はじめてのテクニカル分析

パラボリック

トレンド分析

パラボリック(英語で放物線の意味)は、RSIやDMIを生み出したJ.W.ワイルダー(米国)によって考案された指標です。パラボリックは、チャートの上または下に放物線のラインを表示するテクニカル指標で、主に相場のトレンド転換点を探る時に有効的です。描かれた放物線(SAR)と実際の価格の交差するポイントが売買転換点を示し、どてん(途転)を繰り返して行うのがパラボリックの狙いです。

※どてん(途転)とは、保有しているポジションを正反対にすること。買建玉をすべて売却した上で、さらに新規に売り建てたり、売建玉をすべて買い戻した上で、さらに新規に買い建てることを指す。

計算式

SAR(Stop And Reverse Point) = 前日のSAR + AF ✕(EP - 前日のSAR)

※AF(Acceleration Factor):加速因数
EP(Extreme Point):買い持ちしている期間の最高値、または売り持ちしている期間の最安値

ポイント

AF値は、J.W.ワイルダー氏が最適としている0.02を使う場合が多いです。
0.02から始まり、0.02ずつ増加し、0.2を最大値とします。
新たなEPをつけない限り、AFが増加することはなく、0.2を超えることもありません。
0.02増加されるのは、最高値または最安値が更新された時のみとなります。

感度を大きくしたければAFを大きな値に設定し、鈍くしたければ小さな値に設定します。

活用法

●上昇トレンド(買いポジション)の時はチャートの下にSARが表示されます
●下降トレンド(売りポジション)の時はチャートの上にSARが表示されます

パラボリックの売買ポイントは、チャートがSARにタッチしたら上昇と下降トレンドが逆転します。
つまり、下側に表示されているパラボリックのSARが、チャートにタッチするまで上昇トレンドが継続します。
SARがチャートのローソク足にタッチすると、今度は上側に放物線が表示されます。
ここから下降トレンドがスタートし、再びSARにチャートがタッチすると、上昇トレンドに転換します。

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