10月4日は証券投資の日!特別企画として、これから投資を始めたい方や初心者の方に向けて、マネックス証券の講師陣が「これから投資に向き合う姿勢」について分かりやすくご紹介します。
株は上がるものである(チーフ・ストラテジスト 広木隆)
チーフ・ストラテジスト
広木 隆
上智大学外国語学部卒。神戸大学大学院・経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。帝京平成大学・人文社会学部経営学科教授。社会構想大学院大学・客員教授。国内銀行系投資顧問、外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。2010年より現職。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」、BSテレビ東京「NIKKEI NEWS NEXT」等のレギュラーコメンテーターを務めるなどメディアへの出演も多数。
マネックス証券オウンドメディア「マネクリ」でレポート等が閲覧可能。
著書:
「ストラテジストにさよならを 21世紀の株式投資論」(ゲーテビジネス新書)
「9割の負け組から脱出する投資の思考法」(ダイヤモンド社)
「勝てるROE投資術」(日本経済新聞出版社)
「ROEを超える企業価値創造」(日本経済新聞出版社)(共著)
「2021年相場の論点」(日本経済新聞出版社)
「利回り5%配当生活」(かんき出版)
株は上がるものである
- この事実を知っているかどうかが、苛烈な資本主義社会を生き残る鍵となる -
あれよ、あれよという間に連日、株価が上昇しています。買いそびれた人も大勢いるでしょう。こんなに上がってしまって、いまから投資しても大丈夫か?と不安に思われるかもしれませんが「株を買わない」という選択肢はありません。なぜかというと「株は上がるものだから」です。株というものは上がるようにできているのです。
ここでは話を簡単にするため、「株」とは「株式市場全体」または株式市場全体の動きを表すインデックス(株価指数)を指すものとします。ですから、株は上がるようにできている、と言っても個別銘柄についてはその限りではないとお断りしておきます。
また期間についても5年、10年、20年といった長期のスパンの話です。僕らは「年末まで」とか「向こう1年間」とかの期間を区切った相場の見通しを語りますが、それは不確実性が非常に高く、いくつもの前提のうえで述べている予想です。当然、そのような短期の予想は当たるときもあれば外れることもあります。それは言ってみれば株価の長期トレンドの周りで揺れ動いている変動(ノイズといっても良いかもしれません)を当てにいくようなものですから。短期的な株価変動は予想もつかずに上がったり下がったりするものです。しかし、長期的な株式市場全体の軌跡は右肩上がりで推移していきます。これは、予想ではなく「社会構造的なメカニズム」、もっと言ってしまうと自然界の法則に近いものだと僕は考えています。(中略)

ところでこの株高を横目に、冷めた見方も広がっているようです。株価は最高値を更新しているのに、足元の物価高に賃金の上昇が追いつかず、庶民の生活は苦しいままであると。好景気の実感なき株高は虚構なのではないか、などの声が聞かれます。
なぜ多くの一般庶民に株高の恩恵が及ばないのか?この点については、いくつもの論点で語ることができますが、ここでは二点だけを述べたいと思います。
ひとつは資本主義というものの本質です。フランスの経済学者トマ・ピケティが『21世紀の資本』で示したように資本の収益率は経済成長率を常に上回ります。わかりやすい例を挙げれば、株価のリターンはサラリーマンの賃金上昇率より常に高いのです。ですから、労働者の収入より、株や不動産などの資産を有している不労所得者の収入のほうが高い率で伸びていくことになります。こうして「持てる者」と「持たざる者」との格差が拡大していきます。(中略)
次に、「なぜ多くの一般庶民に株高の恩恵が及ばないのか」についての二点目です。これは極めてシンプルです。多くの一般庶民が株を持っていないからです。株式を保有していなければ株高の恩恵が及ばないのは当然でしょう。
ここまで述べたことをまとめると、
- 株は上がるものである。
- 資本主義というのは資本家(=株主)に有利なようにできている。
- 多くの庶民が株主になっていないため株高の恩恵が及ばない。
(中略)
さて、結論は - もう、あらためて言うまでもありませんね。株を買うこと。投資をすること。That's All We Need です。(後編に続く)
コラムの全文と後編はマネクリでお読みいただけます。
大切なのは「小さく始めて続けること」(チーフ・外国株コンサルタント 岡元兵八郎)
チーフ・外国株コンサルタント 兼 マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー
岡元 兵八郎
上智大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズ証券(現シティグループ証券)入社。東京、ニューヨーク本社勤務を含め26年間同社にて一貫して外国株式のマーケティング、外国株式関連商品業務に携わり、外国株式部の上級管理職として機関投資家相手の外国株式ビジネスの拡大に努める。新しい海外株式市場への投資への啓蒙活動を精力的に行い、日本の機関投資家が世界54ヶ国の株式市場へ投資を行うサポートを行ってきた。
その後4年半はSMBC日興証券株式会社で、エクイティ部、投資情報部にて米国株式市場・企業情報の情報収集、分析、顧客向け資料作成業務の責任者として、個人投資家向けに米国株式投資の啓蒙活動を行うなどし米国株式仲介事業の拡大に貢献。
北米滞在10年、世界80ヶ国を訪問、33ヶ国を超える北南米、アジア、欧州、アフリカの証券取引所、証券会社、上場企業のマネージメントへの訪問を行うなど、グローバルな金融サービス部門において確かな実績を築く。
2019年10月より現職。
<主な著書>
「日本人が知らない海外投資の儲け方」(ダイヤモンド社)
「資産を増やす米国株投資入門」(ビジネス社)
「本当に資産を増やす米国株投資」(ビジネス社)

「米国株投資に興味はあるけれど、なんだか怖い」──そんな気持ちを抱く方は少なくないと思います。
でも実は、米国株こそ初心者に一番おすすめできる投資先なのです。
なぜなら、米国にはアップル、マイクロソフト、アマゾンといった、私たちの日常に密着した企業が数多く存在します。さらに、世界を主導するAI関連の堂々たる銘柄群も揃っており、その存在感は他国を寄せつけません。
普段から使っている商品やアプリを手掛ける会社に投資できるので、仕組みを理解しやすく、株価の動きを身近に感じられます。だからこそ、投資の第一歩として最適なのです。
もちろん株価は短期的に上下しますが、それは自然なこと。米国経済は長期的に右肩上がりで成長してきており、史上最高値を何度も更新しています。加えて、米国企業の多くは増配や自社株買いで株主に利益を還元する傾向にあり、長期投資を続けやすい環境があります。
大切なのは「完璧なタイミングを待つこと」ではなく、「小さく始めて続けること」です。
最初の一株を買った瞬間から、あなたはもう立派な投資家。その一歩が、未来の資産形成へとつながっていきます。
米国には「投資を始めるのに最も良い日は昨日だった。二番目に良い日は──今日だ。」という格言があります。
だからこそ、一歩を踏み出し、米国株投資を始めてみませんか。
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