信用取引には現物取引にはないコストがかかります。その中でも今回は信用取引の新規売り建て(以下、「信用売り」)でかかることがある、「貸株料」について概要から計算方法までわかりやすく整理しました。また、信用売りでは、取引手数料や品貸料(逆日歩)など貸株料以外のコストもかかります。仕組みを正しく理解して、コストを抑えながら、信用取引を行うようにしましょう。
信用取引とは?
信用取引とは、お客様が証券会社に担保を差し入れることで、買付けに必要な資金や、売付けに必要な株式を借りて、手元資金以上の売買を行うことができる取引のことです。
信用取引の「貸株料」とは?
貸株料とは、信用売りを行う際に「証券会社から株式を借りた日数に応じて支払うコスト」のことです。この利率は証券会社によって異なります。
お手持ちの資金の範囲で取引する現物取引とは異なり、信用取引は証券会社からお金や株式を借りて取引を行うことができます。そのため、取引手数料とは別に、信用取引で売り建てた建玉を保持している期間に応じたコストが発生します。
マネックス証券の貸株料
| 制度信用取引(年率) | 一般信用取引(年率) |
|---|---|
| 1.15% | 無期限:1.10% |
| 短期:3.90% | |
| ワンデイ・スペシャル:1.80% |
「制度信用取引」と「一般信用取引」とは?
表をご覧になって、「制度信用取引と一般信用取引ってなに?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
制度信用取引とは、東京証券取引所などの証券取引所が定めた銘柄で取引することができる信用取引の制度です。制度信用取引にかかる貸株料は、一般信用取引と比較して安いことが魅力ですが、取引のルールは一般信用取引と比較して厳格に決まっています。
一般信用取引とは、証券会社が独自に定めたルールに基づき信用取引を行う制度です。制度信用取引と比べて一律のルールがなく、上場後間もない銘柄など幅広い銘柄に投資できることや、原則として品貸料(逆日歩)がかからないことが特徴です。一方で、制度信用取引よりも貸株料を含むコストが高くなる場合があります。
一般信用取引の「無期限」とは?
「無期限」とは、建玉の返済期限のことを指しています。制度信用取引の場合は返済期限は最長で6ヶ月間と定められています。一方で、一般信用取引の場合は「いつまでに建玉を返済しなければならない」というルールがないため、「無期限」と記載されています。
「ワンデイ信用」とは?
表をご覧になって、「ワンデイ」という言葉も気になったのではないでしょうか。「ワンデイ」とは、「ワンデイ信用(1D)」のことで、デイトレードに特化した一般信用取引サービスです。建玉の返済期限は当日中というルールがありますが、取引手数料が無料な上、約定金額が100万円以上になると貸株料も無料になります。
「スペシャル空売り」とは?
「スペシャル」とは「スペシャル空売り(SP)」のことで、「ワンデイ信用」の種類の一つです。制度信用取引では取り扱いがない上場したての銘柄や、新興市場銘柄の下落相場で利益を狙う場合などに活用することができます。ただし、スペシャル空売りは対象の銘柄をマネックス証券が調達する場合に、「スペシャル空売り料」という費用が発生します。スペシャル空売り料は銘柄ごとに異なり、1株あたりで発生いたします。
「短期信用取引」とは?
表中の「短期」とは、一般信用取引の「短期信用取引」のことです。短期信用取引とは、返済期限を14営業日までと定めている信用取引の制度です。信用売りのみのご提供となります。特徴としては、「つなぎ売り」に活用できることが挙げられます。つなぎ売りとは、現物株式を保有しつつ、信用取引で同じ銘柄を同株数新規売建てをする取引手法のことをいいます。つなぎ売りを活用することによって、現物で保有している株主優待の権利を得ながら、信用売りを行うことで権利落ち後の株価下落リスクを抑えることができます。
信用売りの場合にかかる貸株料の計算
月曜日に売建てし、火曜日に返済した場合
例:一般信用取引(無期限)で100万円分の株式を「月曜日」に信用新規売建てし、「火曜日(翌日)」に返済した場合
<計算式>
約定金額×1.10%(無期限の一般信用取引貸株料) ÷ 365 × 2日(年率のため)
<実際の数値を当てはめると・・・>
100万円 × 1.10% ÷ 365日 × 2日 = 約60円 が貸株料として支払う金額です。
- 新規売りと返済それぞれの「受渡日」ベースで計算します。

水曜日に売建てし、木曜日に返済した場合
例:制度信用取引で100万円分の株式を「水曜日」に信用新規売りし、「木曜日(翌日)」に返済した場合
<計算式>
約定金額×1.15%(制度信用取引貸株料) ÷ 365 × 4日(年率のため)
<実際の数値を当てはめると・・・>
100万円 × 1.15% ÷ 365日 × 4日(※) = 約126円 が貸株料として支払う金額です。
- 土日・祝日などの非営業日をまたぐ場合は、その日数分も計算に含まれます。
- 新規売りと返済それぞれの「受渡日」ベースで計算するため、計4日分(土日を含む)の金利が発生します。

※貸株料は小数点以下を切り捨てした金額をご負担いただきます。
貸株料以外に信用取引でかかるコスト
「信用金利」とは?
