株主優待や配当金を目当てに株式を保有していて、権利を取得した翌日(=権利落ち日)に株価が下がった経験をしたことはありませんか?
これは、配当金や株主優待に相当する価値が株価から差し引かれるために起こる「権利落ちによる下落」が原因であることが多いです。株主優待を楽しみにしていたけれど、肝心の株価が下がっては残念な気持ちになりますよね。そんな時に役立つのが、信用取引(一般信用)を活用した「つなぎ売り」という手法です。
保有現物株の一般信用売りを行ったシミュレーション
信用取引には制度信用取引と一般信用取引の2種類があります。制度信用取引でも一般信用取引でもつなぎ売りのための売建は行えますが、制度信用の場合は売建の場合に逆日歩というコストが発生する場合があります。逆日歩の発生によって、当初期待していた利益が減少したり、結果的に損失になってしまうことも考えられます。逆日歩のコストは日々の信用取引の状況により事前にはわからないため、今回は逆日歩が発生しない「一般信用取引」を利用したつなぎ売りをご案内します。
12月優待銘柄INPEXでは約1,400円の損失抑制効果に
12月優待銘柄のINPEX(1605)を400株保有している場合、2024年12月26日(終値1,988円)から12月27日(終値1,963.5円)にかけて9,800円評価損益がマイナスになります。
INPEX(1605)日足チャート

出所:マネックス証券
※手数料は考慮しておりません。
マネックス証券でINPEX(1605)400株を一般信用(短期)で1,988円(2024年12月26日)で新規売建し、1,963.5円(2024年12月27日)で返済買した場合(配当金:1株あたり86円)
| 信用取引による利益(コスト考慮前) | 9,800円 |
|---|---|
| 信用取引手数料(新規・返済分 取引毎手数料コース) | -770円 |
| 貸株料 | -679円 |
| 配当金(現物と信用)受払いの差額
※現物配当金の約80%-信用配当相当額100% |
-6,880円 |
| 最終利益 | 1,471円 |
現物株の保有だけだと約9,800円の含み損が発生したが、つなぎ売りをすると現物株の含み損が信用売りの利益で相殺され1,471円分損失が軽減することに
12月優待銘柄不二家では約5,400円の損失抑制効果に
毎年12月に権利月を迎える不二家(2211)※100株を権利付最終売買日に始値で購入した場合を昨年(2024年)の値動きを基にシミュレーションを行いました。
※日証金:貸株注意喚起銘柄 2025年12月17日現在
不二家(2211)日足チャート

出所:マネックス証券
※手数料は考慮しておりません。
マネックス証券で不二家(2211)100株を一般信用(短期)で2,714円(2024年12月26日)で新規売建し、2,648円(2024年12月27日)で返済買した場合(配当金:1株あたり30円)
| 信用取引による利益(コスト考慮前) | 6,600円 |
|---|---|
| 信用取引手数料(新規・返済分 取引毎手数料コース) | -396円 |
| 貸株料 | -231円 |
| 配当金(現物と信用)受払いの差額
※現物配当金の約80%-信用配当相当額100% |
-600円 |
| 最終利益 | 5,373円 |
現物株の保有だけだと約6,600円の含み損が発生したが、つなぎ売りをすると現物株の含み損が信用売りの利益で相殺され5,373円分損失が軽減することに
- 権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差引かれた配当金を受取り(配当金の約80%)、一般信用売建玉については配当相当額(配当金の100%)をお支払いいただきます。なお、確定申告することで配当相当額の支払いは譲渡損として、配当金にかかる約20%の源泉徴収税と損益通算することができます。
- 投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
- 個別銘柄を推奨するものではありません。
- 一般信用の場合、在庫状況によってはご注文いただけない場合がございますのでご注意ください。
信用取引をはじめるには
信用取引は、マネックス証券の「証券総合取引口座」と「信用取引口座」の2つの口座を開設すると、ご利用いただけます。もちろんどちらも口座開設・維持費は無料です。
証券総合取引口座をお持ちの方
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。
信用取引をはじめるには
信用取引口座をお持ちでないお客様は、まず、信用取引口座をお申込みください。開設後は、信用取引口座情報へのアクセスや信用取引画面へのログインができます。
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。
そもそも「つなぎ売り」とは?
「つなぎ売り」とは、現物で保有している銘柄を、信用取引で新規に売る(売建する)ことを言います。現物株式を持ち続けて株主優待を受取りつつ、株価下落の影響を小さくできる手法です。

