SOR注文についてよく寄せられるご質問をまとめました。
SORはSmart Order Routingの略称で、株式の発注システムの機能です。
証券取引所やPTS(私設取引システム)など複数市場の気配や株数を監視し、注文を受けた時点で最良気配価格を提示する市場をシステムで自動的に判定し、注文を出す仕組みのことです。
詳細は取引ガイドおよび取引ルールをご確認ください。
PTSとは、Proprietary Trading Systemの略称で、証券取引所を経由せずに株式を売買できる「私設取引システム」のことをいいます。
PTSの売買の方法は価格優先、時間優先の原則に従い、合致したものから順に約定する方法を取っており、指値注文のみを受付ける顧客指値対当方式となります。
呼値や売買単位、注文方法、取引時間等の取引におけるルールは東証のルールと異なる部分があり、一般に、東証では執行できない注文を出す際などに利用されます。
また、東証では約定機会がない銘柄や価格においても、PTSで約定機会を得られる場合があります。
当社の接続するPTSはジャパンネクストPTS第1市場(J-Market)です。
PTSの価格情報は日本証券業協会の運営するウェブサイト上で公表されます。
PTSインフォメーションネットワーク(外部サイトを開きます。)
注文画面でSOR注文のチェックをつけることで、SOR注文の注文を出すことができます。
注文画面の初期表示ではSOR注文のチェックが入っています。
なお、SOR注文はSOR取引説明書をご確認、ご理解の上ご利用いただきますようお願いいたします。
SOR取引説明書(126KB)
SOR注文を指定した注文を出した場合、注文約定一覧において「東証(SOR)」と表示されます。
約定後は、SORの判定の結果注文を出し、約定した市場が表示されます。
約定した市場はPTSの場合は「JNX」と表示されます。
注文画面の初期表示ではSOR注文のチェックがついています。SOR注文のチェックを外さない場合はSOR注文となりますので、市場を指定して注文を出す場合はSOR注文のチェックを外した上で注文を出す必要があります。
SOR注文では、市場の判定を注文受注時点の気配情報に基づいて行います。注文が市場に届くまでにわずかながら時間がかかるため、市場に届いた時点では判定時と気配状況等が異なる場合があり、結果的に必ずしも最良とならない約定となる可能性があります。その他、SOR注文に関する注意事項については、取引説明書および取引ルールをご確認ください。
SOR注文が約定した場合、注文約定明細で価格改善効果が表示されます。改善効果があった場合はプラス(+)で、不利方向の価格効果はマイナス(-)でその金額が表示されます。
価格改善効果は、SOR注文約定時の東証の気配と約定単価を比較することで判定を行っています。約定と同時刻の東証の気配値と比べて約定単価が有利な価格(買いならより安い価格、売りならより高い価格)となっている場合に、価格改善効果としてその差額を表示します。
PTSでは成行注文を受け付けていないため、指値で注文を出します。
この時の指値価格は、SOR判定時にPTSで約定が付くと見込まれる(判定時にPTSにある東証の気配より有利な価格の気配が存在する)場合の、東証より有利な価格の気配価格になります。
なお、注文数量に対してこの気配価格が複数ある場合は、注文を分割してそれぞれの気配価格に対して指値注文を出します。
PTSで即時に約定できない場合は、東証に注文を出すことが最良だと考えられるからです。IOCで注文を出すことによって、約定しない場合は注文をPTSに残すことなく、即時に東証に注文を出します。こうすることで、PTSにおいて東証よりも不利な価格で約定する可能性を低下させます。
東証の板情報に加えて、ジャパンネクストPTSの板情報を統合して一つの板に表示します。
SOR対象外の銘柄のお取引のほか、ワン株、現引・現渡、みまもるくん、強制決済注文においてSORをご利用いただけません。
詳細は取引ルールをご確認ください。
SOR注文ではより有利な条件での約定を目指しますが、これを保証するものではありません。また、発注のタイミング等によっては、必ずしも結果的に最も有利な条件での約定とならない場合もあります。その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。