はじめてのテクニカル分析

一目均衡表

トレンド分析

一目均衡表は、昭和初期に細田悟一氏(ペンネーム:一目山人、都新聞社の商況部部長)が約2,000人のスタッフと7年をかけて完成させ、「相場は買い方と売り方の均衡が崩れた時に大きく動くので、どちらが優勢かが分かればよく、それを一目で知ることができる」という由来による相場分析手法です。
日本ではもちろん、海外のファンドマネージャーにも支持され、個人投資家の中でも最も人気の高いテクニカル指標の一つです。
一目均衡表は、転換線・基準線・先行スパン(2本)・遅行スパンの5本線を使い、時間論・波動論・値幅観測論の3つの理論から構成されています。

活用法

基準線と転換線を使った活用法

基準線が重要で、基本的には移動平均線と同様の使い方になります。

  1. ① 基準線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンド
  2. ② ローソク足が基準線の上側にあれば強い相場、下側にあれば弱い相場と判断します。
  3. ③ 基準線が上向きの状態で、転換線が基準線の下から上へ抜ける(ゴールデンクロス)を「好転」といい買いシグナルとなり、逆に基準線が下向きの状態で転換線が基準線の上から下へ抜ける(デッドクロス)を「逆転」といい、売りシグナルとなります。

先行スパン1と先行スパン2を使った活用法

先行スパン1と先行スパン2に挟まれたゾーンのことを「雲(抵抗帯)」と呼び、「雲」とローソク足との位置を見るだけで、相場の動向をチェックすることが可能です。

  1. ① ローソク足が雲の上方にあれば強い相場、下方にあれば弱い相場と判断します。
  2. ② ローソク足よりも雲が上にある場合 ⇒ 上値抵抗線
    ローソク足よりも雲が下にある場合 ⇒ 下値抵抗線
  3. ③ ローソク足が雲を下から上に突破した場合は上昇サインとなり 「好転」、逆にローソク足が雲を上から下に突破した場合は下落サインとなり「逆転」。相場の転換点として重要なポイントとなります。
    ※雲は抵抗帯の名のとおり、厚い場合は突破には日柄を要し、薄い場合は、影響が少ないので抜けやすく、転換しやすくなります。
  4. ④ 2本の先行スパンが交差した所(「雲のねじれ」などと呼ばれます)は相場の転換点(トレンドの転換、もしくは加速)となる可能性が高いとされています。

遅行線を使った活用法

遅行線は「売り」か「買い」かのタイミングを計る場合に見ます。 遅行線がローソク足を上回った場合を「好転」(買いシグナル)、逆に下回った場合を「逆転」(売りシグナル)と判断します。

三役好転(三役逆転)

下記3つの条件が揃うと、非常に強い買いシグナル(売りシグナル)になります。

計算式

5本線の計算式

  1. ① 基準線=(当日を含めた過去26日間の最高値+最安値)÷2
  2. ② 転換線=(当日を含めた過去9日間の最高値+最安値)÷2
  3. ③ 先行スパン1={(転換値+基準値)÷2}を26日先行させて表示。
  4. ④ 先行スパン2={(当日を含めた過去52日間の最高値+最安値)÷2}を26日先行させて表示。
  5. ⑤ 遅行スパン= 当日の終値を26日遅行させて表示。
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