株式に投資する際に良い銘柄を見つけても「売買手数料が気になる」、「投資金額が大きい銘柄は手を出しづらい」という方も多いかもしれません。今回は、そんな方におすすめしたいワン株(単元未満株)をご案内いたします。また、ワン株を活用して投資したい銘柄をマネックス銘柄スカウターで抽出し、マーケット・アナリストの益嶋裕がピックアップして解説します。
ワン株(単元未満株)なら買付手数料が無料
ワン株(単元未満株)とは、マネックス証券の単元未満株取引サービスです。通常100株単位での取引となる株式を1株からお取引いただけます。買付時手数料は無料(0円)です。売却時は約定代金の0.55%(最低手数料52円)(税込)がかかります。
少額ずつ買い足して単元化することも可能
ワン株(単元未満株)では、保有株数に応じて配当金や株主優待を受け取ることができます。株主優待制度は100株以上の保有が条件となっていることが多いですが、保有株数に応じた配当金を受取りながら、少しずつ買い足して100株以上の保有を目指すことも可能です。
ワン株を活用して投資したい国際優良銘柄
最低投資金額が大きな銘柄でも、ワン株(単元未満株)なら少額から投資できます。今回はそんな銘柄のうち、時価総額が大きく国際的に業績を伸ばしている銘柄をマネックス銘柄スカウターの10年スクリーニングで抽出しました。具体的なスクリーニング条件および抽出された銘柄は以下のとおりです。
スクリーニング条件
【基礎条件】
- 時価総額:10,000億円以上
- 投資金額:1,000,000円以上
【詳細条件】
- 直近の通期売上高の海外比率:70%以上
- 過去10年間の通期売上高の増収回数:7回以上
- 過去10年間の通期営業利益の増益回数:7回以上
スクリーニング結果
銘柄(銘柄コード) | 終値(05/15) | 時価総額 | 投資金額 | 海外 売上高 比率 (通期) |
10年間の 売上高 増収回数 (通期) |
10年間の 営業利益 増益回数 (通期) |
---|---|---|---|---|---|---|
ディスコ(6146) | 17,270円 | 18,706億円 | 1,727,000円 | 88.0% | 8回 | 8回 |
SMC(6273) | 71,450円 | 48,135億円 | 7,145,000円 | 76.2% | 8回 | 8回 |
ダイキン工業(6367) | 26,285円 | 77,045億円 | 2,628,500円 | 79.5% | 9回 | 8回 |
ソニーG(6758) | 12,875円 | 162,364億円 | 1,287,500円 | 72.1% | 7回 | 7回 |
レーザーテック(6920) | 18,340円 | 17,292億円 | 1,834,000円 | 89.1% | 9回 | 8回 |
シマノ(7309) | 21,570円 | 19,512億円 | 2,157,000円 | 91.4% | 9回 | 8回 |
東京エレクトロン(8035) | 16,175円 | 76,287億円 | 1,617,500円 | 88.5% | 9回 | 9回 |
(出所)2023年5月16日時点のマネックス銘柄スカウター
※投資金額は2023年5月15日の終値をもとに100株あたりで計算しています。
アナリストによる銘柄解説
10年スクリーニングで抽出された銘柄の一部を、マネックス証券のマーケット・アナリスト益嶋裕の解説付きでご紹介いたします。
世界トップの空気圧制御機器メーカー。空気圧制御システムのほか、電動機器、温調機器、真空用機器などを手掛けており高い技術力に定評がある。海外売上高比率は80%近く、中でも中国地域での売上が最も多い。前期まで3期連続で増収増益を達成し、2期連続で最高益を更新中。今期は微減益予想だが、前期、前々期とも期中に業績予想を上方修正しており今期も最高益更新の可能性も残る。予想PERは25倍程度と割安感があるわけではないが、割高感がある水準でもない。株価はアナリストの目標株価コンセンサスから10%ほど低い水準にある。
通期業績推移
(出所)マネックス銘柄スカウター
空調・化学・フィルタの3事業を展開しており業務用・家庭用エアコンの世界最大手企業。その他にも空気清浄機や冷凍機、化学製品なども手掛ける。売上高の約8割は海外で米国の比率が最も高い。その他に欧州、アジア・オセアニアでも高い売上をあげており、それぞれ堅調に成長している。前期は最高益を更新し、今期予想も連続最高益更新予想となっている。海外売上高は約8割で米国のウェイトが最も高い。世界的な人口増がダイレクトにプラスになる事業を行っており、今後の長期的な成長にも期待したい。予想PERは29倍程度と同社の過去5年平均に近い水準で大きな割高感はない。
通期業績推移
(出所)マネックス銘柄スカウター
世界的なエレクトロニクス企業。半導体やスマートフォンのほか、エンターテインメントや金融事業まで幅広く手掛ける。前期は売上高が11.5兆円、営業利益は1.2兆円を上回った。事業ポートフォリオは大きな利益の偏りがなく各事業のバランスが良い。予想PERは19倍程度と同社の過去5年平均に近く割高感はない。着実な増配を行なっているが、前期の配当性向は10%程度と一層の株主還元にも期待したい。
通期業績推移
(出所)マネックス銘柄スカウター
自転車部品及び釣り具用品の世界的メーカーで売上の構成比率は自転車部品が約80%、釣具が約20%。前期は最高益更新だが、第1四半期である1-3月期決算は減収減益となった。自転車事業において、インフレの影響により販売価格が高騰したことから販売が鈍ったことが要因で釣具事業は増収増益を達成した。また、第1四半期終了時点で今期の業績予想を下方修正するなど今後の業績推移にはやや不安が伴う。ただ、同社の自転車や釣具の品質や世界的な競争力が落ちているわけではないとみられ、業績悪化は経済環境に伴う一時的なものの可能性がある。足元の株価指標は業績悪化に伴い若干割高感がある水準のため、押し目を待っての投資が無難だろう。
通期業績推移
(出所)マネックス銘柄スカウター
世界3位の半導体製造装置メーカーでウェーハ処理工程やウェーハ検査工程等の装置に強み。前期決算は売上・営業利益とも過去最高を更新する好調な決算。今期は半導体市場の需要減により一時的に業績は落ち込む見込みだが、来期は需要が再拡大すると会社は見込んでいる。過去最大規模の研究開発費を投じることも表明しており、将来への成長投資にも余念がない。また、前期に過去最高の1株配当を実施するとともに、今期は最大1200億円の自社株買いを予定しているなど株主還元にも積極的。
通期業績推移
(出所)マネックス銘柄スカウター
マネックス銘柄スカウターとは
マネックス銘柄スカウターとは、2017年10月の提供開始以来数多くのご好評をいただいている銘柄分析ツールです。「10年スクリーニング」「アナリスト予想」「通常発表されない3ヶ月に区切った企業業績」「セグメント業績」「業績予想修正履歴」「理論株価」など投資判断に役立つ様々な情報をご提供しています。
マネックストレーダー株式スマートフォンからもアクセス可能です。詳細はご利用方法をご覧ください。
企業が決算短信等では発表しない3ヶ月に区切った業績を表示
理論株価と想定される株価の上値目途・下値目途を表示
「10年スクリーニング」の使い方
「10年スクリーニング」とは、2019年4月の提供開始以来ご好評をいただいている機能です。過去10年間の業績や直近の四半期業績、アナリスト予想などで高度なスクリーニングが可能です。下記では簡単な使い方をご説明します。
銘柄スカウターを開いたら上部の黄色いメニューの「10年スクリーニング」を押す。
※スマートフォンでご利用の場合は右上の三本線のメニューよりご選択ください。
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