移動平均線乖離率は、現在の価格が移動平均線からどれぐらい離れているかをパーセンテージ(%)で表したものです。移動平均線は価格の動きの慣性を引き出したものであり、移動平均線に対して価格が離れすぎた乖離率の拡大は価格が上下に行きすぎた状態なので、価格は移動平均線の慣性力に引き戻され、これを修正する動きをし、この考えに基づくのが移動平均線乖離率であります。
よって、価格の天底を判断し、そろそろ相場が反転すること予想し、主に逆張り投資に使われます。
価格が移動平均線から大きく上に離れると、乖離率もプラスに大きく変動し、「売り」のサインとなります。
一方、価格が移動平均線から下に大きく離れて、乖離率がマイナスに大きく変動した場合、「買い」のサインとなります。
※上昇、下降を問わず価格と移動平均線との乖離幅については、使用する移動平均線の日数や相場動向、銘柄の特性によって変わりますので、過去の乖離率の動きから適したゾーンで判断します。
例えば、以下の図は日足チャートに25日移動平均線を表示し、下段には25日移動平均線乖離率を表示しています。
過去のマイナス圏における乖離率が-8%前後で反転しており、この付近を「買い」と判断します。また、プラス圏における乖離率が5%~6%あたりで反転しており、この付近を「売り」と判断します。
(例)日足の場合
n日移動平均線乖離率 = ((当日の終値-移動平均の値)÷移動平均の値)×100
n(パラメータ値)は移動平均線で良く利用する値になります。
日足:5、25、75、100、200
週足:9、13、26、52
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