※売買手数料や諸経費は考慮していません。
つなぎ売りの始め方
STEP1 信用取引口座を開設する
マネックス証券でつなぎ売りを行うには、信用取引口座の開設が必要です(スタート信用では売建取引、および買建取引含むワンデイ信用・スペシャル空売りはできません。)。
信用取引をはじめるには
信用取引は、マネックス証券の「証券総合取引口座」と「信用取引口座」の2つの口座を開設すると、ご利用いただけます。もちろんどちらも口座開設・維持費は無料です。
証券総合取引口座をお持ちの方
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。
信用取引をはじめるには
信用取引口座をお持ちでないお客様は、まず、信用取引口座をお申込みください。開設後は、信用取引口座情報へのアクセスや信用取引画面へのログインができます。
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。
STEP2 権利付最終売買日までに信用取引で新規売り(売建)する
権利付最終売買日までに現物で保有している銘柄と同じ銘柄を保有株数と同じ株数分信用取引で新規売り(売建)します。
STEP3 権利落ち日以降に信用取引の返済買いをする
STEP2で新規売りした株価よりも下落した株価で返済買いをすれば、下がった価格分が利益となります。
制度信用の場合は逆日歩に注意しよう!
信用取引で新規売りをするときは、逆日歩に注意する必要があります。
逆日歩とは、制度信用取引において、貸株残高が増加し(信用売りが増える)、証券金融会社(証券会社が株や資金を調達する会社)において株不足となり、不足した株式等を機関投資家等から調達するために費用がかかった際に発生します。その時に発生した費用が品貸料(逆日歩)となります。
逆日歩の金額は、証券金融会社が株式を調達する際に行う入札によって後から決まります。そのため、事前には金額が分かりません。
せっかく、「つなぎ売り」で株価の下落による影響を相殺しても、逆日歩が発生することにより、思わぬコストがかかってしまう可能性があるのです。
信用売りの増加などで貸出す株が不足しそうな銘柄に対し、証券金融会社が「貸株注意喚起」を促す場合があります。貸株注意喚起銘柄は将来的な新規売り停止や逆日歩発生のリスクを示唆するもので、注意が必要です。
一般信用なら逆日歩コストなしで売建が可能
一般信用取引では、証券金融会社を利用せず株券を調達いたしますので、「逆日歩」のコストがかかりません。

なぜ権利落ち日に株価が下がりやすいのか?
株式の配当金や株主優待等の株主権利を得るためには、各銘柄の決算月の「権利付最終日の大引けまで」に買付を行い、大引けの時点で保有し、権利確定日に株主になることが必要です。
- 権利付最終売買日:この日までに株式を持っていれば、配当金や株主優待をもらえる。権利確定日の2営業日前
- 権利落ち日:この日以降に買っても、権利はもらえない
- 権利確定日:配当金や株主優待などの権利を受け取る株主を特定する日
「権利付最終売買日」までに株式を買い、もらえる権利を確定させると、翌日の「権利落ち日」に売って利益を確定する動きが多くなります。この売りが増えることで、株価は下がりやすくなります。
また、配当金は企業が稼いだ利益の一部を株主に分けるお金です。現金を株主に渡す分、企業の資産が減ることになるので、その分の帳尻合わせとして、権利落ち日には配当金分が理論上下がることになります。



