※本レポートは2024年12月上旬に英語で作成されたものを12月下旬に日本語に翻訳しています。
毎月世界有数の運用会社であるシュローダーのマルチアセット運用チームによる各金融市場の月次見通しをお届けしています。お客様の投資戦略の策定にぜひお役立てください。
今月のポイント
株式については、強気の見通しを維持しています。企業収益が堅調であることを好感しています。ただし、バリュエーションの観点で割高感が生じていることを警戒しています。
社債については、強気の見通しを維持しています。各中央銀行が利下げを行う中、流動性は豊富であり、金融緩和は経済成長を下支えするとみています。米国対比で欧州のクレジット市場を選好しています。
株式 | 国債 | 社債 | コモディティ (商品先物) |
---|---|---|---|
強気の見通しを維持しています。企業収益が堅調であることを好感しています。ただし、バリュエーションの観点で割高感が生じていることを警戒しています。 |
中立の見通しを維持しています。バリュエーションの観点では割安感がありますが、米国経済が依然として堅調であることを考慮しています。 |
強気の見通しを維持しています。各中央銀行が利下げを行う中、流動性は豊富であり、金融緩和は経済成長を下支えするとみています。米国対比で欧州のクレジット市場を選好しています。 |
中国需要が減退する中、全体として中立の見通しを維持しています。ただし、金については強気の見通しを維持しています。 |
見通しの表示:●強気 ●中立 ●弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げを示します。
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
株式 | 米国 |
良好な米国経済や消費動向、堅調な労働市場を好感し、米国株式に対する強気の見通しを維持しています。 |
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欧州 |
中立の見通しを維持しています。欧州製造業関連指標は低調な内容が続き、中国当局の景気刺激策は不十分である中、悲観的な見通しが織り込まれています。ただし、バリュエーションの観点で戦術的資産配分の機会を提供しているとみています。 |
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日本 |
中立の見通しを維持しています。米国の関税引き上げによる影響や国内政治を巡る不確実性、日本銀行による金融政策正常化観測などを考慮しています。 |
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アジア (除く日本) |
中立の見通しを維持しています。中国については、トランプ氏の対中強硬姿勢を注視しています。中国当局は関税引き上げの影響を精査した後に追加の景気刺激策を実施する可能性があり、その他のアジア地域にも効果が波及するとみています。 |
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新興国 |
中立の見通しを維持しています。中国人民銀行による金融緩和策の発表を受けて9月末に中国株式は上昇しましたが、その後は材料が不足しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
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国債 | 米国 |
中立の見通しを維持しています。利回りは魅力的な水準にありますが、堅調な米国経済やインフレの粘着性等から、2025年の米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利下げ期待が後退しています。 |
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欧州 |
中立の見通しを維持しています。欧州ではインフレの減速や労働市場の正常化が見られ、欧州中央銀行(ECB)の利下げから恩恵を受けると考えますが、このような見方は既に織り込まれているとみています。 |
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新興国 (現地通貨建て) |
中立の見通しを維持しています。バリュエーションは魅力的な水準にありますが、米ドル高が進行する可能性を懸念しています。 |
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米国インフレ 連動債 |
インフレを巡る市場の織り込みが変化する中、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
投資適格 社債 |
米国 |
弱気の見通しを維持しています。バリュエーションは割高な水準にあるほか、金利上昇圧力がかかる可能性がある中、米国投資適格社債はデュレーションが相対的に長く金利感応度が高いことを懸念しています。 |
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欧州 |
中立の見通しを維持しています。FRBの金融政策見通しは不透明であるものの、欧州経済動向を踏まえるとECBは利下げを進展する可能性が高いとみているほか、相対的なバリュエーション妙味も考慮し、米国投資適格社債対比での選好姿勢を維持しています。 |
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新興国 (米ドル建て) |
中立の見通しを維持しています。先進国市場対比で魅力的な利回りを提供していますが、米金利上昇による影響を注視しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
ハイイールド 社債 |
米国 |
米国では金融政策やインフレ再加速に対する不確実性が残るため、中立の見通しを維持しています。 |
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欧州 |
強気の見通しを維持しています。FRBと比較して、ECBの金融政策見通しを巡る不確実性は低いとみて、米国ハイイールド社債と比べて魅力的であると考えます。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
コモディティ (商品先物) |
エネルギー |
中立の見通しを維持しています。OPEC+は自主減産の延長を決定したものの、来年にかけ供給が需要を超過する可能性もあると考えています。原油価格は安定している一方、天然ガス価格は気温低下を受けて高騰、長期的に供給が不安定になる可能性を示唆しています。 |
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金 |
強気の姿勢を維持しています。地政学的リスクや財政悪化を巡る懸念が存在する中、安全資産としての機能を提供すると考えます。 |
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産業用金属 |
中立の見通しを維持しています。中国当局の政策を受けて一部の金属価格は上昇したものの、広範なセクターは依然として低迷しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
通貨 | 米ドル |
強気の見通しを維持しています。トランプ氏が掲げる関税引き上げのほか、米国株式への資金流入、FRBとその他中央銀行の金融政策に乖離が生じる可能性を考慮しています。 |
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ユーロ |
見通しを中立に引き上げました。為替市場は欧州経済に関する悪材料は織り込み済みであり、短期的にはユーロがさらに下落する可能性は低いと判断しました。 |
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日本円 |
見通しを強気に引き上げました。 |
出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。
本レポートは2024年12月上旬に英語で作成されたものを12月下旬に日本語に翻訳しています。
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