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【カバードコール戦略】仕組みや具体的な米国ETFをご紹介

米国ETF投資を始めた方のなかには「カバードコール戦略」という言葉を耳にされる方も多いのではないでしょうか。NASDAQ 100指数やS&P500指数をはじめ、さまざまな原資産に対してカバードコール戦略を使ったETFが登場しています。今回は「カバードコール戦略ってなに?」「どんな銘柄があるの?」という方に、その仕組みや特徴、具体的な銘柄をご紹介します。

ETF運用における「カバードコール戦略」とは

株式などの原資産の保有」と「コールオプションの売り」を同時に行う投資手法です。

「株式などの原資産の保有」

対象の原資産(例えばNASDAQ 100やS&P500などの株式のインデックス)に投資を行います。カバードコール戦略において、投資先の原資産の値上がり益を追求する部分と言えます。

「コールオプションの売り」

名前の通りオプション取引を活用した部分です。

オプション取引とは、あらかじめ定められた期日(満期日)にあらかじめ定められた価格(権利行使価格)で対象の原資産を買い付ける、または売り付ける権利を売買する取引です。

「売る」権利のことを「プットオプション」、「買う」権利のことを「コールオプション」といいます。

オプションの買い手は権利を得るために売り手に「プレミアム」と呼ばれるオプション料(=いわば株価のようなものです)を支払い、売り手はこのオプション料を受取ることになります。

売る権利・買う権利の売買が発生するので、オプション取引では4種類の取引ができます。

  1. コール・オプション(買う権利)の買い
  2. コール・オプション(買う権利)の売り
  3. プット・オプション(売る権利)の買い
  4. プット・オプション(売る権利)の売り

対象原資産がNASDAQ 100指数の場合の例

損益分岐点 利益 損失
コール 権利行使価格+プレミアム NASDAQ 100指数の
上昇に連動
プレミアムに限定
権利行使価格+プレミアム プレミアムに限定 NASDAQ 100指数の
上昇に連動
プット 権利行使価格-プレミアム NASDAQ 100指数の
下落に連動
プレミアムに限定
権利行使価格-プレミアム プレミアムに限定 NASDAQ 100指数の
下落に連動

「コールオプションの売り」=「決められた価格で買う権利の売却」のため、原資産の価格上昇による収益は限定的になりますが、原資産価格があまり大きく上昇しないと予想される局面等でも、コールオプションの売却によりインカム収益を獲得することが期待されます。
保有資産の一定水準以上の値上がり益を放棄する対価として、プレミアム収入をインカムとして受取っているため、ポートフォリオで保有している銘柄の株価が短期的に大きく上昇した場合など値上がり益のすべてを享受することができない可能性があります。

上記はカバードコールに関する概要であり、すべての特徴を網羅するものではありません。
カバードコールの利用によって、損失が発生する可能性もあります。

原資産の保有+コールオプションの売り
原資産の保有+コールオプションの売り

カテゴリー別に「カバードコール戦略」を採用する米国ETFをご紹介

NASDAQ関連(NASDAQ 100指数)

QYLD

銘柄名 グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF
経費率(年率) 0.60%
ベンチマーク(指数) CBOE NASDAQ-100・バイライト・V2・インデックス
ETFの特徴 主として、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却して、「CBOE NASDAQ-100・バイライト・V2・インデックス」に連動する投資成果を目指す。
当指数は、ナスダック100指数のパフォーマンスを測定し、1ヶ月物のアット・ザ・マネーのNASDAQ-100インデックスカバード・コール・オプションを連続して売却するCBOE NASDAQ-100・バイライト・インデックスの計算方法を再現したものである。
例外として、NASDAQ-100インデックスカバード・コール・オプションは満期日の1日前まで保有され(通常、月の第3金曜日の前日)、クローズ時に決定された出来高加重平均価格で清算される。
市場 NASDAQ
運用会社 グローバル X
銘柄詳細 https://globalxetfs.co.jp/funds/qyld/

