※本記事は「投資の神様も注目!世界のアクティビストが日本企業に投資するワケ」の続編です。
第一弾の記事では、世界のアクティビストが日本企業に投資をするワケをご説明しました。ただ通常のアクティビスト・ファンドはプロの投資家向けで、個人投資家が投資することはできません。今回の記事では、個人投資家でも保有することのできる世界でも珍しいアクティビスト・ファンド「マネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来、通称:MAF「まふ」)についてご紹介をいたします。
※本記事は全3本で公開予定の記事の2本目です。次回は6月下旬に公開予定です。
日本の未来を創る!マネックス・アクティビスト・ファンドとは?
「マネックス・アクティビスト・ファンド(以下「MAF」)」とは、その名の通りマネックスグループ発の投資信託で、2020年6月25日に運用を開始しました。
MAF誕生のキッカケは、2019年に開催した「マネックス・アクティビスト・フォーラム」に遡ります。
MAFの原点|マネックス・アクティビスト・フォーラムとは
本フォーラムは2019年からほぼ毎年行っている当社主催のイベントで、「個人投資家と日本企業のコミュニケーションを改善し、企業の株主還元の見直しや個人投資家の企業理解を進め、日本株の評価を高めること」を目的としています。当社の創業者である松本 大をはじめ多数のゲストをお招きし、毎回大盛況のイベントです。
2023年2月4日に実施した、マネックス・アクティビスト・フォーラム2023の様子。
(マネックス証券のYouTubeチャンネル「マネックスオンデマンド」にリンクします。)
MAF誕生
2019年に初めて開催したフォーラムでは、海外のアクティビストにも登壇いただき、会場とオンライン合わせて約1,000名のお客様にご参加いただきました。この時に、松本が会場で感じたお客様の熱気は、これまでのセミナーと全く異なるものでした。「今いるアクティビストたちにやってもらうのでは、個人投資家のみなさまの期待に応えるには十分ではない、自分たちがファンドを始めて、お客様の声を聞きながら企業と対話し、社会を変えていこう!」と決意をしたのが、MAF誕生のキッカケです。
ここが違う!MAFの特徴
ここまでMAF誕生までについてご紹介をさせていただきましたが、ここからはMAFのコンセプト・特徴についてご説明いたします。
MAFのコンセプト|日本の未来を創る!
第一弾の記事でもご説明したように、通常のアクティビスト・ファンドは個人投資家では購入ができないものです。しかし、MAFは個人投資家でも購入が可能です。この大きな理由は、「『日本の企業は消費者が育てた』と言われるように、日本の個人には力がある。だからこそ、プロの投資家に任せきりになるのではなく、個人投資家としても企業の活動を見て意見を言うことが、企業の成長に繋がる」という松本の想いに依ります。そのためMAFでは「個人投資家のみなさまからのご意見募集フォーム」を設けており、ここに上場企業への意見をいただくことで、MAFの助言を行うカタリスト投資顧問を通じて、随時、上場企業へフィードバックしております。このような活動を通して個人投資家と企業を繋ぎ、日本企業を活性化することがMAFのコンセプトであり、使命です。
企業とともに価値を向上させる|エンゲージメント(対話)
これまでアクティビストは「物言う株主」や「ハゲタカ」と呼ばれ、企業に対して高圧的に迫る株主というイメージをお持ちの方も多いと思います。しかしMAFは、企業に圧力をかけてプラスαの価値を創り出すのではなく、企業との対話を通じて企業とともに価値を向上させることを目指しています。この対話を、「エンゲージメント(対話)」と呼び、変わりたいと思っている企業を見つけて、MAFはその変化の後押しをしていきます。
MAFが理想とするエンゲージメント(対話)は"啐啄同時(そったくどうじ)"という、禅の考え方です。「啐」とは雛が殻を割ろうとして内側からつつく音で、「啄」とは親鳥が殻を割るために外からつつく音のことです。「卵からひながかえる時に、内から雛が、外から親鳥が殻を同時につつきあうと、雛はうまく外の世界に踏み出せる」という教えです。
「雛が準備できていないのに、外からつついてもうまく出られず、一方で雛だけが中からつついても、またうまく出られない。」というこの考え方を基に、変化しようとしている経営者や企業を外部から手助けすることを理想としています。
MAFのエンゲージメント事例については、6月中旬頃に公開予定の記事にてご紹介をさせていただきます。
