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政策期待で消費関連に注目

マネックスの今が旬の注目5銘柄 中国株

政策期待で消費関連に注目

景気見通しが改善しつつある。

足元の数字だけを見ると、たとえば、9月の製造業PMIは49.8で50を割るなど、決して回復に向かっているとまでは言えないが、それでも8月よりは改善しており、底打ち感が出てきた。

李克強首相は9月下旬、海外の要人との会談を通して、「今年の経済成長率は依然として合理的な範囲内にある。就業は十分であり、住民所得は引き続き伸びている」と発言しており、景気について楽観的な見方を示している。

とはいえ、第3四半期の成長率は7%を割り込むと見られ、今年の目標である7%成長を達成させるには、第4四半期の景気を回復させる必要がある。

9月29日に開かれた国務院常務会議では、小型自動車や新エネルギー自動車購入に対する優遇政策が発表された。消費拡大策は即効性が高い。今後、家電製品やそのほかの消費関連製品などへ広がることが期待できよう。

今回は広い意味での消費関連銘柄に注目した。

(2015年10月13日執筆)

[01211]BYD(ビーワイディー)

株価
48.55香港ドル(10/27終値)
特徴
H株/電気自動車では業界トップの自動車メーカー
企業動向
営業利益の6割は自動車製造だが、二次充電電池の製造、携帯部品・組立実装サービスなども手掛ける。2015年6月中間期業績は20.7%増収、29.4%増益。主力の自動車が業績をけん引。ガソリン車の販売台数は微増だが利益率の高いプラグインハイブリッド車、純粋電気自動車が急拡大。新エネルギー自動車の今期利益寄与は3割程度まで上昇すると予想。新エネルギー政策発動で最も大きな恩恵を受ける企業として注目。

[00493]国美電器(ゴメエレクトリカル)

株価
1.35香港ドル(10/27終値)
特徴
その他香港/大手家電量販店
企業動向
業界のパイオニア企業で事業規模では蘇寧電器に次ぐ第2位。2015年6月中間期業績は8.8%増収、0.8%減益。2級都市を中心に販売は好調。14年6月中間期は創業者から1億元の賠償金を得たため、今期は反動が出たが、その影響を除けば15.9%増益であった。大型店舗を減らし消費者の往来が多い立地にローコストの小規模店舗を多数出店。オンラインtoオフライン取引を積極導入。消費刺激策が打ち出されれば業績拡大へ。

[00175]吉利汽車(ジーリーオート)

株価
4.09香港ドル(10/27終値)
特徴
その他香港/本土系民間自動車メーカー
企業動向
民営の中堅自動車メーカー。自社ブランドでSUV、セダンなどを生産。親会社は2010年、スウェーデン・ボルボ社を買収。2015年6月中間期業績は35.9%増収、26.1%増益。業界全体では自動車販売台数は4.8%増だが、中国国内ブランドに限れば14.6%増。同社は主力車のモデルチェンジを次々に行い、販売台数を大きく伸ばした。主力車は排気量1600cc以下が多く、今回の優遇政策により業界内でもっとも大きな恩恵を受けると予想。

[00751]スカイワース(スカイワース)

株価
5.76香港ドル(10/27終値)
特徴
その他香港/本土大手テレビメーカー
企業動向
テレビ、セットトップボックスが主力商品。いずれも、国内トップシェア。2015年3月期業績は1.7%増収、149.4%増益。主力のテレビでは、販売量は大幅増だが、平均価格が下落したため、売上は微増。ただし、コストダウン、高利益率の4Kテレビの拡大などから粗利益率が改善、土地売却益の発生もあり、大幅増益となった。足元でテレビの販売は、4Kを中心に好転。不動産市況の回復、家電消費拡大政策の発動に期待。

[00322]康師傅(ティンイー)

株価
13.76香港ドル(10/27終値)
特徴
その他香港/大手台湾系食品メーカー
企業動向
即席麺、飲料、菓子類などを製造。カンシーフブランドで販売する即席麺や、お茶飲料では国内トップシェア。2015年6月中間期業績は11.5%減収、14.8%減益。中産階級の増加、消費の多様化などに加え、消費低迷もあり、主力の即席麺、飲料共に二桁減収となった。一方、原材料費の低下、固定費削減などから、14.8%減益にとどまった。商品開発を強化、中・高級品へのシフトを進める方針。消費拡大策が実施されれば業績は底打ちへ。

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TS・チャイナ・リサーチ代表

田代 尚機氏

1958年愛知県生まれ。1984年東京工業大学大学院理工学専攻修了後、大和総研に勤務。1994年から大和総研の代表として北京に駐在し、中国経済担当エコノミスト、中国株担当アナリストとして活動。
2003年10月から2007年2月まで内藤証券に勤務。中国部長としてプロモーションを中心に中国ビジネス全般を担当。2008年TS・チャイナ・リサーチ株式会社を設立し、現在は中国株・中国経済に関する雑誌やセミナー等への出演を中心に活躍の場を広げている。

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順位 銘柄コード 銘柄名 特色
1 0700 騰訊控股
(テンセント)
中国最大手のインターネットサービス企業。主に、インターネット向け、携帯電話向けの付加価値サービスとオンライン広告サービスの提供。また、「微信」・「騰訊遊戯」など、SNSやオンラインゲームを含むその他多くのサービスを展開。
2 2318 平安保険
(ピンアンインシュラ)
中国の生命保険大手。主な事業は、生命保険、損害保険、銀行業務、及びその他金融サービス。
3 1055 南方航空
(サウスタンエアライン)
航空事業、関連サービス(航空機メンテナンス、航空ケータリングサービス)を行う。
4 0750 興業太陽能
(チャイナシンギーズ)
主な事業は、従来型カーテンウォール、建物一体型太陽光発電(BIPV)システムの設計・製造・販売・設置。その他、太陽光発電製品の製造・販売を手がける。
5 6889 ダイナムジャパン
(ダイナムジャパン)
顧客にパチンコとパチスロという2タイプのゲームをする会場を提供する日本のパチンコホール運営会社。異なるプレー料金のパチンコとパチスロゲームを提供する「既存店」、「ゆったり館」及び「信頼の森」という3タイプの店を運営する。
6 3393 威勝
(ワション)
電力計、データ収集端末の製造、開発などを行う。
7 1398 中国工商銀行
(インダコマシャルバン)
中国四大商業銀行の一角。総資産・預り残高では中国最大を誇る。
8 6030 中信証券
(チュウシンショウケン)
中国本土の大手証券会社。中国中信集団公司(CITIC)が筆頭株主。証券委託売買、引受、アセット・マネジメント、アドバイザリーなど幅広く業務を展開。
9 6837 海通証券
(ハイトンセキュリティ)
証券仲介、投資銀行業務、資産管理、自己売買、直接投資などを総合的に手掛け、子会社の海通国際証券(00665)を通じて国際業務を展開
10 1044 恒安国際
(ヘンガンインター)
中国でのナプキン、紙おむつなど個人衛生品の生産・販売。

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