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QYLG

銘柄名 グローバルX・NASDAQ100・カバード・コール・50・ETF
経費率(年率) 0.60%
ベンチマーク(指数) CBOE・NASDAQ100・ハーフ・バイライト・V2・インデックス
ETFの特徴 主として、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数の50%をコール・オプションを売却し、「CBOE・NASDAQ100・ハーフ・バイライト・V2・インデックス」に連動する投資成果を目指す。
市場 NASDAQ
運用会社 グローバル X
銘柄詳細 https://globalxetfs.co.jp/funds/qylg/

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JEPQ

銘柄名 JPモルガン・ナスダック・エクイティ・プレミアム・インカムETF
経費率(年率) 0.35%
ベンチマーク(指数) 本ETFは、アクティブ運用型のため連動指数はありません。
ETFの特徴

主として、米国の大型成長株とオプションの売却を組み合わせたポートフォリオからインカムを獲得し、株式の配当金とオプションプレミアムを原資として毎月分配を目指す。

毎月のインカムの分配に加えて、「NASDAQ100 インデックス」よりも低いボラティリティで本指数の大々的なリターンの恩恵を享受することを狙った運用を行なう。

リスク調整後の期待リターンを最大化しながら、ポートフォリオの資産配分を判断するように設計された独自のデータサイエンス主導の投資アプローチを通じて、ロング株式ポートフォリオを構築する。

市場 NASDAQ
運用会社 J.P.モルガン・アセット・マネジメント
銘柄詳細 https://am.jpmorgan.com/jp/ja/asset-management/per/products/jpmorgan-nasdaq-equity-premium-income-etf-etf-shares-us46654q2030

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RDVI

銘柄名 FT Vest 増配アチーバーズ ターゲットインカムETF
経費率(年率) 0.75%
ベンチマーク(指数) 本ETFは、アクティブ運用型のため連動指数はありません。
ETFの特徴

分配金の獲得とキャピタルの増価を目的とするアクティブ運用型ETF。
主にNasdaq US Rising Dividend Achievers指数に含まれる米国の上場株式に投資し、S&P 500指数またはS&P 500指数に連動するETFに対するコールオプションの売りからなる「オプション戦略」を活用する。S&P500指数の年間配当利回りを約8%(手数料・諸経費控除前)上回る分配金利回り(年率)を目標水準とする。分配頻度は月次。

Nasdaq US Rising Dividend Achievers指数は企業の過去増配実績に加え、多額の現金残高や低い負債比率、収益の成長率などの適格条件から将来にも持続的な増配能力を持つ米国上場企業50社を組入銘柄とする。

市場 Cboe BZX
運用会社 ファースト・トラスト
銘柄詳細 https://www.ftportfolios.com/retail/etf/etfsummary.aspx?Ticker=RDVI

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S&P関連(S&P500指数、S&P500配当貴族指数など)

XYLD

銘柄名 グローバルX・S&P500・カバード・コール・ETF
経費率(年率) 0.60%
ベンチマーク(指数) CBOE・S&P500・バイライト・インデックス
ETFの特徴 主として、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、S&P500指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却することで、「CBOE・S&P500・バイライト・インデックス」に連動する投資成果を目指す。
市場 NYSE Arca
運用会社 グローバル X
銘柄詳細 https://globalxetfs.co.jp/funds/xyld/

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XYLG

銘柄名 グローバルX・S&P500・カバード・コール・50・ETF
経費率(年率) 0.60%
ベンチマーク(指数) CBOE・S&P500・ハーフ・バイライト・インデックス
ETFの特徴 主として、カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、S&P500指数の株式を購入し、対応する同一指数の50%をコール・オプションを売却し、「CBOE・S&P500・ハーフ・バイライト・インデックス」に連動する投資成果を目指す。
市場 NYSE Arca
運用会社 グローバル X
銘柄詳細 https://globalxetfs.co.jp/funds/xylg/

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JEPI

銘柄名 JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF
経費率(年率) 0.35%
ベンチマーク(指数) 本ETFは、アクティブ運用型のため連動指数はありません。
ETFの特徴

