新たに買った銘柄とは？

バークシャーは、ベライゾン・コミュニケーションズ（VZ）、シェブロン（CVX）、マーシュ・アンド・マクレナン（MMC）の3銘柄への新規投資を明らかにしました。バークシャーはこの3銘柄を2020年7－9月期に購入していましたが、非開示とすることが認められ、2020年12月末時点のポートフォリオ発表で保有が初めて明らかとなりました。
バークシャーが投資する米国上場企業47社のうち、ベライゾン・コミュニケーションズは保有金額で6位、シェブロンは10位、マーシュ・アンド・マクレナンは33位となっています。

2020年12月末時点でバークシャーの新規投資が明らかとなった銘柄の保有金額

（出所）バークシャー発表資料よりマネックス証券作成

新たに買ったのはどんな銘柄？

ベライゾン・コミュニケーションズ（VZ）

株価：56.450ドル
実績PER：13.1倍
PBR：3.4倍
ROE：29.5％
予想1株配当：2.51ドル
予想配当利回り：4.5％
時価総額：2,336億ドル

※上記はいずれも2021年2月19日時点 予想1株配当は直近四半期実績を通期換算
（出所）銘柄スカウター米国株

■企業概要

ベライゾン・コミュニケーションズは、現在では無線事業が主な事業となり、売上高の70%、営業利益の大半を占めている。全国規模のネットワークを有し、ポストペイド契約者数が8,900万人、プリペイド契約者数が400万人、さらに、タブレットなどのデータ端末に接続する2,400万人の顧客を有する米国最大の無線通信会社である。北東部のローカル・ネットワーク事業を含む固定回線事業は、売上高の12%を占め、個人および事業者との契約件数はおよそ2,500万件である。また、全国の企業向けサービスが同10%を占める。最近の光ファイバー網の増設などへの投資が、旧来の固定回線事業の拡大と同時に、無線事業の拡大にも寄与している。残りの売上高は、AOLとヤフーを買収してオンライン・メディアおよび広告事業を展開するベライゾン・メディア・グループが占めている。

■業績推移

■年間配当履歴

（出所）企業概要、業績推移、年間配当履歴とも銘柄スカウター米国株

シェブロン（CVX）

株価：95.800ドル
実績PER：－倍
PBR：1.4倍
ROE：－％
予想1株配当：5.16ドル
予想配当利回り：5.4％
時価総額：1,844億ドル

※上記はいずれも2021年2月19日時点 予想1株配当は直近四半期実績を通期換算
（出所）銘柄スカウター米国株

■企業概要

シェブロンは、世界中で探鉱、生産、精製事業を手掛ける総合エネルギー企業である。米国第2位の石油会社で、生産量は日量280万バレル（石油換算）である。これには日量680万フィートの天然ガスと日量170万バレルの石油が含まれる。生産活動は、北米、南米、欧州、アフリカ、アジア、オーストラリアで行われている。石油精製施設は、米国およびアジアに位置し、原油処理能力は日量170万バレルである。2019年末時点の確認埋蔵量は114億バレル（石油換算）で、65億バレルの石油および29兆5,000億立方フィートの天然ガスが含まれる。

■業績推移

■年間配当履歴

（出所）企業概要、業績推移、年間配当履歴とも銘柄スカウター米国株

マーシュ・アンド・マクレナン（MMC）

株価：117.070ドル
実績PER：29.7倍
PBR：6.5倍
ROE：23.9％
予想1株配当：1.86ドル
予想配当利回り：1.6％
時価総額：594億ドル

※上記はいずれも2021年2月19日時点 予想1株配当は直近四半期実績を通期換算
（出所）銘柄スカウター米国株

■企業概要

マーシュ・アンド・マクレナンは、リスク、戦略、および人的資本に関するアドバイスとソリューションを提供するプロフェッショナルサービス会社である。リスク・保険サービス、および、コンサルティングの2つ部門を通じて事業を展開している。リスク・保険サービス部門は、傘下のMarsh（保険ブローカー）およびGuy Carpenter（リスクおよび再保険ブローカー）を通じてサービスを提供している。コンサルティング部門は、Mercer（人材サービスの提供）とOliver Wyman（経営および経済コンサルティング）で構成されている。

