8月2日、米アップルが時価総額1兆ドルを突破しました。7月31日に2018年4-6月期の決算発表で市場予想を上回る好決算を発表し、株価が上昇。その後も上昇を続け、ついに偉業達成となりました。1980年にナスダックに上場して以来、米国企業として初めての快挙です。今後の上昇余地はあるのか?米バロンズ誌のレポートの一部を公開。また次に時価総額が1兆ドルを突破しそうな企業もピックアップします。
1兆ドル突破 アップルの時価総額推移(1990年以降)
iPhone発売前(1990年~2007年5月)
創業者のスティーブ・ジョブズ氏が一時アップルから追い出されていましたが、1997年に復帰。それまで低迷していた、アップルの立て直しを図りました。そして、2001年には新型オーディオプレーヤーであるiPodを発売。2003年に提供を開始したiTunes Music Storeと合わせて、音楽のデジタル配信分野で成功を果たしました。
iPhone発売後(2007年6月~2018年8月)
iPhone発売後の時価総額は、右肩上がりに増加。2010年にはiPadを発売し、タブレットPCという新たな製品を世の中に生み出しました。2011年にはスティーブ・ジョブズ氏が死去。カリスマを失い、将来のアップルに対して悲観な見方が支配する中、ティム・クック氏が後継者となりアップルを牽引。iPhoneの多様化やサービス収入を伸ばし、会社を成長させていきました。iPhone発売後の約11年間で、アップルの時価総額は約10倍となりました。
1兆ドルはどれだけ大きいの?
日本最大の時価総額を誇るトヨタ自動車の約5倍に相当(2018年8月時点)
アップルは、まだまだ上昇余地あり?米バロンズ誌も強気
アップル株を保有し続ける理由(「バロンズ拾い読み」(2018年8月6日号)より一部抜粋)
「こうしたバリュエーションの上昇は、利益確定売りの好機に見えるかもしれない。だが、株主はさらなる上昇余地に期待してアップル株を保有し続けるべきだ。理由は二つある。その一つは、投資家がiPhone(アイフォーン)メーカーのアップルを、販売台数だけでなく、膨れ上がるサービスやアクセサリーの売上高を含めて評価し始めていることだ。もう一つの理由は、アップルがリスク、財務の強さ、成長ポテンシャルといった経営指標の点で広範な市場と比較して見劣りしなくなり、高PER銘柄にふさわしい企業となっていることだ。(続く)」
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時価総額1兆ドルを狙う、次の米国企業は?
アップルの次に時価総額1兆ドルを突破する企業はどこなのでしょうか。現在の米国市場の時価総額ランキングトップ10から、1兆ドルまで60%以内に迫っている銘柄をご紹介します。
(発行済株式数が変わらない前提で、1兆ドルまでの株価上昇率、株価を計算しています。現在の株価はすべて2018年8月3日時点)
順位 | 銘柄名 | ティッカー | 時価総額(10億米ドル) | 時価総額(兆円) |
---|---|---|---|---|
1 | アップル | AAPL | 1,042.86 | 114.7 |
2 | アマゾン | AMZN | 907.27 | 99.8 |
3 | アルファベット | GOOGL | 871.57 | 95.9 |
4 | マイクロソフト | MSFT | 854.38 | 94.0 |
5 | フェイスブック | FB | 639.98 | 70.4 |
6 | バークシャー・ハサウェイ | BRK.B | 493.99 | 54.3 |
7 | アリババ・グループ | BABA | 484.09 | 53.2 |
8 | JPモルガン・チェース | JPM | 395.74 | 43.5 |
9 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | JNJ | 353.92 | 38.9 |
10 | エクソン・モービル | XOM | 346.48 | 38.1 |
※1米ドル=110円で計算 2018年8月3日現在 マネックス証券作成
アマゾン(AMZN)
時価総額が1兆ドルとなる株価上昇率の目安:約10.2%
時価総額が1兆ドルとなる目安の株価:約2,010ドル(現在1,823.29ドル)
アルファベット(GOOGL)
時価総額が1兆ドルとなる株価上昇率の目安:約14.7%
時価総額が1兆ドルとなる目安の株価:約1,421ドル(現在1,238.16ドル)
マイクロソフト(MSFT)
時価総額が1兆ドルとなる株価上昇率の目安:約17.0%
時価総額が1兆ドルとなる目安の株価:約126ドル(現在108.04ドル)
フェイスブック(FB)
時価総額が1兆ドルとなる株価上昇率の目安:約56.3%
時価総額が1兆ドルとなる目安の株価:約278ドル(現在177.78ドル)
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