つみたてNISAは国が少額からの資産形成を後押しするために用意した制度です。節税効果が期待でき、投資初心者におすすめとされますが、元本が保証されているわけではありません。「結局損をしてしまうならやめた方がいいのか」と迷う方はぜひお読みください。
つみたてNISAとは、2018年に始まった少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。節税をしながら投資ができるため、投資初心者をはじめ幅広い年代の方に利用しやすい仕組みと言えます。
つみたてNISAを始めると以下のようなメリットを得ながら運用していくことが可能になります。
つみたてNISAといえばまず思い浮かぶメリットと言えるでしょう。通常投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAの運用益は非課税となります。
5,987本(※1)もある国内の公募投資信託の中から投資先を選ぶことは特に初心者にはハードルが高く、不安の要因となるでしょう。つみたてNISAは、あらかじめ金融庁が定めた基準を満たし届出がなされた「長期投資に向いている」商品から選べるようになっています。約6,000本もある投資信託の中から201本(※2)の商品に厳選されており、さらにその中で金融機関ごとに取扱商品が異なります。マネックス証券では152本(※3)の取扱いがあります。
つみたてNISAでは、商品の選択がしやすいように要件を定めて対象商品を厳選しています。条件を満たすつみたてNISAの対象商品は201本(※2)で、コストが高い商品や長期投資に向かない商品は除外されています。
引用)金融庁『つみたてNISAについて』
将来の値動きを正確に見極めて取引することはたとえプロの投資家でも難しく、高値掴みで損をしてしまうリスクがあります。しかしつみたてNISAのように一定の金額ずつを投資する方法なら、値段が高いときにはあまり購入せず、逆に値段の低いときに多く購入することができます。
一定の金額を定期的に投資すると・・・
そもそも、つみたてNISAの利益は売却代金から購入代金を差し引いて求められます。そして売却代金は価格と量で決まります(購入代金も同じ)。つまり「投資信託の価格(=基準価額)がどれほど値上がりしているか」だけでなく、「量(=口数)をどれほど購入できるか」も大切です。上図のように値段に応じて機械的に購入する量が調整されるため、効率的に量を積み重ねられるメリットがあります。
売って得るお金=価格×量
このようなメリットがあるからこそ、こまめに値動きを確認したり売買のタイミングに過敏になったりしなくても良いということです。
つみたてNISAは小さな資金で始められる点もメリットです。株式では一般的に数万~数百万円の元手資金が必要とされます。一方でつみたてNISAはまとまった資金を必要としません。マネックス証券では100円からスタートできます。生活に負担のかからない範囲で気軽に投資を始めることが可能です。
つみたてNISAは売却するタイミングに制限がありません。いつでも好きなタイミングで売却し、現金化することができます。「結婚や住まい、子どものためのお金をつみたてNISAで準備する」という使い方も可能です。
つみたてNISAは投資初心者でも効率的に資産形成ができるメリットがそろった制度ですが、デメリットについてもご紹介します。
つみたてNISAは値動きのある金融商品に投資するため、利益が生まれることもあれば元本割れの(=損をしてしまう)リスクがあります。要因は様々ですが、中には自分でコントロールできるものもあります。例えばつみたてNISAを始めたばかりの頃に含み損が出てしまったとき、もちろん他の商品を検討することもあり得ますが、反対にあまり短期の成果で売らないことも大切です。つみたてNISAは20年の長期投資を前提とした制度で、対象商品は短期的に値下がりもあるものの長期の積立・分散投資に適した商品が揃っています。メリット③で述べたように「安いときは量を多く購入している」ことをイメージして、根気よく続けてみてはいかがでしょうか。
とはいえつみたてNISAは必ずしも理想の資産形成を実現できるとは限らないと理解し、普段の日常に差し支えない範囲で始めてみることがおすすめです。
つみたてNISAは短期売買でのトレードには不向きです。その理由について「ドルコスト平均法」と「複利効果」という2つの考え方をご紹介しつつ説明します。
「ドルコスト平均法」とは、メリット③でもお伝えしたように、定期的に一定の金額を購入し続ける方法を指します。これにより量(=口数)を機械的に調整でき、購入単価の平均を安定化させる(=バラつきを少なくする)効果が期待できます。
