ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは、米国ステート・ストリート・コーポレーションの資産運用部門です。米国で最初に上場され、純資産残高が多いETFとして知られる「SPDR S&P500 ETF(SPY)」など、様々なETFを提供しています。
本コンテンツでは、同社が運用しているETFについてご紹介します。
目次
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)は、過去40年にわたり、個人投資家のほか、各国政府や機関投資家、ならびに金融プロフェッショナルを中心に資産運用サービスを提供しています。
米国初のETFである「SPDR S&P500 ETF (SPY)※ベンチマーク:S&P 500指数」を組成するなど、ETFの先駆者として、投資における新しい世界を常に切り拓き、約2.69兆ドル(2020年3月末時点)を運用する世界第3位の運用会社へと成長しました。
SSGAは「SPDR(スパイダー)」ブランドで米国籍を中心に50種類以上のETFを国内投資家向けに提供しています。
ETFを選ぶ際のポイントの一つとして「総経費率」が挙げられますが、「流動性」も重要なポイントであることを忘れてはいけません。流動性は、売買の容易さを表す用語ですが、「ビッド・アスク・スプレッド」という形で目に見えるものでもあります。
「ビッド・アスク・スプレッド」とは、ある時点における買い気配値と売り気配値の差のことをいい、この差が小さいほど流動性が高いと考えることができます。
純資産総額でのシェアは3位のSPDR ETFですが、流動性においては1位であることはご存じでしたでしょうか?下のグラフは2020年1月から5月末までの米国上場ETFの出来高を運用会社別に集計したものですが、SPDRは全出来高の約4割を占めています。
米国上場ETFの出来高シェア(運用会社別)
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ、ブルームバーグのデータを基にステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ作成。計測期間:2020年1月~5月。
次の表は、SPDR ETFの平均的なビッド・アスク・スプレッドを業界全体のデータと比較したものになります。2020年3月にも見られたように、ビッド・アスク・スプレッドは市場の急落局面などにおいては拡大する傾向がありますが、SPDR ETFは相対的にタイトなスプレッドで投資家に売買機会を提供できていたことを示しています。
米国上場ETFのビッド・アスク・スプレッド
2019年平均 | 2020年3月 | |
---|---|---|
SPDR ETF | 0.14% | 0.37% |
ETF全体 | 0.37% | 1.09% |
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ、ブルームバーグのデータを基にステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ作成。
このビッド・アスク・スプレッドは、売買にかかる取引コストの一部でもあります。比較的短期間で売買を繰り返す投資スタイルの場合は、総経費率以上にインパクトが大きいコストとなりますので、銘柄選びの際は、ぜひ流動性にも注目してみてはいかがでしょうか。
特定のETFを長期にわたって保有し続ける投資家にとっては、「流動性(=ビッド・アスク・スプレッド)」よりも「総経費率」の方がコストとしての比重は高くなると考えられます。そのような長期投資家に対し、ポートフォリオの中核として利用していただくために総経費率を低く抑えたETFが「SPDRポートフォリオ・シリーズ」です。
「SPDRポートフォリオ・シリーズ」では、2020年7月時点で16本のETFを国内で登録しています。特に「SPDR ポートフォリオS&P 500 ETF(SPLG)」は、2020年1月にベンチマークをS&P500指数へ変更したことで、経費率においても競争力のある米国株式インデックス型の商品となっています。
ティッカー | ファンド名 | ベンチマーク | 総経費率 |
---|---|---|---|
SPLG | SPDRポートフォリオ S&P500 ETF | S&P 500指数 | 0.03% |
SPMD | SPDRポートフォリオ S&P400 中型株式 ETF |
S&P中型株400指数 | 0.05% |
SPSM | SPDRポートフォリオ S&P600 小型株式ETF |
S&P小型株600指数 | 0.05% |
SPTM | SPDRポートフォリオ S&P1500 コンポジット・ストック・マーケットETF |
S&Pコンポジット1500 指数 | 0.03% |
SPYG | SPDRポートフォリオS&P500 グロース株式ETF |
S&P 500グロース指数 | 0.04% |
SPYV | SPDRポートフォリオS&P500 バリュー株式ETF |
S&P 500バリュー指数 | 0.04% |
SPYD | SPDRポートフォリオS&P500 高配当株式ETF |
S&P 500高配当指数 | 0.07% |
SPDW | SPDRポートフォリオ先進国株式 (除く米国)ETF |
S&P先進国(除く米国)BMI指数 | 0.04% |
SPEM | SPDR ポートフォリオ新興国株式ETF | S&PエマージングBMI指数 | 0.11% |
SPAB | SPDRポートフォリオ米国総合債券ETF | ブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数 | 0.04% |
SPSB | SPDRポートフォリオ米国短期社債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国社債1-3年指数 | 0.07% |
SPIB | SPDRポートフォリオ米国中期社債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国社債中期指数 | 0.07% |
SPLB | SPDRポートフォリオ米国長期社債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国社債長期指数 | 0.07% |
SPTS | SPDRポートフォリオ米国短期国債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国国債1-3年指数 | 0.06% |
SPTI | SPDRポートフォリオ米国中期国債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国国債3-10年指数 | 0.06% |
SPTL | SPDRポートフォリオ米国長期国債ETF | ブルームバーグ・バークレイズ米国国債長期指数 | 0.06% |
金現物を裏付けとするETFを世界で初めて設定したステート・ストリート。2018年6月には、小口でのアクセスと低コストを両立した「SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)」を商品ラインナップに追加しました。
流動性に優れるGLDは頻繁に売買を行うための手段として、経費率の低いGLDMは長期で保有するコア・ポートフォリオの一部として、投資目的に応じた使い分けが可能になりました。
ティッカー | ファンド名 | 基準通貨 | 指数 | 経費率 |
---|---|---|---|---|
GLD | SPDRゴールド・シェア | 米ドル | 金地金価格(ロンドン金値決め) | 0.40% |
GLDM | SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト | 米ドル | LBMA Gold Price PM(LBMA金価格(午後)) | 0.18% |
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