2018年秋から大きく相場が動いている米国株市場。こんな相場の時、銘柄選定に困り、どのような取引をすればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。そんな方々に、米国株相場が荒れている時の米国株銘柄選びのポイントをご紹介します!
目次
- 2018年~2019年の米国株相場は大荒れ模様
- 連続増配を実施している企業は安定的?
-25年間連続増配銘柄で構成された指数:S&P500配当貴族銘柄指数
-米国株VS日本株 連続増配を実施している企業が多いのは? - 毎月配当で、しかも好利回りなポートフォリオとは?!
2018年から2019年の米国相場は大荒れ模様
2018年1月時点での米国主要3指数を100とした場合
(出典)Bloombergのデータを基にマネックス証券作成
2018年1月4日時点を100とした場合で作成
2018年1月4日時点の米国主要3指数を100にした場合の上のグラフが表しているように、未だ解決していない米中貿易戦争への懸念や、政府機関の閉鎖などの政治関連の要因もあれば、逆イールドなどの金利の変化、各企業の新たな事業展開の情報など多くの出来事がこの1年で起き、投資家にとって判断が難しい相場だったと言えます。
現状のように米国市場が不安定な時、どのように銘柄を選べばいいか迷う方も多いでしょう。
当コンテンツでは、成長株・安定株を重視した銘柄選定の方法をご紹介します。
連続増配を実施している企業は安定的?
25年間連続増配銘柄で構成された指数:S&P500配当貴族銘柄指数
2018年10月時点でのS&P500とS&P500配当貴族銘柄指数を100とした場合
(出典)Bloombergのデータを基にマネックス証券作成
2018年10月1日時点を100とした場合で作成
世界経済成長の減速や長期金利の上昇など、相場下落の懸念がある時は、高配当銘柄や連続増配銘柄に対する注目が高まる傾向にあります。
例えば、上の図のようにS&P500の構成銘柄のうち、25年以上連続して増配を実施している銘柄からなる「S&P500配当貴族銘柄指数」とS&P500を比べてみると、S&P500が大きく下落している2018年12月ごろでも、S&P500配当貴族銘柄指数はS&P500より下値が堅く、さらに2019年1月以降はS&P500よりも良いパフォーマンスを出しています。
これは25年間配当金を連続して増配する企業の安定性を表しています。相場が不安定な時でも、そうでない企業に比べ安定的に利益を得ることが期待でき、さらに前回より高い配当金を期待できる。これは連続増配銘柄の大きな魅力です。
相場の先が読めない時は、連続増配銘柄に着目してみてはいかがでしょうか。
日本株VS米国株 連続増配を実施している企業が多いのは?
TOPIXコア30の構成銘柄の10年連続増配当銘柄(2019年3月28日時点)
銘柄名(銘柄コード) | 株価 | 1株当たりの配当金 | 配当利回り |
---|---|---|---|
日本たばこ産業(2914) | 2,737.5 | 150 | 5.48% |
KDDI(9433) | 2,357 | 90 | 3.82% |
花王(4452) | 8,615 | 120 | 1.39% |
(出典)Bloombergのデータを基にマネックス証券作成
(円、株価は2019年3月28日終値、1株当たりの配当金は実績)
ダウ工業株30種平均の構成銘柄の10年連続増配当銘柄(2019年3月27日時点)
銘柄名(ティッカー) | 株価 | 1株当たりの配当金 | 配当利回り |
---|---|---|---|
アイビーエム(IBM) | 139.24 | 6.21 | 4.46% |
エクソン・モービル(XOM) | 80.34 | 3.23 | 4.02% |
ベライゾン・コミュニケーション(VZ) | 60.88 | 2.38 | 3.92% |
シェブロン(CVX) | 122.79 | 4.48 | 3.65% |
コカコーラ(KO) | 46.61 | 1.56 | 3.35% |
プロクター・アンド・ギャンブル(PG) | 102.90 | 2.79 | 2.71% |
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA) | 62.23 | 1.64 | 2.64% |
スリーエム(MMM) | 207.16 | 5.44 | 2.63% |
キャタピラー(CAT) | 131.20 | 3.36 | 2.56% |
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | 138.70 | 3.54 | 2.55% |
ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX) | 126.30 | 2.84 | 2.25% |
マクドナルド(MCD) | 187.51 | 4.19 | 2.23% |
トラベラーズ・カンパニーズ(TRV ) | 136.35 | 3.03 | 2.22% |
ウォルマート(WMT) | 97.21 | 2.08 | 2.14% |
ナイキ クラスB(NKE) | 83.09 | 0.78 | 0.94% |
ビザ クラスA(V) | 154.22 | 1.00 | 0.65% |
(出典)Bloombergのデータを基にマネックス証券作成
(ドル、株価は2019年3月27日終値、1株当たり配当金は実績)
TOPIXコア30の構成銘柄の中で、10年間、連続で配当銘柄を増額している企業は、3銘柄です。しかし、ダウ工業株30種平均の構成銘柄では、16銘柄と約5倍も多くなっています。
このように米国企業は株主優待を提供しない代わりに、配当金で投資家に還元する文化があります。
そのため、日本では年に1・2回しか配当金を分配しませんが、米国では年4回も実施している企業が一般的です。
この特長を活かし、毎月配当金を得られるポートフォリオを作成することで、毎月新たに資金を入金しなくとも、受取った配当金を再度投資に回し、お金がお金を生むシステムを作ることも可能です。
相場が悪く、思うような利益が出ない時でも、資金を効率良く回せるポートフォリオを作成して、ある程度相場に左右されない仕組みを作ってみてはどうでしょうか。
毎月配当で、しかも高利回りなポートフォリオとは?!
