日経平均株価が史上最高値を更新し、一部の市場関係者からは「2025年末には4万5000円に届くのでは」との声も上がっています。本コンテンツでは、マネックス証券の日本株分析ツール「マネックス銘柄スカウター」で、対1週間前の値上がり率が10%以上かつ直近1年間の株価推移と比較しても高水準であり、アナリストのレーティングが「やや強気」以上となっている銘柄をスクリーニング・分析します。日本株取引を検討している方はぜひお役立てください。
急騰かつアナリスト評価の高い銘柄とは
マネックス証券の日本株分析ツール「マネックス銘柄スカウター」の10年スクリーニングで、対1週間前の値上がり率が10%以上かつ直近1年間の株価推移と比較しても高水準であり、アナリストのレーティングが4(やや強気)以上となっている銘柄をスクリーニングしました。
なお、直近1年間の株価推移と現在の株価水準の比較をするには「52週株価相対水準」というスクリーニング条件を設定します。52週株価相対水準とは、過去1年間(=52週間)の株価推移と比較して現在の株価がどの程度の水準にあるかを表す指標で、直近52週間で最も低かった株価水準を「0」、最も高かった株価水準を「100」とし、直近終値の株価水準を0~100で表したものです。
スクリーニング条件
【基礎条件】
初期設定のまま変更なし
【詳細条件】
- [株価]対1週間前騰落率:10%以上
- [株価]52週株価相対水準:80~100
- [アナリスト評価]レーティング:4.0~5.0
スクリーニング結果
銘柄名 (銘柄コード) |
業種 | 株価 (8/13終値) |
対3か月前 騰落率 |
52週株価 相対水準 |
レーティング 平均 |
---|---|---|---|---|---|
ダイダン(1980) | 建設 | 5,740円 | 13.9% | 93.7 | 5 |
インターメステ(262A) | 小売業 | 2,583円 | 22.9% | 85.1 | 5 |
F&LCO(3563) | 小売業 | 8,546円 | 10.8% | 99.4 | 4.67 |
エクサウィザーズ(4259) | 情報・通信 | 525円 | 18.0% | 94.9 | 5 |
サイバーA(4751) | サービス業 | 1,735円 | 12.3% | 95.6 | 4.31 |
JCU(4975) | 化学 | 4,110円 | 12.5% | 99.2 | 5 |
横浜ゴム(5101) | ゴム | 5,551円 | 22.6% | 96.2 | 4.78 |
守谷輸送機工業(6226) | 機械 | 5,040円 | 18.0% | 99.2 | 5 |
東洋エンジ(6330) | 建設 | 1,728円 | 13.2% | 86.6 | 4 |
月島H(6332) | 機械 | 2,693円 | 12.6% | 100 | 5 |
ダイフク(6383) | 機械 | 4,583円 | 16.9% | 99.9 | 4.62 |
キッツ(6498) | 機械 | 1,444円 | 10.1% | 97.7 | 4 |
ソシオネクスト(6526) | 電気機器 | 3,217円 | 15.9% | 94.3 | 4.2 |
TDK(6762) | 電気機器 | 1,994円 | 10.2% | 87.4 | 4.69 |
新電元工業(6844) | 電気機器 | 3,420円 | 28.8% | 98.9 | 5 |
アドバンテスト(6857) | 電気機器 | 11,755円 | 16.6% | 96.1 | 4.36 |
ゼンショーH(7550) | 小売業 | 9,976円 | 24.4% | 100 | 4.67 |
バンダイナムコH(7832) | その他製品 | 5,619円 | 10.0% | 97.5 | 4.15 |
ヨネックス(7906) | その他製品 | 4,465円 | 46.4% | 100 | 4.33 |
アシックス(7936) | その他製品 | 4,163円 | 18.9% | 98.8 | 4.89 |
セイコーG(8050) | 精密機器 | 5,370円 | 24.0% | 96.4 | 4.33 |
サンリオ(8136) | 卸売業 | 7,826円 | 28.8% | 96.8 | 4.44 |
ソフトバンクG(9984) | 情報・通信 | 14,870円 | 20.0% | 98.9 | 4.31 |
(出所)2025年8月14日時点のマネックス銘柄スカウター
※2025年8月14日時点で信用取引の規制措置が行われている銘柄はスクリーニング結果から除外しています。
一部の銘柄をピックアップして分析
10年スクリーニングで抽出された銘柄のうち、日経平均株価に採用されている銘柄の一部をピックアップして「マネックス銘柄スカウター」で分析します。
サイバーエージェント(4751)
企業概要
インターネット総合サービス会社。インターネット広告、メディア、ゲーム、投資育成の4事業を営む。インターネット広告ではスマートフォン広告とインフィード広告で共に国内最大手。メディア事業では無料動画配信サービス「ABEMA」やブログサービス「Ameba」などを提供。ゲーム事業の代表作品は「ウマ娘 プリティーダービー」「グランブルーファンタジー」など。
日経平均株価との比較
日経平均と本銘柄の直近1週間の値動きを比較。8月6日の終値を100として終値ベースで指数化すると、8月13日の本銘柄の指数は112.33となっており、日経平均株価の106.08を上回っている。

通期業績推移
2024年9月期の売上高は10期以上連続での増収となり過去10年間の最高を更新している。営業利益については、2021年9月期にゲーム新規タイトルのヒットにより大きく伸長した反動で2023年9月期にかけて落ち込んだものの、その後は回復傾向にあり、2025年9月期は会社予想・アナリスト予想ともに増収増益予想となっている。また、ゲーム新規タイトルと既存タイトル両方が想定以上にヒットしていることから、8月8日に通期会社予想の上方修正が発表されている。