主として、米国の大型株とオプションの売却を組み合わせたポートフォリオからインカムを獲得し、株式の配当金とオプションプレミアムを原資として毎月分配を目指す。

毎月のインカムの分配に加えて、「S&P500指数」よりも低いボラティリティで本指数のリターンの部分的な恩恵を享受することを狙った運用を行なう。

独自のリサーチプロセスによって分散された低ボラティリティの株式ポートフォリオを構築し、このリサーチに基づいて株価の割高・割安を判断し、リスク・リターン特性の向上を目指す。

市場 NYSE Arca
運用会社 J.P.モルガン・アセット・マネジメント
銘柄詳細 https://am.jpmorgan.com/jp/ja/asset-management/per/products/jpmorgan-equity-premium-income-etf-etf-shares-us46641q3323

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KNG

銘柄名 FT Vest S&P 500 配当貴族 ターゲットインカムETF
経費率(年率) 0.75%
ベンチマーク(指数) Cboe S&P500 ディビデンド・アリストクラッツ・ターゲット・インカム指数
ETFの特徴

S&P 500 Dividend Aristocrats Target Income Index Monthly Seriesへの連動を目指すETF。S&P500配当貴族指数の組入銘柄に投資しつつ、各個別銘柄に対するコールオプションの売りからなる「カバードコール戦略」を活用することにより、株式配当およびオプション・プレミアム収入から高い分配金収益の獲得を目指す。

2023年7月24日から分配頻度を四半期毎から月次に変更し、年率の分配金利回りはS&P500指数の年間配当利回りを約8%上回る分配金利回り(年率)を目標水準とする。

市場 Cboe BZX
運用会社 ファースト・トラスト
銘柄詳細 https://www.ftportfolios.com/retail/etf/etfsummary.aspx?Ticker=KNG

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FTHI

銘柄名 ファーストトラスト バイライトインカム ETF
経費率(年率) 0.85%
ベンチマーク(指数) 本ETFは、アクティブ運用型のため連動指数はありません。
ETFの特徴 分配金の獲得とキャピタルの増価を目的とするアクティブ運用型ETF。米国上場の普通株や預託証券(DR)など幅広い米国株式に投資し、配当金が高い銘柄を選好するとともに、S&P500指数に対するコールオプションの売りからなる「カバードコール戦略」を活用する。コールオプションの想定元本は、ファンド全体の25%~75%となるため、個別株の価格上昇よるキャピタルの増価も期待できる。分配頻度は月次。
市場 NASDAQ
運用会社 ファースト・トラスト
銘柄詳細 https://www.ftportfolios.com/retail/etf/etfsummary.aspx?Ticker=FTHI

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ラッセル関連(ラッセル2000指数)

RYLD

銘柄名 グローバルX・ラッセル2000・カバードコールETF
経費率(年率) 0.70%
ベンチマーク(指数) Cboeラッセル2000・バイライト・インデックス
ETFの特徴 主として、カバード・コール戦略で利益を生み出そうとするもので、Russell 2000インデックス構成銘柄へのエクスポージャーを購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却する。「Cboeラッセル2000・バイライト・インデックス」に連動する投資成果を目指す。
市場 NYSE Arca
運用会社 グローバル X
銘柄詳細 https://globalxetfs.co.jp/funds/ryld/

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ゴールド関連

IGLD

銘柄名 FT Vest ゴールド戦略 ターゲットインカムETF
経費率(年率) 0.85%
ETFの特徴 SPDR Gold Trust(GLD)のプライスリターンを目指しつつ、継続的な分配金収益を確保できるアクティブ運用型ETF。米国債の保有しながら、GLDのコール買いおよびプットの売りからなる「オプション戦略」を活用し、GLDのプライスリターンを追随することを目標とする。また、GLDのコール売りによるインカム収入で、分配金も毎月に獲得できる。年間の分配金は米国債1ヶ月物への投資から得られるインカムを約3.85%上回る。(手数料・諸経費控除前)
市場 Cboe BZX
運用会社 ファースト・トラスト
銘柄詳細 https://www.ftportfolios.com/retail/etf/etfsummary.aspx?Ticker=IGLD

