現地時間の2026年11月3日(火)、米国で中間選挙が実施されます。
米国株投資を行う上で知っておきたい中間選挙の基礎知識から、過去の株式市場のアノマリー(経験則)まで、投資に役立つ情報をわかりやすくお届けいたします。
米国中間選挙のスケジュール
- 2026年11月3日(火):中間選挙 投票日
- 2027年1月3日(日):新議会開会
そもそも中間選挙とは?なぜマーケットで注目されるのか
米国の中間選挙は、大統領の任期の折り返しにあたる年に行われる連邦議会や州知事などの選挙です。
上院と下院、それぞれの役割と改選数
議会は「上院」と「下院」に分かれており、中間選挙では以下の議席が争われます。
●下院:全435議席が改選(任期2年)
人口比で各州に議席が割り当てられます。全議席が入れ替わるため、国民の「今の不満や期待」がダイレクトに反映されやすいのが特徴です。
●上院:全100議席のうち、約3分の1が改選(任期6年)
各州から2名ずつ選出されます。今回の中間選挙では、通常改選33議席と補欠選挙2議席を合わせた計35議席が対象です。
任期が長く、外交や人事の承認権を持つなど、より長期的な国政の安定を担う役割があります。
大統領の「通信簿」と「ねじれ議会」のリスク
中間選挙は、現職の大統領および与党に対する「中間評価(信任投票)」の意味合いを持ちます。
仮に野党が議会の一方または両方で多数派となり、大統領の所属政党と議会の多数派が異なる「ねじれ議会」になると、法案や予算案が成立しにくくなる可能性があります。一方、株式市場では「大幅な増税や規制強化といった政策が実現しにくくなる」との見方から、ねじれ状態を好感するケースもあります。
過去のデータから読み解く!中間選挙と米国株のアノマリー
米国株市場には、中間選挙の前後に特有の「アノマリー(経験則)」があります。過去の相場の推移から、投資のヒントとなる2つの傾向をご紹介します。
1. 中間選挙前は軟調に推移し、その後は上昇しやすい
中間選挙の年は株式市場が軟調になりやすい傾向があります。これは、中間選挙の結果に対する不透明感や、それに伴う政策の停滞が警戒されるためです。
しかし、11月の中間選挙を通過して結果が判明すると、不透明感の払拭から年末に向けて株価がリバウンドしやすい傾向があります。

2. 中間選挙の後、S&P500は上昇傾向
より長期的に見ると、中間選挙後の米国株は高いパフォーマンスを示す傾向があります。
過去のデータを見ると、S&P500指数の平均年間リターンは、中間選挙が行われる大統領就任2年目の約3.7%に対し、翌3年目は約13.9%と、大きく上回っています。

もちろん「過去の傾向は将来を保証するものではない」という大前提はありますが、中間選挙前後の調整局面は、歴史的に見れば押し目買いのタイミングであったと言えます。
中間選挙後の「ねじれ議会」の可能性と注目セクター
今回の中間選挙では、野党である民主党の躍進が予想されています。
仮に野党の民主党が議席を伸ばし、大統領と議会のねじれが生じた場合、極端な法案は通りにくくなると考えられます。
しかし、そのような環境下でも両党の利害が一致しやすい、超党派のテーマや、民主党が重視する分野には、新たな投資のヒントが隠されているかもしれません。
1. 公共事業セクター(超党派で底堅さが期待できる分野)
仮に議会がねじれた場合でも、AIの急速な普及を背景とした電力需要の増大は、共和党・民主党の双方にとって重要な政策課題となっています。
そのため、電力網の拡充をはじめとするインフラ整備は、政府による設備投資を後押しする政策の恩恵を受けやすいと考えられます。公益事業セクターは、議会の構成にかかわらず、中長期的な成長が期待される投資先の一つとして注目を集める可能性があります。
2. ヘルスケアセクター(民主党の発言力拡大で恩恵を受けやすい分野)
民主党が議席を伸ばし、議会での発言力が増した場合、同党が掲げるヘルスケア政策が市場でも意識されやすくなるとみられます。
具体的に同党は、医療保険の適用範囲拡大や、共和党による公的医療保険関連の歳出削減の撤回、さらに国民皆保険の実現に向けた幅広い取り組みを重視しています。
こうした政策方針のもと、公的医療保険制度の維持・拡充が進めば、医療サービスの利用拡大などを通じて、病院経営企業などにとって追い風となる可能性があります。
一方、薬価引き下げを巡る議論については、製薬企業の収益に影響を及ぼす可能性があるため、引き続き注意が必要です。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
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