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中国経済の成長点となる戦略的振興産業に注目

マネックスの今が旬の注目5銘柄 中国株

中国経済の成長点となる戦略的振興産業に注目

中国共産党は7月26日、中央政治局会議を開催、下半期の経済運営方針を決定した。

積極的な財政政策と穏健な金融政策といったポリシーミックスを続ける一方で、供給側改革を積極的に進める方針を改めて示している。

下期は、需要拡大策よりも、長期的な政策が重視されそうだが、新興産業にとっては決して悪い環境ではなさそうだ。

中央政治局会議では、"国有企業の企業リストラを進め、生産過剰産業の集中度を引き上げる一方で、積極的に科学技術の発展、革新的な産業の育成を進め、新旧経済成長の切り替えを加速する"と強調している。

今回は、中長期的に中国経済の成長点となる戦略的振興産業に注目、関連銘柄をピックアップした。

(2016年8月 8日執筆)

[01888]キングボードラミネ(建滔積層板)

株価
6.33香港ドル(8/25終値)
特徴
その他香港/積層板の世界トップメーカー
企業動向
高強度、耐熱性に優れる銅張ガラスエポキシ積層板が売上高の64%を占める(2015年12月期)。2015年12月期業績は3.9%減収、12.8%増益。主要原材料である銅価格の下落から製品価格が弱含み、減収となったが、原材料価格下落の効果が大きく、二ケタ増益を確保した。同社は7月18日、2016年6月中間期は不動産販売事業による収益貢献から30%増益となる見通しを発表。今後、自動車向け、スマホ向けに需要が拡大すると予想。

[00777]ネットドラゴンソフト(網龍網絡)

株価
25.20香港ドル(8/25終値)
特徴
その他香港/大手オンラインゲームメーカー
企業動向
中国を代表するオンラインゲームの「魔域」、「征服」などを提供。2015年12月期業績は32.1%増収、1億4298万元の赤字。オンラインゲーム部門は11.5%増収、17.7%税前増益。一方、教育部門は、イギリス企業の買収により巨額の赤字が発生、全体でも赤字となった。同社が資金を導入、タブレットなどの教育機器販売事業を充実させることで、海外教育部門は立ち直ると予想。また、3D、AR技術の導入に積極的。教育事業は将来、収益の柱へ。

[01900]チャイナITS(中国智能交通)

株価
0.68香港ドル(8/25終値)
特徴
その他香港/公共システム向けのソフトウエア開発会社
企業動向
道路、鉄道、都市交通、航空などの関連企業向けに情報制御監視システムなどを開発。2015年12月期業績は2.2%増収、2億7848億元の赤字。マクロ環境の悪化などから一ケタ増収。暖簾の償却、関連企業への投資価値減損など特別損失の急増から赤字となった。2016年6月中間期について、前期発生した特別損失が発生しないこと、内部管理の改善から黒字転換見通しを発表。潜在需要は大きく、公共投資増加で業績は回復へ。

[00552]チャイナコミュニケー(中国通信服務)

株価
4.19香港ドル(8/25終値)
特徴
H株/中国電信の通信業務支援子会社
企業動向
中国の各通信キャリアに対して、通信インフラ建設、ネットワーク維持、通信サービス、インターネットサービス、コンテンツ制作、アプリケーション作成などの支援業務を行う。2015年12月期は10.6%増収、8.6%増益。4Gサービスの普及が進み、インフラ建設需要が拡大したことで増益を確保。中央系国有企業改革の加速に伴い、中国移動と中国聯通の合併など通信業界再編の可能性あり。再編となれば、同社の得意先が拡大へ。

[00700]テンセント(騰訊控股)

株価
199.50香港ドル(8/25終値)
特徴
その他香港/大手インターネットサービス会社
企業動向
中国の国民的コミュニケーションアプリであるQQ(主にPC向け)、微信(主にスマホ向け)などをプラットフォームとして、オンライン広告、ゲーム、コンテンツ、物品などの販売業務を行う。2016年1-3月期は42.8%増収、33.4%増益。主力のゲーム売上が28%増。映像コンテンツの拡大などからオンライン広告売上が73%増となるなど、好調持続。インターネットの利用拡大、積極的な買収による業容拡大で高成長持続へ。

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TS・チャイナ・リサーチ代表

田代 尚機氏

1958年愛知県生まれ。1984年東京工業大学大学院理工学専攻修了後、大和総研に勤務。1994年から大和総研の代表として北京に駐在し、中国経済担当エコノミスト、中国株担当アナリストとして活動。
2003年10月から2007年2月まで内藤証券に勤務。中国部長としてプロモーションを中心に中国ビジネス全般を担当。2008年TS・チャイナ・リサーチ株式会社を設立し、現在は中国株・中国経済に関する雑誌やセミナー等への出演を中心に活躍の場を広げている。

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※2016年7月1日~ 7月31日のマネックス証券における売買代金上位10銘柄を集計

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順位 銘柄コード 銘柄名 特色
1 01818 招金砿業
(ジャオジンマイニング)
金、銅の探査、採掘、精錬を行う。
2 00700 騰訊控股
(テンセント)
中国最大手のインターネットサービス企業。主に、インターネット向け、携帯電話向けの付加価値サービスとオンライン広告サービスの提供。また、「微信」・「騰訊遊戯」など、SNSやオンラインゲームを含むその他多くのサービスを展開。
3 01211 BYD
(ビーワイディー)
自動車メーカー。自動車・関連製品、充電式電池、携帯電話部品の研究開発、製造、販売。その他、組立サービスも手掛ける。
4 01928 サンズチャイナ
(サンズチャイナ)
アメリカの「ラスベガス・サンズ」の子会社で、マカオでカジノや多目的リゾートエリアの開発・経営を行う。
5 01336 新華人寿保険
(ニューチャイナライフ)
宝鋼集団や神華集団などが発起人となり1996年に設立。生命保険や医療保険、傷害保険、投資型保険商品などを取り扱い、14年の生保市場シェアは8.7%で国内3位(13年は9.6%で3位)。
6 02899 紫金砿業
(ズージンマイニング)
福建省上杭県を本拠とする中国の大手金鉱会社。金採掘のほか精錬・合金加工や銅、亜鉛などの非鉄金属も採掘・生産している。
7 00902 華能国際電力
(ホァネンパワーイン)
大型発電所の開発、建設、運営、管理を行う。
8 01766 中国中車
(CRRC)
鉄道車両の製造、メンテナンス、改良、改修などを行う。
9 00005 HSBC
(エイチエスビーシー)
世界最大級の金融グループ。本社はロンドン。日本にも展開している。
10 02333 長城汽車
(グレートウォールモタ)
自動車及び自動車部品の製造。

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