですが、損益率というのは、利益額を損失額で除したデータです。
この損益率が、「2.5」以上であれば、生き残れるという説があります。ですのでこの、損益率2.5を生存確率として大変重要視しています。

この損益率2.5を達成するのに、大きな威力を発揮するのが、本稿上巻で申し上げた「トレーリング・ストップ」です。
つまり、損失は所定の例えば20bpにキャップをかけるのですが、利益の方は、相場がポジションンにとって良い方向へ動く限り、SLも同方向へ動かすので、所定の30bpが最低限の利益であって、最大幅は無限大です。

ただ、唯一の問題点は、私はこの操作を昔はマニュアルで行っていたので、時間的な制約(24時間相場を監視していないと妥当なレートの修正をロスタイムなく行うのは無理です)と、物理的な限界(やはり人間の反応速度、操作をする速度には限界があって、相場のレートの動き・展開が早い場合には、人間の手は全然追いつきません)、という2つのポイントです。

この2つの問題点を、オートレールは難なく解決してくれるのです。
「トレーリング・ストップ」の技を、全自動で、自分の代わりに、100%間違いなく対応してくれるのがこのオートレールです。
人間は人間しかできない事、つまり考え判断する事に集中すべきで、レートの修正等、スピードと正確さは必要であるものの、単純作業は、機械に任せればいいのです。
利大損小という目的を達成する為の、人間と機械の共同作業が、オートレールの使用なのではないでしょうか。オートレールは、やはり有能なアシスタント・ディーラーです。

また、トレンドが勢いを失って、一旦横ばい推移になった時にでもオートレールはその強みを発揮します。
SLレベルは自動的に修正されるので、相場が横ばい推移に入った際に、先ずエントリーをした後、相場が良い方向へ動いた場合、その動いた値幅の分SLレベルは修正されるので、結構早い段階で、SLがもしかかっても利益が出るレートにまでSLのレートが修正されているケースが多いので、思ったほどに損失が大きくなりません。

ほぼ利食いの恰好でポジションがエグジットするSLレベルまでの自動修正、オートレールの場合、相場実線の動きに即して瞬時に行われるので、最大のメリットを享受できました。

これが今までの自分のマニュアル操作であれば、そこまで早く細かいレートの修正は出来無いので、損失額が膨らんでしまうケースが多くありました。

トレンドが勢いを失って、一旦横ばい推移になった時オートレールは、既に成約発動して、かつエグジットしたレートの注文を、自動的に復活させてくれます。

なので相場が横ばい推移に入った後、エグジットが起きた際に、再度売りのポジションを作ってくれるのです。
この一連の動きを相場の動きに即して、遅滞なく対応してくれるオートレールは、裁量トレードのプロフェッショナルから見ても、シンプルで素晴らしい自動売買だと思います。

筆者ご紹介

阪谷 直人(さかたに なおと)氏

阪谷 直人(さかたに なおと)氏

1983年アメリカ銀行入行、ディーラーとして資金、スポット、フォワード、先物取引、通貨オプションの各商品を担当後、1990年デリバティブデスクの立ち上げに参画。1999年よりバンクオブアメリカ証券会社、2008年よりバンクオブアメリカメリルリンチ、ソシエテジェネラルにてデリバティブと為替の営業を担当。
2011年退職後、個人としてトレーディングを開始。現在メルマガにて相場分析、市場関連情報を発信中。

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