「複利効果」とは、運用で得た収益をふたたび投資することで、利益が利益を生む効果のことです。毎月1万円ずつ投資をする際に、1万円の投資から得られた利益も次の元本に組入れるイメージです。はじめは少額ですが、仮に収益が一定で継続するとその効果は雪だるま式に増えていきます。積立NISAはこのように長期的な運用で資産形成できる運用方法を取り入れているため、短期的な運用には向いていないことを念頭に置いておきましょう。
つみたてNISAは運用益に対して非課税となる一方で、損失が出た場合は税制面で不利になります。通常の投資では損失が出た場合に、他の利益と相殺する「損益通算」や、損失を翌年以降の税計算に持ち越せる「繰越控除」を利用して節税することも可能ですが、つみたてNISAではそれらが活用できません。
つみたてNISAは日本に居住する20歳以上の方が対象です。しかし中にはつみたてNISAとの相性がよくない人もいます。つみたてNISAをおすすめできない人の特徴を2点ご紹介します。
つみたてNISAは値動きのある金融商品に投資するため、利益が生まれることもあれば元本割れの(=損をしてしまう)リスクがあります。絶対に損をしたくないと考える人は短期的な含み損を許容できないため不向きと言えます。
ただ、デメリット①でもお伝えしたように「値下がりしたときは量を多く購入している」ことをイメージして、根気よく続けてみることも良いかもしれません。
近い将来に運用資金の使い道が決まっている人は、つみたてNISAでの運用が必ずしも良いとはいえません。つみたてNISAは長期投資が前提にある制度で、元本保証ではないためです。
マネックス証券が提供するシミュレーション機能を使うと、想定される到達金額や節税効果などが分かります。老後に不安を抱えるAさん(30歳)の例を見てみましょう。Aさんは年間40万円の非課税投資枠を最大限に活用したいと考えており、月々3万3千円を年利3%(標準)で20年間積み立てます。
月々3万3千円を年利3%(標準)で20年間積み立てた結果、投資元本792万円に対して運用益は約291万円、節税効果は約59万円となりました。下図のグラフにマウスカーソルを合わせると詳しい数字をご確認いただけます。
つみたてNISAは初心者から上級者まで投資経験を問わず幅広く活用できる制度です。マネックス証券のつみたてNISAならコストにこだわりたい方にこそおすすめです。
つみたてNISAを始めるならマネックス証券にお任せください!
投資信託取引に関する重要事項
<リスク>
投資信託は、主に値動きのある有価証券、商品、不動産等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた有価証券、商品、不動産等の値動き等(組入商品が外貨建てである場合には為替相場の変動を含む)の影響により上下するため、これにより元本損失が生じることがあります。また、外貨建て投資信託においては、外貨ベースでは投資元本を割り込んでいない場合でも、円換算ベースでは為替相場の変動により投資元本を割り込むことがあります。投資信託は、投資元本および分配金の保証された商品ではありません。<手数料・費用等>
投資信託ご購入の際の申込手数料はかかりませんが(IFAを媒介した取引を除く)、購入時または換金時に直接ご負担いただく費用として、約定日の基準価額に最大0.75%を乗じた額の信託財産留保額がかかります。また、投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、純資産総額に対して最大年率3.1%(税込:3.41%)を乗じた額の信託報酬のほか、その他の費用がかかります。また、運用成績に応じた成功報酬等がかかる場合があります。その他費用については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。手数料(費用)の合計額については、申込金額、保有期間等の各条件により異なりますので、事前に料率、上限額等を表示することができません。なお、IFAコースをご利用のお客様について、IFAを媒介した取引から投資信託を購入される際は、申込金額に対して最大3.5%(税込:3.85%)の申込手数料がかかります。詳しくは当社ウェブサイトに掲載の「ファンド詳細」よりご確認ください。<その他>
投資信託の購入価額によっては、収益分配金の一部ないしすべてが、実質的に元本の一部払い戻しに相当する場合があります。また、通貨選択型投資信託については、投資対象資産の価格変動リスクに加えて複雑な為替変動リスクを伴います。投資信託の収益分配金と、通貨選択型投資信託の収益/損失に関しては、以下をご確認ください。NISA口座の開設およびお取引に関するご留意事項
<口座開設および金融機関変更に関して>
NISA口座は、同一年(1月~12月)において、1人1口座(1金融機関)までの開設となります。その年の買付けがすでに行われている場合、金融機関変更はできません。また、NISA口座の残高を他金融機関へ移管することはできません。<お取引に関して>