信用金利とは、信用取引の新規買建て(以下、「信用買い」)を行う際に「証券会社からお金を借りた日数に応じて支払う金利」のことです。この利率は証券会社によって異なります。
手持ちのお金だけで売買する現物取引とは異なり、信用取引は証券会社からお金や株を借りて取引を行うことができます。そのため、取引手数料とは別に、ポジションを保持している期間に応じた費用が発生します。
マネックス証券の信用金利
| 制度信用取引(年率) | 一般信用取引(年率) |
|---|---|
| 2.80% | 無期限:3.47% |
| ワンデイ:1.80% |
品貸料(逆日歩)とは?
品貸料とは、制度信用取引で信用売り時に発生する可能性があるコストで、「逆日歩」とも呼ばれます。証券会社は信用取引で貸し出すための株式を一定数保有していますが、貸し出せる株式がなくなってしまった場合は、会社の外から株式を調達します。その際にかかる調達コストを「品貸料」として、信用売りをご利用されるお客様にご負担いただいています。信用売りを新規建てした時点では逆日歩が発生するかどうか・また発生した場合いくらになるのかはわかりません。
信用取引にかかるその他のコスト(管理費・名義書換料・配当金相当額・取引手数料)
マネックス証券の信用取引その他コスト(管理費・名義書換料・配当金相当額)
| 信用買い | 信用売り | |
|---|---|---|
| 管理費 | 1ヶ月ごとに1株あたり10銭(税込:11銭)(※1) | |
| 名義書換料 | 売買単位あたり50円(税込:55円)(※2) | - |
| 配当金相当額 | 配当のある銘柄の場合、受取れる | 配当のある銘柄の場合、支払う |
- 単元株制度の適用を受けない銘柄(売買単位1株)については1株あたり100円(税込:110円)です。また、建玉ごとに対する1ヶ月の上限は1,000円(税込:1,100円)、下限は100円(税込:110円)となります。
- 買い建玉が権利確定日をまたいで建てられている場合に必要です。ETF/ETNは1売買単位あたり5.0円(税込:5.5円)となります。
- 建玉が権利確定日をまたいで建てられている場合、配当金支払い時期に、税金が源泉徴収された後の金額の授受が必要です。
マネックス証券の信用取引手数料(取引ごと手数料)
| 1注文の約定金額 | 取引手数料 |
|---|---|
| 10万円以下 | 90円(税込:99円) |
| 10万円超 20万円以下 | 135円(税込:148円) |
| 20万円超 50万円以下 | 180円(税込:198円) |
| 50万円超 | 350円(税込:385円) |
信用取引をはじめるには
信用取引は、マネックス証券の「証券総合取引口座」と「信用取引口座」の2つの口座を開設すると、ご利用いただけます。もちろんどちらも口座開設・維持費は無料です。
証券総合取引口座をお持ちの方
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。
信用取引をはじめるには
信用取引口座をお持ちでないお客様は、まず、信用取引口座をお申込みください。開設後は、信用取引口座情報へのアクセスや信用取引画面へのログインができます。
信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が大きくなる可能性があるため、価格の変動等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じることがあります。信用取引を利用するときは、その仕組みをよく知り、お客様自身の判断と責任において行うようお願いいたします。
また、信用取引口座の開設には一定の審査がございます。審査の結果によっては開設できない場合もございますので、あらかじめご了承ください。



