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【中国株】月次レポート更新!

マネックスの今が旬の注目5銘柄 中国株

中国資本市場の自由化、国際化で恩恵を受ける銘柄に注目

MSCIは6月20日、2018年6月より、A株を新興国株指数構成銘柄に算入すると宣言した。

MSCI側は、「初歩的に組み入れられるのは時価総額の大きな222銘柄で、権益ベースの加重平均時価総額では0.73%のウェートに過ぎないが、170~180億ドルの資金がA株市場に流れ込む可能性がある。最終的には400銘柄程度まで拡大することを検討しており、その場合の流入資金額は350億ドル程度になるだろう」などと発言している。

これは国際的な機関投資家のA株に対する需要が増える話であり、H株をはじめ香港上場銘柄に対して需給面からの直接的な影響は限られるかもしれない。しかし、証券市場の国際化、自由化を通じて、間接的な影響はあるだろう。

今回は中国資本市場の自由化、国際化で恩恵を受ける銘柄に注目した。

(2017年6月30日執筆)

[06030]チュウシンショウケン(中信証券)

株価
15.94香港ドル(7/18終値)
特徴
H株/中国中信集団傘下の本土総合証券会社
企業動向
引受業務に強みを持つ本土大手総合証券会社。2016年12月期業績では、総資産、売上高、純利益で業界トップ。2017年1-3月期業績は13.4%増収、40.2%増益。大型株が本土相場をけん引。比較対象となる2016年1-3月期が軟調であった反動もあり、大幅増益となった。その後4-6月期は当局による金融レバレッジ縮小の影響で相場は軟調となったが、下期は政治的に重要な時期であることから、相場は安定、業績好調予想。国際業務が拡大へ。

[02611]GTJA(国泰君安)

株価
16.64香港ドル(7/18終値)
特徴
H株/上海市政府系の本土総合証券会社
企業動向
ブローカレッジ業務に強みを持つ本土大手総合証券会社。2016年12月期業績では総資産、売上高では中信証券、海通証券に次いで第3位、純利益では中信証券に次いで第2位。2017年1-3月期は30.7%減収、7.9%増益。ブローカレッジ業務への依存度が中信証券よりも高く、売買代金減少による悪影響を強く受けた。下期は政治的に重要な時期であることから、相場は安定、業績好調予想。国際業務が拡大へ。

[03988]バンクオブチャイナ(中国銀行)

株価
3.76香港ドル(7/18終値)
特徴
H株/4大商業銀行の一角
企業動向
国際業務に強みを持つ大手商業銀行。香港、東南アジアで銀行業務を行い、人民元業務に強みを持つ中銀香港(02388)を傘下に持つ。2017年1-3月期業績は、5.2%増収、0.1%増益。利ザヤの縮小、手数料ビジネスの伸び悩みなどから、収益はほぼ横ばい圏となった。下期に入れば、金融レバレッジ縮小政策はひと段落すると予想。長期的には資本市場の自由化、国際化は人民元の自由化、国際化に繋がり、同行に有利。

[02318]ピンアンインシュラ(平安保険)

株価
58.75香港ドル(7/18終値)
特徴
H株/本土の総合金融会社
企業動向
生保、損保ともに業界2位の保険業務を中核として、銀行、証券、資産運用などの業務を行う。2017年1-3月期は26.6%増収、11.4%増益。総合金融会社の利点を生かし、個人向け小売り部門を強化。保障型商品の充実、販売力の強化などから、比較対象となる前年同期の水準が高い中、二けた成長を達成。資本市場の国際化、自由化は、総合金融会社である同社にとって各業務の相乗効果が期待できる。インターネット金融にも注力。

[00388]ホンコンエクスチェ(香港証券取引所)

株価
211.40香港ドル(7/18終値)
特徴
その他香港/香港証券取引所の運営会社
企業動向
香港証券取引所の運営に加え、ロンドン金属取引所の運営を行う。現物、先物・オプション、商品などの各業務、決済業務が収益源。2017年1-3月期業績は10.8%増収、19.8%増益。香港市場は相場堅調、リーマン・ブラザーズ清算による収入もあり、二けた増益達成。A株取引の増加は、滬港通、深港通の取引増加に繋がる。香港証券取引所と本土債券市場を結ぶ債券通が5月に開通。本土資本市場の自由化、国際化で同社の収益チャンスは拡大へ。

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TS・チャイナ・リサーチ代表

田代 尚機氏

1958年愛知県生まれ。1984年東京工業大学大学院理工学専攻修了後、大和総研に勤務。1994年から大和総研の代表として北京に駐在し、中国経済担当エコノミスト、中国株担当アナリストとして活動。
2003年10月から2007年2月まで内藤証券に勤務。中国部長としてプロモーションを中心に中国ビジネス全般を担当。2008年TS・チャイナ・リサーチ株式会社を設立し、現在は中国株・中国経済に関する雑誌やセミナー等への出演を中心に活躍の場を広げている。

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※2017年6月1日~ 6月30日のマネックス証券における売買代金上位10銘柄を集計

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順位 銘柄コード 銘柄名 特色
1 00700 騰訊控股
(テンセント)
中国最大手のインターネットサービス企業。主に、インターネット向け、携帯電話向けの付加価値サービスとオンライン広告サービスの提供。また、「微信」・「騰訊遊戯」など、SNSやオンラインゲームを含むその他多くのサービスを展開。
2 01558 東陽光薬
(HECファーマ)
中国で医薬品の開発・生産を手掛ける。主力は抗インフルエンザウイルス薬のオセルタミビルで、「可威」の商品名で販売。
3 00175 吉利汽車
(ジーリーオート)
中国の民間自動車部品メーカーで傘下に自動車メーカーも有す。
4 00400 科通芯城集団
(コゴバイ)
中国本土で電子部品のオンライン販売を手掛ける。集積回路(IC)を含む電子部品の電子商取引事業者。
5 00460 四環医薬
(スーファンファーマ)
中国で3番目の大手医薬品メーカー。全国で3000以上の代理店を持ち、1万以上の病院や医療機関の需要をカバーする。
6 00027 銀河娯楽
(ギャラクシーエンター)
マカオのカジノ大手。主な事業は、カジノ施設運営。その他、ホテル経営、建材の生産・販売なども手掛ける。
7 01530 三生製薬
(スリーエスバイオ)
中国でバイオ医薬品の開発、生産を手掛ける。
8 01211 BYD
(ビーワイディー)
自動車メーカー。自動車・関連製品、充電式電池、携帯電話部品の研究開発、製造、販売。その他、組立サービスも手掛ける。
9 02382 舜宇光学
(サニーオプティカル)
光学機器の設計・研究開発・製造・販売。
10 02018 瑞声科技
(AACテクノロジー)
動的コンポーネント(レシーバー、スピーカー含む)、マイク、ヘッドホン、その他製品(変換器、振動器含む)の製造を行う。

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