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ファースト・トラスト・RBAアメリカン・インダストリアル・ルネサンス・ETF(AIRR)に注目

2023年になってこれまで、米国株式市場のパフォーマンスは比較的少数の超大型成長株によって牽引されてきました。一方、ファースト・トラスト・RBAアメリカン・インダストリアル・ルネサンス・ETF(AIRR)は、中小型株のETFでありながら、2023年7月19日に史上最高値を更新し、S&P500指数を上回るパフォーマンスでした。(図1参照)
本コンテンツでは、その理由についてご説明します。

本コンテンツはFirst Trust Advisors L.P.から提供を受けた資料をもとに掲載しております。
投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。

図1:AIRR対S&P500指数のパフォーマンスグラフ

出典:ブルームバーグよりマネックス証券作成。2023年8月1日現在。2018年6月から2023年7月の月末データを使用。
あくまで過去の実績であり、このパフォーマンスが将来も継続することを保証するものではありません。

銘柄詳細

シンボル 銘柄名 ベンチマーク(指数) 市場 経費率
(年率%)
運用会社
ファースト・トラスト・RBAアメリカン・インダストリアル・ルネサンス・ETF リチャードバーンスタイン・アドバイザーズ・アメリカン・インダストリアル・ルネッサンス・インデックス NASDAQ 0.70% ファースト・
トラスト

なぜ好調なのか

AIRRは、リチャード・バーンスタイン・アドバイザーズ・アメリカン・インダストリアル・ルネッサンス指数と呼ばれる指数の値動きと利回りに、経費控除前で概ね連動する投資成果を目指しています。この指数は、工業セクターと地域銀行(コミュニティ・バンク)セクターの中小型株の値動きと連動を目指します。

AIRRの今年のアウトパフォームがこれほど注目に値するのは、今年はこれらのカテゴリーのいずれも特別に良いパフォーマンスを示していないにも関わらず、AIRRの保有銘柄の多くがこの傾向に逆らっているということです。ファースト・トラストのストラテジストの見解では、今年のAIRRの業績を押し上げる重要な要因は2つあります。それは、インフラへの支出の増加と、製造業の建設ブームです。

出典:First Trust Advisors L.P

米国のインフラへの支出増加

AIRRの組入銘柄のいくつかは、インフラストラクチャー(水道システム、送電網、道路など)関連の商品やサービスの提供にフォーカスしています。
2021年11月には、インフラ投資および雇用法(IIJA)が成立しています。この法に基づく1兆2,000億米ドルの融資には時間がかかりますが、18ヶ月が過ぎ、現金が流れ始めています。バイデン政権によれば、これまでに2,200億米ドルを超える資金が与えられています。債務制限を停止する合意が成立したため、支出は全速力で進められています。
2023年6月5日には、さらに5億7,000万米ドルが踏切改善プロジェクトに落札されました。※1
ファースト・トラストのストラテジストの見解では、IIJAが資金提供するインフラへの支出は今後数年間続く可能性が高いと考えられます。

※1 アメリカン・インディペンデント紙 2023年6月5日

出典:First Trust Advisors L.P

工場建設ブーム

過去12ヶ月間で、米国の工場建設支出率は、2023年4月30日時点で、前年比105%増の1,890億米ドルという史上最高額に達しました。(図2を参照)
この総額のうち「輸送機器」カテゴリー(電気自動車工場など)は前年比130%増加しました。※2
パンデミック中の世界的なサプライチェーンの混乱と地政学的不安定の増大がこの支出を説明するのに役立ちますが、主要な支出を伴う法律の制定、特にCHIPS法とインフレ抑制法に見られる政府の巨額支出もこれらの投資の加速に寄与していると考えています。
景気後退が現実化した場合にこの水準の支出がどれほど持続可能であるかは時間が経てばわかりますが、新しい半導体製造業や電気自動車工場の建設には通常、複数年にわたる取り組みが必要となります。

※2 米国国勢調査局、建設支出 2023年6月1日

出典:First Trust Advisors L.P

図2:米国の製造業への建設支出グラフ

出典:米国国勢調査局 建設支出よりFirst Trust Advisors L.P.作成。2003年4月から2023年4月まで。
あくまで過去の実績であり、この傾向が将来も継続することを保証するものではありません。

AIRRの今後

ファースト・トラストのストラテジストの見解では、AIRRは、上記のトレンドに関連する主要なサブセクターに大幅な配分を行っており、今後も展開が続くこれらのトレンドから恩恵を受ける有利な立場にあります。(図3を参照)
景気後退の可能性は一般に景気循環株にとって良くないですが、インフラや新工場への支出は、特にCHIPS法(2,800億米ドル)※3、インフラ投資・雇用法(1.2兆米ドル)※4、インフレ抑制法(4,000億米ドルから1.2兆米ドル)※5 など、過去数年間に制定された法律によって支えられる可能性があると考えています。

  1. ※3 マッキンゼー・アンド・カンパニー 2022年10月4日
  2. ※4 EY 「IIJAは、5500億米ドルの支出増を含む1兆2000億米ドルをインフラ支出に割り当てた。」
  3. ※5 マッキンゼー・アンド・カンパニー 2022年10月24日、ウォールストリートジャーナル 2023年3月24日、「議会予算局によるIRA支出の当初推定額は約3,940億米ドルでした。しかし、新たな分析によると、IRAの補助金は1兆2000億米ドルに近づく可能性がある。」
図3:AIRRのサブ産業セクターグラフ

出典:ブルームバーグよりFirst Trust Advisors L.P.作成。 2023年6月7日現在。

ファースト・トラスト・RBAアメリカン・インダストリアル・ルネサンス・ETF(AIRR)の保有上位5銘柄(6月末時点)

シンボル 個別株名称 業種 事業内容 市場
Hubbell Inc 電気部品 大部分が電気部品市場で競合する多角化したコングロマリット産業会社。製品およびサービスは、送電や配電、商業、工業、住宅など、米国の電力サプライチェーンの重要な部分を担っている。 NYSE
Mastec Inc 建設業 北米を中心に事業を展開する大手インフラ建設会社。主に、通信、エネルギー、公益インフラのエンジニアリング、建築、導入、メンテナンス、および改良サービスを手掛ける。 NYSE
SPX Technologies Inc 産業機械 工学的暖房・換気・空調(HVAC)機器、検出・測定技術および電力設備のサプライヤである。3つの部門を通じて事業を展開している。収益のほぼ全てが米国国内で生み出されている。 NYSE
Sterling Infrastructure Inc 建設業 大型公共インフラの建設、インフラの補修、および住宅建設プロジェクトに特化する建設会社。輸送ソリューション部門、E-インフラソリューション部門、および建築ソリューション部門の3部門を通じて事業を展開している。 NASDAQ
Arcosa Inc 産業機械 インフラ関連の製品やサービスの製造業者。建設製品、設計構造、輸送製品の3事業部門からなる。 NYSE

ファースト・トラストについて

ファースト・トラストは、サイバーセキュリティーやクリーン・エネルギー、配当成長からシニアローンのETFまで、多様化する投資家のニーズにフィットする商品を米国に上場させており、マネックス証券では購入できるETFとして34本を用意しています。ファースト・トラストの運用(助言)資産残高は、2023年3月末時点で約1,958億米ドル(約26兆円)になります。

【テーマ型・配当系ETFに強み】ファースト・トラスト

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