横浜ゴム(5101)
企業概要
国内3位のタイヤメーカー。乗用車用やトラック用、バス用、建設機械用など各種タイヤのほか、工業用・航空用ゴム製品、ゴルフ用品の製造・販売を行う。マリンホースや空気式防舷材などの海洋商品は世界トップクラス。海外では39カ国、200拠点でビジネスを展開している。
日経平均株価との比較
日経平均と本銘柄の直近1週間の値動きを比較。8月6日の終値を100として終値ベースで指数化すると、8月13日の本銘柄の指数は122.57となっており、日経平均株価の106.08を上回っている。

通期業績推移
2024年12月期の売上高は4連続での増収となり過去10年間の最高を更新している。営業利益についても過去10年間の平均成長率が7.3%となっており、近年特に業績を伸ばしている。2025年12月期は会社予想・アナリスト予想ともに過去10年の最高益を更新する予想となっている。レーティングについてもアナリスト9人中8人が「強気」としており、今後も成長が続くことを期待したい。

ソシオネクスト(6526)
企業概要
ファブレス半導体ベンダー。自動運転・ネットワーク・データセンター・スマートデバイス領域のグローバル顧客に、ソリューション・カスタムSoC、機能・目的を特化させた汎用的なASSP(特定用途向け集積回路)の設計・開発・販売を行う。製造は台湾のTSMCを筆頭に日本・中国・シンガポール・韓国企業に委託。顧客向けにSoC(System on Chip)をオーダーメイドで設計するカスタムSoC市場で主に事業を展開し、顧客商品機器の小型化、高集積化、低消費電力化を支援する。
日経平均株価との比較
日経平均と本銘柄の直近1週間の値動きを比較。8月6日の終値を100として終値ベースで指数化すると、8月13日の本銘柄の指数は115.91となっており、日経平均株価の106.08を上回っている。

通期業績推移
2025年3月期の業績は前年度までの連続増収増益から一転して減収減益となっており、2026年3月期も減収減益予想となっている。同社の2025年3月期決算資料によると、2025年3月期の売上高は中国市場における需要減少が主な要因となって減収となったほか、2026年3月期の売上高は為替影響を除く実質では増加する見込みであり、営業利益についても減益予想の過半が為替影響であるとしている。アナリストによる2026年3月期業績予想は会社予想を上回っていることに加え、レーティングについてもアナリスト5人中3人が「強気」としており、今後の好転に期待したい。

アドバンテスト(6857)
企業概要
半導体試験装置メーカー。半導体デバイス・部品テストシステム、メカトロニクス機器の製造・販売を行う。テストシステムはスマホ・PC・自動車等の機器に搭載される多種多様な半導体の動作をテスト・良否判定する半導体試験装置製品を提供する。半導体テスタの世界最大手であり、DRAM(揮発性メモリ)・不揮発性メモリテストにおけるウエハ試験・パッケージ試験は世界トップ。
日経平均株価との比較
日経平均と本銘柄の直近1週間の値動きを比較。8月6日の終値を100として終値ベースで指数化すると、8月13日の本銘柄の指数は116.62となっており、日経平均株価の106.08を上回っている。

通期業績推移
2025年3月期の売上高は前年度から一転して大幅増収となり過去10年間の最高を更新している。営業利益についても過去10年間の平均成長率が29.8%となっており、2024年3月期は半導体市況の弱含み等により業績の落ち込みが見られたものの概ね順調に成長している。2025年9月期は会社予想・アナリスト予想ともに過去10年の最高益を更新する予想となっている。レーティングについてもアナリスト14人中10人が「強気」としており、今後も成長が続くことを期待したい。

バンダイナムコホールディングス(7832)
企業概要
エンターテインメント会社。多数の有名キャラクターIP(知的財産)をベースに玩具・ゲームソフト・遊技機・ネットワークコンテンツ・映像音楽作品の制作・販売、アミューズメント機器・施設の運営を行う。主要IPは「機動戦士ガンダム」「ドラゴンボール」「仮面ライダー」「アンパンマン」「ウルトラマン」「ワンピース」など。
日経平均株価との比較
日経平均と本銘柄の直近1週間の値動きを比較。8月6日の終値を100として終値ベースで指数化すると、8月13日の本銘柄の指数は110.03となっており、日経平均株価の106.08を上回っている。

通期業績推移
2025年3月期の売上高は5期連続での増収となり過去10年間の最高を更新している。営業利益についても過去10年間の平均成長率が12.3%となっており、2024年3月期は新作オンラインゲームの評価損やタイトル編成の見直し等により落ち込みが見られたものの概ね安定して成長している。2026年3月期は会社予想・アナリスト予想ともに減益予想となっており、同社の決算資料によると、前年度に家庭用ゲームにおいて複数の大ヒットタイトルがあったことから、ラインナップの差異などが影響する見込みであるとしている。レーティングについてはアナリスト13人中8人が「強気」としており、今後の好転に期待したい。

マネックス銘柄スカウターとは
マネックス銘柄スカウターとは、2017年10月の提供開始以来数多くのご好評をいただいている銘柄分析ツールです。「通常発表されない3か月に区切った業績推移」「10年スクリーニング」「業績予想修正履歴」「理論株価」「保有銘柄・配当情報」など投資判断に役立つ様々な情報をご提供しています。
企業が決算短信等では発表しない3か月に区切った業績推移を表示

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