「せっかく投資するなら、配当利回りが高い銘柄が良いなぁ」そう考えるお客様も少なくないでしょう。
以下は、NYダウ30銘柄の配当月の3グループです。業種も比較的分散された銘柄グループとなっています。
例えば、これらを組み合わせることにより、毎月配当で、しかも高配当利回りを期待するという方法もあります。
ダウ工業株30種平均の構成銘柄で毎月配当ポートフォリオをご紹介します。
ご注意
配当金は企業の業績などにより支払われない場合や支払回数が変わる可能性があります。
また外国株取引口座への配当金の入金は、現地支払日から1週間程度かかります。
配当月 | ティッカー | 銘柄名 | 配当利回り | 株価 (ドル、3/27) |
1株配当 (ドル、実績) |
---|---|---|---|---|---|
3月、6月、9月、12月 グループ |
IBM | アイビーエム | 4.49% | 139.92 | 6.28 |
XOM | エクソン・モービル | 4.06% | 80.74 | 3.28 | |
CVX | シェブロン | 3.70% | 123.02 | 4.55 | |
PFE | ファイザー | 3.26% | 42.29 | 1.38 | |
WBA | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | 2.75% | 62.51 | 1.72 | |
MMM | スリーエム | 2.65% | 208.53 | 5.52 | |
JNJ | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 2.59% | 138.88 | 3.6 | |
HD | ホームデポ | 2.34% | 190.06 | 4.45 | |
MCD | マクドナルド | 2.29% | 189.39 | 4.34 | |
INTC | インテル | 2.29% | 53.11 | 1.215 | |
UTX | ユナイテッド・テクロノジーズ | 2.26% | 127.27 | 2.87 | |
TRV | トラベラーズ・カンパニーズ | 2.25% | 136.9 | 3.08 | |
BA | ボーイング | 1.92% | 374.44 | 7.18 | |
GS | ゴールドマン・サックス | 1.67% | 191.18 | 3.2 | |
MSFT | マイクロソフト | 1.51% | 116.93 | 1.76 | |
UNH | ユナイテッドヘルス・グループ | 1.49% | 242.23 | 3.6 | |
V | ビザ クラスA | 0.59% | 154.67 | 0.92 |
配当月 | ティッカー | 銘柄名 | 配当利回り | 株価 (ドル、3/27) |
1株配当 (ドル、実績) |
---|---|---|---|---|---|
1月、4月、7月、10月 | JPM | ジェイピー・モルガン・チェース | 2.70% | 100.71 | 2.72 |
MRK | メルク | 2.49% | 82.63 | 2.06 | |
CSCO | シスコシステムズ | 2.47% | 53.36 | 1.32 | |
NKE | ナイキ クラスB | 1.00% | 84.04 | 0.84 |
配当月 | ティッカー | 銘柄名 | 配当利回り | 株価 (ドル、3/27) |
1株配当 (ドル、実績) |
---|---|---|---|---|---|
2月、5月、8月、11月 | VZ | ベライゾン・コミュニケーション | 4.04% | 59.08 | 2.39 |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル | 2.77% | 103.55 | 2.87 | |
CAT | キャタピラー | 2.54% | 132.37 | 3.36 | |
AAPL | アップル | 1.55% | 188.72 | 2.92 | |
AXP | アメリカン・エキスプレス | 1.36% | 109.16 | 1.48 |
配当月 | ティッカー | 銘柄名 | 配当利回り | 株価 (ドル、3/27) |
1株配当 (ドル、実績) |
---|---|---|---|---|---|
不定期 | KO | コカコーラ | 3.37% | 46.58 | 1.57 |
DWDP | ダウ・デュポン | 2.88% | 52.72 | 1.52 | |
WMT | ウォルマート | 2.15% | 97.13 | 2.09 | |
DIS | ウォルト・ディズニー | 1.55% | 110.71 | 1.72 |
(出典)Bloombergのデータを基にマネックス証券作成
株価は2019年3月27日現在
※過去2年間の配当の現地支払日の実績から掲載しているものであり、今後、変更になる場合があります。
米国株のお取引をするには
米国を取引するためには、外国株取引口座の開設(無料)が必要です。
ウェブサイト上から簡単に、もちろん無料で開設いただけます。
米国株のお取引を始めるには、外国株取引口座を開設後、
①資金振替(円資金の移動)
②為替振替(円を米ドルへ交換)、もしくは円貨資金の連携指示が必要です。
米国株取引をはじめるには
米国株取引は、マネックス証券の「証券総合取引口座」と「外国株取引口座」の2つの口座を開設すると、ご利用いただけます。もちろんどちらも口座開設・維持費は無料です。
※2020年3月16日以降に証券総合口座を開設された場合は、外国株取引口座が開設されています。(一部のお客様を除く)
米国株取引をはじめるには
外国株取引口座をお持ちでないお客様は、まず、外国株取引口座をお申込みください。開設後は、外国株取引口座情報へのアクセスや米国株取引画面へのログインができます。
※2020年3月16日以降に証券総合口座を開設された場合は、外国株取引口座が開設されています。(一部のお客様を除く)