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米国現地における現在の金利情勢について

米国の金利は日々変動しています。一口に金利といっても様々な種類があり、各々異なる形で経済情勢の影響を受けますが、中でもFRB(連邦準備制度理事会)が発表する政策金利の変化は金利市場に大きく影響します。

政策金利の状況

米国の政策金利は昨今のインフレに対する対策として、2022年3月の0.25%の利上げを皮切りに、今日まで継続的に利上げが発表されてきました。
この結果、足元の政策金利は4%となっています。
今後もこの利上げが続くかどうかが注目されています。

米国政策金利

)将来の見通しを示すものではありません。
出所:ブルームバーグよりマネックス証券作成

米国現地の個人向け市中金利の状況

米国現地の信用取引金利

米国では証券会社が「margin trading」という形で投資家に信用を供与する取引サービスを提供しています。
投資家は株を売買する際に証券会社から資金を借り入れますが、各証券会社がその際の金利を設定しています。
この金利は各社がその時々の金利情勢に応じて変更しますが、現在の環境下で設定されている金利水準は以下の通りです。
なお、マネックス証券の米国株信用取引と同じサービスではなく同列に比較できるものではございませんのであらかじめご了承ください。

建玉残高 charles schwab TD Ameritrade Fidelity Vanguard E*TRADE
$0 - $4,999 12.075% 13.25% 12.075% 12.25% 12.70%
$5,000 - 9,999 12.075% 13.25% 12.075% 12.25% 12.70%
$10,000 - $19,999 12.075% 13.00% 12.075% 12.25% 12.45%
$20,000 - $24,999 12.075% 13.00% 12.075% 11.75% 12.45%
$25,000 - $49,999 11.575% 12.75% 11.575% 11.75% 12.20%
$50,000 - $99,999 10.625% 11.75% 10.625% 11.25% 11.70%
$100,000 - $249,999 10.575% 11.50% 10.575% 10.75% 11.20%
$250,000 - $499,999 10.325% 11.25% 10.325% 10.25% 10.70%
$500,000 - $999,999 7.750% 9.00%
$1,000,000+ 7.750%

)年率。2022年12月8日マネックス証券調べ。米国において「margin rate」をHP上で公表している証券会社のうち、預かり資産の多い上位5社の情報を掲載。★はHP上での公表がされていない対象。

なお、表中の正式社名は左から以下の通り。
Charles Schwab Corporation/TD Ameritrade/Fidelity Investments/THE VANGUARD GROUP, INC./E*Trade Financial Corporation

(参考)米国現地の住宅ローン金利

参考として、米国現地の住宅ローン金利の推移についてもご紹介いたします。
政策金利の上昇に先行して2022年1月頃から上昇傾向が続いており、足元では30年ローンで7%近い水準となっています。

米国現地住宅ローン金利

)将来の見通しを示すものではありません。
Freddie Macのリサーチデータよりマネックス証券作成。
(https://www.freddiemac.com/pmms)

塚本「利上げは来年前半ピークに。利下げ期待は時期尚早」

塚本 憲弘の写真

塚本 憲弘

マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー

一橋大学 経済学部卒。専門分野は投資戦略全般。
国内信託銀行で経済分析、投資戦略の策定、ファンドマネージャーを歴任。その後プライベートバンクにて経済分析や幅広い資産クラスによる投資戦略、ポートフォリオ分析に従事。2021年より現職。

現在金利の先物市場ではFF金利(米連邦準備銀行の連邦公開市場委員会(FOMC)が目標とする短期金利)について来年前半に5%程度でピーク、来年末には利下げ開始との予想がなされています。

パウエル議長は11月末の講演で利上げの最終到達点について、9月FOMC時点での予想(中央値4.6%)を「幾分上回る」と発言しましたし、他の高官からも利上げを停止し維持する水準として5%近辺が妥当との見解が示されています。タカ派と目されるセントラル連銀のブラード総裁からは、最低でも5-5.25%との発言もあり、5%台前半がピークとの見方が大勢となっています。

来年前半は2,3,5,6月にFOMCが予定されています。現在12月初の政策金利4.0%に対し年内のFOMCで0.5%の利上げとなれば、その後0.25%毎回利上げでも年前半には5.5%に到達することになります。以上から現在市場が期待するピーク金利・時期はかなり妥当なものと感じられます。

FOMCは「物価の安定」と「雇用の最大化」の2つが使命とされます。特に1970年代に政治的配慮や時期尚早の利下げによりインフレ抑制に失敗した経験も踏まえ、今は景気を抑制してでも物価を安定させるために早期に利上げを実施して、引き締め姿勢を維持することを明確にしています。

その物価についてパウエル議長はモノの価格、住宅価格、住宅以外のサービス価格に分けて整理しています。モノの価格については既にピークアウトが見られており、住宅価格はいずれ下落すると述べ、住宅以外のサービス価格について不確実性が高く、今後重視する姿勢を示しました。3つめは特に賃金が影響する項目ですが、労働市場統計からはピークアウトの兆しは見られています。

今後景気鈍化が進行する中で賃金も勢いを失うと見られますが、ピークアウトとはいえ物価は全体として高水準であり、金融引き締めは道半ばといったところです。一部では利下げも囁かれ始めましたが、当面は高水準の金利を維持するとみておきたいです。(12/09執筆)

米国上場有価証券等のお取引に関する重要事項

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