■業績推移

■年間配当履歴

（出所）企業概要、業績推移、年間配当履歴とも銘柄スカウター米国株

バフェットが買い増しを行ったのはどんな銘柄？

バークシャーは、2020年10－12月期にアッヴィ（ABBV）、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ（BMY）、メルク（MRK）、RH（RH）、クローガー（KR）、TモバイルUS（TMUS）の6銘柄を買い増していたことがわかりました。

2020年10-12月期にバークシャーが保有株式を買い増した銘柄の保有金額

（出所）バークシャー発表資料よりマネックス証券作成

バフェット買い増したのはどんな銘柄？

買い増した6銘柄のうち、以下ではアッヴィ（ABBV）とブリストル・マイヤーズ・スクイブ（BMY）についてご紹介します。

アッヴィ（ABBV）

株価：105.010ドル
実績PER：40.2倍
PBR：12.1倍
ROE：208.0％
予想1株配当：5.20ドル
予想配当利回り：5.0％
時価総額：1,853億ドル

※上記はいずれも2021年2月19日時点 予想1株配当は直近四半期実績を通期換算
（出所）銘柄スカウター米国株

■企業概要

アッヴィは、免疫学や腫瘍学分野に主軸を置く医薬品企業である。現在、主力製品であるヒュミラによる利益が全体の利益の過半を占める。2013年初頭にアボット・ラボラトリーズから分社化された。最近のアラガンの買収によって、審美および女性医学分野での新薬が追加された。

■業績推移

■年間配当履歴

（出所）企業概要、業績推移、年間配当履歴とも銘柄スカウター米国株

ブリストル・マイヤーズ・スクイブ（BMY）

株価：60.600ドル
実績PER：－倍
PBR：3.6倍
ROE：－％
予想1株配当：1.96ドル
予想配当利回り：3.2％
時価総額：1,357億ドル

※上記はいずれも2021年2月19日時点 予想1株配当は直近四半期実績を通期換算
（出所）銘柄スカウター米国株

■企業概要

ブリストル・マイヤーズ・スクイブは、心血管疾患治療薬やがん免疫治療薬など様々な治療領域での創薬、開発、販売を手掛ける。がん免疫治療薬分野に注力し、同分野で業界をリードしている。医薬品以外の事業を多角的に展開する競合医薬品会社と異なり、いくつかの非医薬品事業から撤退し、価格設定力が強いとされるブランド特殊医薬品（先発薬）に特化している。

■業績推移

■年間配当履歴

（出所）企業概要、業績推移、年間配当履歴とも銘柄スカウター米国株

バフェットが売った銘柄とは？

バークシャーは2020年10－12月期に、アップル（AAPL）、バリック・ゴールド（GOLD）、ゼネラル・モーターズ（GM）、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー（JPM）、リバティ・ラテン・アメリカ（LILA）、M&Tバンク（MTB）、ファイザー（PFE）、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ（PNC）、サンコア・エナジー（SU）、U.S.バンコープ（USB）、ウェルズ・ファーゴ（WFC）の計11銘柄を売却しました。
アップルのように売却金額がわずかな銘柄もあれば、ウェルズ・ファーゴのように保有株式の大部分を売却した銘柄、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーのよう保有株式をすべて売却した銘柄など、様々に分かれています。

2020年10-12月期にバークシャーが保有株式を売却した銘柄の売却後の保有金額

（出所）バークシャー発表資料よりマネックス証券作成

気になるバフェットの最新ポートフォリオは？

■ 必見！バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ（2020年12月末時点）

※パーセンテージはポートフォリオ全体での保有比率を示しています。

2020年12月末時点のバークシャーの保有ポートフォリオ

（出所）バークシャー発表資料よりマネックス証券作成

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