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トランプ政権の今後2年を占う、米中間選挙の行方は?

トランプ政権の今後2年を占う、米中間選挙の行方は?

全世界が注目する米中間選挙の開催があと1ヶ月ほどに迫ってきました。今後2年のトランプ政権の行方を占う重要な選挙となります。本コンテンツでは、中間選挙の基本や、現在の各種支持率、注目ポイントをご紹介いたします。また今後、中間選挙開催後まで、関連する情報を発信してまいります。

中間選挙とは?

米議会の上院100議席のうち、3分の1と下院435議席の全議席を改選する選挙です(36の州知事選挙も行われます)。4年に一度の大統領選挙の間の年に開催されるため、「中間」選挙と呼ばれています。今年の投票日は2018年11月6日(火)。大きく注目されているのが、上院と下院の議席の行方です。現在、上院では共和党51議席、民主党47議席、独立系2議席、下院では共和党237議席、民主党193議席(空席5席)となっており、上院、下院ともにトランプ大統領の所属政党である共和党が過半数を占めています。しかし、共和党が上院、下院どちらかもしくは両方で過半数を失うことになれば、今後、議案が通りづらくなり、トランプ政権の政治運営がスムーズにいかなくなる可能性が出てきます。

(出所:各種メディア報道よりマネックス証券作成)

ポイント

米国の議会は日本と同様に二院制が採用されています。
上院は各州2名(合計50州)ずつで構成されており、議席の合計は100席となります。任期は6年で、2年に一度、3分の1が改選されることになっています。今年は2012年の選挙で当選した議員が改選対象となります。
下院の435議席は、人口に応じて各州に議席が割り振られ、任期は2年となります。

現在のトランプ大統領と政党の支持率は?

トランプ大統領の支持率(2017年1月からの推移)

トランプ氏が大統領に就任直後から一貫して下落していた支持率でしたが、株式市場の好調さや北朝鮮との交渉成功により回復傾向にあります。2018年9月上旬に米国で発売されたトランプ氏の暴露本にの影響で、急落しましたが、直近ではその下落を取り戻しています。

トランプ大統領の支持率(2017年1月からの推移)

(出所:RealClearPoliticsよりマネックス証券作成 2018年9月28日時点)

政党支持率(2017年1月からの推移)

トランプ大統領に対する不信任がそのまま、共和党の不支持につながっているようです。

政党支持率(2017年1月からの推移)

(出所:RealClearPoliticsよりマネックス証券作成 2018年9月28日時点)

大統領の政党は、中間選挙では勝てない?

1934年以降の中間選挙において、大統領の政党が議席の数を増やしたのは過去21回のうち、上院では5回、下院では3回となっており、大統領の政党が中間選挙で議席を増やすことが難しいことが過去の傾向からわかります。今年も果たして同様の結果になってしまうのでしょうか。

中間選挙の
開催年
大統領 大統領の政党 議席の増減数
(下院)
議席の増減数
(上院)
1934 フランクリン・D・ルーズベルト 民主党 +9 +9
1938 フランクリン・D・ルーズベルト 民主党 -71 -6
1942 フランクリン・D・ルーズベルト 民主党 -55 -9
1946 ハリー・S・トルーマン 民主党 -45 -12
1950 ハリー・S・トルーマン 民主党 -29 -6
1954 ドワイト・D・アイゼンハワー 共和党 -18 -1
1958 ドワイト・D・アイゼンハワー 共和党 -48 -13
1962 ジョン・F・ケネディ 民主党 -4 +3
1966 リンドン・B・ジョンソン 民主党 -47 -4
1970 リチャード・ニクソン 共和党 -12 +2
1974 ジェラルド・R・フォード 共和党 -48 -5
1978 ジミー・カーター 民主党 -15 -3
1982 ロナルド・レーガン 共和党 -26 +1
1986 ロナルド・レーガン 共和党 -5 -8
1990 ジョージ・ブッシュ 共和党 -8 -1
1994 ウィリアム・J・クリントン 民主党 -52 -8
1998 ウィリアム・J・クリントン 民主党 +5 0
2002 ジョージ・W・ブッシュ 共和党 +8 +2
2006 ジョージ・W・ブッシュ 共和党 -30 -6
2010 バラク・オバマ 民主党 -63 -6
2014 バラク・オバマ 民主党 -13 -9
2018 ドナルド・J・トランプ 共和党

(出所:The American Presidency Projectよりマネックス証券作成 2018年9月21日時点)

マーケット・アナリスト益嶋裕の注目ポイント

益嶋 裕

中間選挙では大統領の所属政党は多くの場合議席を減らします。現在は上院・下院ともトランプ大統領の所属する共和党が多数派となっていますが、今回の中間選挙後に上院と下院で多数政党が異なるねじれ現象が起きる、または上院・下院とも民主党が多数を占めることになれば、今後トランプ大統領が実施したい政策を実現できない可能性が高くなります。そうなった場合、国内で成果を挙げづらいトランプ政権が支持獲得のために海外での軍事行動などに踏み切るリスクが高まるのではないでしょうか。マーケットはもちろん、安全保障上も大きな影響がありそうな今回の中間選挙の結果に非常に注目したいと思います。

今後掲載予定のコンテンツ(予定)

マネックス証券は今後も、米中間選挙について積極的に情報発信を行ってまいります。

米中間選挙でダウ、米ドル/円はどうなる?(2018年10月23日掲載)
米国中間選挙の見通しと株式市場への影響について(2018年10月29日掲載)
FXにおける中間選挙後のシナリオ(2018年10月29日掲載)
米中間選挙結果&改めてのシナリオ(2018年11月8日掲載)

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