※本レポートは2024年10月上旬に英語で作成されたものを10月下旬に日本語に翻訳しています。
毎月世界有数の運用会社であるシュローダーのマルチアセット運用チームによる各金融市場の月次見通しをお届けしています。お客様の投資戦略の策定にぜひお役立てください。
今月のポイント
株式に関しては、強気の見通しを維持しています。引き続き「ソフトランディング」をベースシナリオとして想定するほか、主要中央銀行による金融緩和も支援材料になると考えます。
社債に関しては、見通しを強気に引き上げ、特に欧州ハイイールド債券に妙味があると考えます。キャリーやバリュエーション水準が魅力的であることに加え、欧州地域のインフレ減速を好感しています。
株式 | 国債 | 社債 |
コモディティ (商品先物) |
---|---|---|---|
強気の見通しを維持しています。引き続き「ソフトランディング」をベースシナリオとして想定するほか、主要中央銀行による金融緩和も支援材料になると考えます。 |
弱気の見通しを維持しています。米国債券については、利下げを巡り楽観的な見方が織り込まれていると考えます。ただし、バリュエーションの割高感は緩和したと考えます。 |
見通しを強気に引き上げ、特に欧州ハイイールド債券に妙味があると考えます。キャリーやバリュエーション水準が魅力的であることに加え、欧州地域のインフレ減速を好感しています。 |
全体として中立の見通しを維持しています。多くのコモディティ市場で、供給は十分な水準にあると考えます。 |
見通しの表示:●強気 ●中立 ●弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げを示します。
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
株式 | 米国 |
賃金やGDPに関する米国経済指標は堅調であるほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和も追い風になると考え、強気の見通しを維持しています。 |
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欧州 |
一部の先行指標は低迷していますが、欧州インフレは減速基調を維持していることから欧州中央銀行(ECB)が追加利下げを実施する余地があるとみて、中立の見通しを維持しています。 |
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日本 |
ファンダメンタルズは堅調であるものの、政治動向からボラティリティが高まる局面があると考え、中立の見通しを維持しています。 |
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アジア (除く日本) |
中国当局による金融緩和政策を好感し、中国株式に対する見通しを強気に引き上げました。ただし、中国経済を刺激するためには、追加の財政出動が必要であると考えます。また、中国以外については中立の見通しとします。 |
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新興国 |
先進国株式と比べて魅力的なバリュエーションを提供しているほか、企業収益も堅調です。また、中国の景気刺激策に対する期待感から、上昇が継続する可能性があるとみて、見通しを強気に引き上げました。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
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国債 | 米国 |
最新の雇用統計の発表などを受けて先月の低水準から利回りは上昇し、バリュエーションの割高感は緩和しました。ただし、見通しを引き上げるには至っておらず、弱気の見通しを維持しています。 |
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欧州 (ドイツ国債) |
欧州経済が低迷していることや欧州インフレが減速していることを踏まえると、ECBは利下げを進展する余地があると考えます。全体としては中立としますが、イタリアやフランス等への選好姿勢を強めています。 |
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新興国 (現地通貨建て) |
魅力的なバリュエーションを提供しているようにみえますが、スプレッドの拡大は財政懸念がある少数の国によるものです。これらの国によるボラティリティや個別リスクを懸念し、中立の見通しを維持しています。 |
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インフレ連動債 |
経済成長や消費は堅調を維持していますが、インフレ圧力は緩和が続くとみており、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
投資適格 社債 |
米国 |
9月のFRBによる大幅利下げから恩恵を受けると考える一方、バリュエーションの水準は割高であることから、中立の見通しを維持しています。 |
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欧州 |
欧州のインフレ減速や景気低迷により、ECBが金融緩和を進展させる可能性があることを好感しています。ただし、欧州ハイイールド社債がより魅力的であるとみて、欧州投資適格社債については中立の見通しとしています。 |
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新興国 (米ドル建て) |
中国市場に対するセンチメントが改善しましたが、既に新興国社債市場のスプレッドは低水準にあるため、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
ハイイールド 社債 |
米国 |
米国投資適格社債市場と同様に、FRBの利下げから恩恵を受けると考えますが、スプレッドは低水準にあることを踏まえ、中立の見通しを維持しています。 |
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欧州 |
キャリー水準、米国ハイイールド社債対比でのスプレッド水準、ECBによる追加利下げの可能性等を踏まえると、クレジット資産の中で最も魅力的な投資機会を提供していると判断し、見通しを強気に引き上げました。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
コモディティ (商品先物) |
エネルギー |
供給は依然として十分な水準にあるほか、中国当局による景気刺激策の発表により中国からの需要が好転する可能性は低いとみて、中立の見通しを維持しています。 |
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金 |
金相場の上昇が続いていたことに加え、中国株式に対するセンチメントが改善したことで中国家計による金需要が減退する可能性を考慮し、見通しを中立に引き下げました。 |
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産業用金属 |
これまでに公表された中国当局による景気刺激策は、産業用金属需要に対する効果が少ないと考えるほか、世界的に需給バランスが安定していることを踏まえ、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
通貨 | 米ドル |
FRBが金融緩和サイクルを開始したことでキャリー水準の妙味が薄れました。中立の見通しを維持しています。 |
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ユーロ |
欧州のインフレ減速、ECBの追加利下げの可能性を踏まえ、見通しを弱気に引き下げました。 |
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日本円 |
内閣総理大臣の交代に伴い、政策方針を見極めるため、見通しを中立に引き下げました。 |
出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。
本レポートは2024年10月上旬に英語で作成されたものを10月下旬に日本語に翻訳しています。
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