加入者が138万人を超えて、ますます注目が集まる個人型確定拠出年金 iDeCo(※)。
iDeCoのはじめ方や、これまでのiDeCo、さらにこれからのiDeCoについて、ファイナンシャルプランナーの山中伸枝氏に、全4回のシリーズで紹介していただきます。
第3回では、iDeCoのはじめ方について紹介していただきました。
iDeCoのご利用を検討中のお客様は是非ご覧ください。
※国民年金基金連合会「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について」より、2019年9月末時点のデータです。
税金が得する貯蓄制度「iDeCo(イデコ)」ってどうやってはじめるの?
こんにちは、心とお財布を幸せにする専門家、ファイナンシャルプランナーの山中伸枝です。
これまで、国が後押しをする税金が得する貯蓄制度「iDeCo」ってすごいですよ!というお話をしました。もしかしたら、iDeCoってどこで申込めるの?と思った人もいるかも知れませんが、iDeCoを取り扱っている金融機関で加入手続きができます。ただし、加入する金融機関により手数料などが異なるので、注意が必要です。
iDeCoの手数料は3つの機関に対して発生します。国民年金基金連合会という国の機関、事務委託先金融機関というお金を預かる信託銀行、そして運営管理機関という窓口となる金融機関です。先の二つの機関に支払う手数料は、初回のみ2,829円、月々171円と決まっているのですが、三つ目の運営管理機関にかかる費用はそれぞれの金融機関で異なります。
例えばマネックス証券はこの運営管理機関費用が0円なので、こちらでiDeCoをはじめるのも良いと思います。
運営管理機関を決めたら、ウェブサイトの案内に沿って手続きを進めます。最初にいくつか質問があるのですが、特に迷いそうなところを2点先に解説します。
iDeCoは職業によって掛金の上限が決まっているので「加入資格」を聞かれます。
会社員の月の掛金の上限は23,000円なのですが、同じ会社員でも会社に企業年金がある人は12,000円が上限額といったように決まっています。恐らく自分の会社に企業年金があるのかないのか分からないという方もいらっしゃるでしょうから、申込みをする前に会社に問合せをしておいた方がスムーズです。また会社員の場合は、会社から証明をいただく書類があるので、ちょっと手間がかかります。
ちなみに、自営業者の月の掛金の上限は68,000円です。掛金が大きくなるとその分節税メリットも大きくなるので、なんかずるいと思われるかも知れないのですが、これはそもそも自営業の方たちは、公的年金への加入が国民年金のみで国の年金が少ないためその調整なのです。
申込みの手続きを進めていくと、基礎年金番号を問われます。これは年金手帳に記載がありますから、あらかじめ準備しておくといいですね。
申込みが終了すると2ヶ月程で口座開設が完了し、毎月の掛金が引き落としされます。さてこの掛金ですが、最低5,000円から1,000円刻みで自由に決めることができます。さらにこの掛金は年に1回の金額変更が可能です。
もちろん掛金を多くするとその分税金の戻りが多くなりますが、iDeCoは老後資金専用の積立口座だけに60歳までは引き出しができません。なので、目的を老後のための積立と明確にできる金額を決めると良いですね。
万が一掛金が出せないような事態になった場合は、積立をお休みする「運用指図者」にもなれます。しかしこの期間中も手数料がかかる、受取時に控除の対象となる期間として認められないなど、デメリットがあるので最低5,000円の積立はずっと続けるという気持ちではじめましょう。
心とお財布を幸せにする専門家
ファイナンシャルプランナー(CFP®)
FP相談ネット 代表
一般社団法人公的保険アドバイザー協会 理事
山中 伸枝 氏
1993年米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業後メーカーに勤務。
これからはひとりひとりが、自らの知識と信念で自分の人生を切り開いていく時代と痛感し、お金のアドバイザーであるファイナンシャルプランナー(FP)として2002年に独立。
年金と資産運用、特に確定拠出年金やNISAの講演、ライフプラン相談を多数手掛ける。
執筆:金融庁サイト 有識者コラム連載、「なんとかなる」ではどうにもならない 定年後のお金の教科書(インプレス)ど素人が始めるiDeCo(個人型確定拠出年金)の本(翔泳社)他
マネックス証券のiDeCo
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山中伸枝氏の記事の中にも記載がありましたが、利用期間が長い iDeCoでは、運用コストを低く抑えることが重要なポイントになります。「運営管理手数料」が無料のマネックス証券なら、コストを気にせず安心して、iDeCoサービスをご利用いただけます。
※iDeCoナビの取扱金融機関比較に記載されている金融機関。(2019年9月2日現在マネックス証券調べ)