約半数の方は金融機関の口座が凍結されることを知らない

金融機関から意思能力がないと判断されると、取引を制限される可能性があります。一般的に「口座が凍結される」とも呼ばれる状態です。しかし、アンケートの結果を見ると約半数の方（49%[図1]）が口座の凍結を知らないと回答しています。

[図1] 意思能力がなくなると、金融機関の口座が凍結される可能性があることへの認知度 （n=8,889）

シニア投資家がこれからも株式投資を楽しむためのポイント

親が株式投資をしていると回答した方（1,846名）に対して、親の証券口座に対する考えについて調査しました。[図2]～[図4]をみると、子は親の株式投資の継続を尊重したいと考えているものの、「いざというときには介護資金等のために証券口座の財産を活用できるようにしたい。」と考えていることが読み取れます。

[図2]～[図4]の回答内容を見ていきましょう。
証券口座には、金銭とは異なり株式等の時価によって変動する財産が多く預けられています。今回の調査では、親の意思能力の低下時の証券口座の考え方[図2]、証券口座が凍結してしまうことによる不安[図3]、口座凍結に備えるサービスの利用の意向[図4]を聴取しています。

[図2]の「親の意思能力の低下時の証券口座にある財産の考え方」では、「株式投資をやめて現金化を希望する」というの回答が25%であり、子供の75%は親が株式投資を続けることを尊重すると読み取ることができます。また、回答の内訳を詳しく見ると、全体の約半数が「自分が口座情報を把握したい」、「自分が口座を管理できるようにしたい」等の条件付きとなっていることも分かります。

[図2] 親の意思能力の低下時の証券口座にある財産の考え方（単一回答）

[図3]の「証券口座が凍結してしまうことによる不安」では、約40%が「出金できないこと」、「売却できないこと」に対して不安を感じていました。[図2]と[図3]の結果を踏まえると、子は親が株式投資を続けることに対して寛容ではある一方、証券口座の凍結に対しては「出金」や「売却」を不安に感じていると考えることができます。

[図3] 証券口座が凍結してしまうことによる不安（複数回答）

実際に、「口座凍結に備えるサービスの利用の意向」[図4]を聴取したところ、実に86%の方から口座凍結に備えるサービスを利用したい（※）と回答がありました。口座凍結に備えた対策を行い、万が一の際は、子が口座情報を把握できたり、口座の管理ができるならば、安心して親の株式投資を見守ることができるのではないでしょうか。

※「利用したい」「どちらかというと利用したい」をあわせた割合。

[図4]口座凍結に備えるサービスの利用の意向