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米国ETFの買い方

マネックス証券の口座開設方法

米国ETFのお取引をするには、証券口座や資金振替などの事前準備が必要です。一般的に米国株取引を行うには、証券総合取引口座と外国株取引口座の2つの口座開設が必要です。マネックス証券なら、手続きはすべてウェブサイト上で完了し、外国株取引口座開設のお申込みより最短で翌営業日からお取引可能です!(一部のお客様を除く)

また、マネックスグループ傘下の米国オンライン証券会社「TradeStation」のノウハウも活用し、お取引しやすい環境を整えています。米国株取引手数料は0米ドルからで、ETFなどを含む取扱銘柄数は5,000超(2023年11月8日時点)です。

米国株現物手数料

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口座開設が完了したら、すぐに取引画面にログインできます。入金・外国株取引口座への資金振替・日本円から米ドルへの為替振替が済めば、最短で口座開設の翌営業日からお取引いただけます。

資金振替、為替振替は、処理が完了するタイミングが限られています。操作をしてから処理が完了するまでにお時間がかかる場合がございますので、余裕を持って操作していただくことをおすすめします。現在、マネックス証券では米ドル買付時の為替手数料が0銭(無料)です。(2023年12月22日時点。無料期間は定期的に見直されます。)
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手続きはすべてウェブサイト上で完了!
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米国上場有価証券等のお取引に関する重要事項

<リスク>

米国株式および米国ETF、REIT、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等(以下「米国株式等」)の売買では、株価等の価格の変動、外国為替相場の変動等、または発行者等の信用状況の悪化等により、元本損失が生じるおそれがあります。米国ETF等の売買では、裏付けとなっている資産の株式相場、債券相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等(これらの指数を含む。)や評価額の変動により、元本損失が生じるおそれがあります。国外株式等の場合には、その国の政治的・経済的・社会的な環境の変化のために、元本損失が生じるおそれがあります。米国株式等は、国内金融商品取引所に上場されている場合や国内で公募・売出しが行われた場合等を除き、日本の法令に基づく企業内容等の開示が行われておりませんので、取引を行うにあたっては十分にご留意ください。外国為替相場の変動により、外貨お預り金の円換算価値が下がり、円ベースでの元本損失が生じるおそれがあります。

<保証金の額または計算方法>

米国株式等の信用取引では、売買代金の50%以上かつ30万円を下回らない範囲で当社が定める米ドル額以上の保証金が必要です。信用取引では、元本(保証金)に比べ、取引額が最大2倍程度となる可能性があるため、価格、上記各指数等の変動、または発行者の信用状況の悪化等により元本を上回る損失(元本超過損)が生じるおそれがあります。

<手数料等>

  • 現物取引
    米国株式等の委託取引では、約定金額に対し0.45%(税込:0.495%)(上限20米ドル(税込:22米ドル))の国内取引手数料がかかります。IFAを媒介した取引の取引手数料は、1注文の約定金額により異なり、最大14,000米ドル(税込:15,400米ドル)かかります。取引手数料のほか売却時のみ現地取引費用がかかります。現地取引費用は、市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、その金額等および手数料等の合計額等をあらかじめ表示することはできません。店頭取引では取引手数料はかかりませんが、取引価格は当社が直近の米国金融商品取引所の終値等をベースとして合理的に算出した基準となる価格に、概ね1.5%(最大5.0%)のスプレッドを加減して決定し、IFAを媒介した取引の場合は、概ね2.2%(最大5.7%)のスプレッドを加減して決定いたします。米国ETF等の売買では、保有期間に応じて信託報酬その他手数料がかかることがあります。
    円貨お預り金と外貨お預り金の交換時に所定の為替手数料がかかります。
  • 信用取引
    信用取引では、売買代金に対し0.3%(税込:0.33%)(上限15米ドル(税込:16.5米ドル))の国内取引手数料の他、信用金利、現地取引費用(返済時のみ)がかかります。詳細につきましては当社ウェブサイトの「手数料・費用」をご確認ください。

<その他>

お取引の際は、当社ウェブサイトに掲載の「上場有価証券等書面」「契約締結前交付書面」「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」を必ずお読みください。
当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。

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