プロフェッショナルなメンバー
MAFの投資先選定やエンゲージメント活動は、マネックスグループの子会社であるカタリスト投資顧問が行っています。カタリスト投資顧問のメンバーは、取締役会長の松本大を中心に、日本の企業セクター、規制環境、社会構造を深く理解する、日本拠点のプロフェッショナルが揃っています。主要なメンバー3人をここで紹介いたします。
上場企業を20年以上けん引|松本 大
当社の創業者であり、カタリスト投資顧問株式会社取締役会長の松本 大。ゴールドマン・サックスで当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任するほどの実力の持ち主で、数社の上場企業の社外取締役を歴任し、現在は米マスターカードの社外取締役も務めています。これまで20年以上、上場企業であるマネックスグループを率いてきた経験とネットワーク、そして情熱をMAFに注いでいます。エンゲージメントの現場でも松本自らが率い、その経験を活用しています。
コンサルティング会社出身の日本株ファンドマネージャー|平野 太郎
カタリスト投資顧問株式会社代表取締役社長でチーフ・ポートフォリオ・マネージャーの平野 太郎。過去20年間、グローバル投資家として、また経営コンサルタントとして、日本企業の経営と向き合ってきました。
マッキンゼー・アンド・カンパニーでは経営コンサルタントとして各種企業の経営戦略策定、組織改革、企業再生などに従事し、その他にもアライアンスバーンスタインで株式アナリストとして資本財、テクノロジー、通信、エネルギー、運輸、コモディティー、消費財など広範なセクターにおける株式運用・調査に従事するなど、様々な視点をもっています。コンサルタント時代の経験を活かし、企業とのエンゲージメントを円滑に進めています。
20年以上、日本マーケットを分析しているドイツ人エコノミスト|イェスパー・コール
カタリスト投資顧問株式会社投資助言委員会メンバーのイェスパ―・コール。これまで20年にわたり、米大手投資銀行のJ.P.モルガンやメリルリンチなどにおいてチーフストラジスト、リサーチヘッドを歴任し、常に日本におけるトップクラスのストラテジスト、エコノミストとして認識されてきました。グローバルな視点から日本企業を分析するスペシャリストです。当社YouTubeチャンネルの「マネックス・オンデマンド」にて、イェスパーの動画シリーズ「グローバル・アイズ」を公開中です。ぜひこちらもご視聴ください。
このように、日本市場を深く理解するメンバーが揃っていることに加え、投資家としての視点だけでなく、上場企業の経営者としての視点も提供できるアクティビスト・ファンドは珍しく、これもMAFの特徴の1つといえます。
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
個人が企業に思いを届けるには一定数以上の株式を保有する必要があります。また思いを伝える相手は経営のプロのため簡単ではありません。しかし、MAFなら100円から購入が可能で、皆様の企業に対する想いをマネックスグループが誇るエンゲージメント(対話)のプロが、代わりに企業にお伝えします。
個別株では味わいにくい楽しさが、このファンドにはあります。
最後に、2023年2月に開催した「マネックス・アクティビスト・フォーラム2023」の動画の一部を掲載させていただきます。この動画では冒頭に松本がMAFへ込める想いやファンド立ち上げまでの経緯を簡単に説明しております。ぜひご視聴ください。
次回の記事は6月下旬頃に公開予定で、MAFのエンゲージメント事例や松本 大からのコメントも掲載予定です。
ぜひお楽しみに!
※マネックス証券のYouTubeチャンネル「マネックスオンデマンド」にリンクします。
ファンド詳細
本記事でMAFに興味を持っていただけた方向けに、以下でMAF特設サイトとファンド詳細ページをご紹介させていただきます。ぜひご覧ください。
マネックス・アクティビスト・ファンド
<ファンドの特長>
- 個別企業の分析を重視したボトム・アップ手法による銘柄選択により比較的少数の銘柄に投資します。
- 対象企業に対しては、目的を持ったエンゲージメント(対話)や提案を行い、企業価値と株主価値の中長期的な向上を目指します。
- マザーファンドは、カタリスト投資顧問株式会社より投資に関する助言を受けて運用します。
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