※本レポートは2025年8月上旬に英語で作成されたものを8月下旬に日本語に翻訳しています。
毎月世界有数の運用会社であるシュローダーのマルチアセット運用チームによる各金融市場の月次見通しをお届けしています。お客様の投資戦略の策定にぜひお役立てください。
今月のポイント
株式については、見通しを中立に引き下げました。バリュエーションが割高な水準にあること、労働指標に対する信頼性が低下していること等から、リスク・リターン特性は魅力的でないと判断しました。
社債については、中立の見通しを維持しています。バリュエーションは過去水準対比で割高な水準にある一方、ファンダメンタルズが堅調であること、金融セクターにおける力強い業績、社債の利払いがピークアウトしたことを好感しています。
株式 | 国債 | 社債 | コモディティ (商品先物) |
---|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
見通しを中立に引き下げました。バリュエーションが割高な水準にあること、労働指標に対する信頼性が低下していること等から、リスク・リターン特性は魅力的でないと判断しました。 |
見通しを弱気に引き下げました。インフレや財政政策に対する懸念、タームプレミアムが上昇する可能性などを勘案し、特に、年限が長いゾーンに対する選好姿勢を弱めています。 |
中立の見通しを維持しています。バリュエーションは過去水準対比で割高な水準にある一方、ファンダメンタルズが堅調であること、金融セクターにおける力強い業績、社債の利払いがピークアウトしたことを好感しています。 |
エネルギーについて、供給増加を見込み中立とします。一方、金については、各中央銀行の需要等を踏まえ、強気を維持しています。 |
見通しの表示:●強気 ●中立 ●弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げを示します。
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
株式 | 米国 | ![]() |
景気後退に陥る可能性は低いとみるものの、ネガティブ・サプライズを伴う経済成長が発表されるリスクや割高なバリュエーション水準を懸念し、見通しを中立に引き下げました。 |
欧州 | ![]() |
見通しを中立に引き下げました。域内景気サイクルの回復や中小型銘柄における業績改善を好感するものの、関税を巡るリスクやユーロ高となる可能性を嫌気しています。 |
|
日本 | ![]() |
マクロ要因が追い風になると考える一方、企業業績はその他国・地域対比で魅力的でないと判断し、見通しを中立に引き下げました。 |
|
アジア (除く日本) |
![]() |
中立の見通しを維持しています。中国については経済の低迷に対する懸念や関税に起因するインフレ懸念が存在します。その他地域については、政策や人工知能(AI)関連のトレンド等が追い風になるとみる一方、関税を巡るリスクを勘案し、中立としています。 |
|
新興国 | ![]() |
米ドル安や一部新興国における政策が支援材料になっている一方、さらなる上昇につながる明確なカタリストに欠けることから、見通しを中立に引き下げました。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
国債 | 米国 | ![]() |
財政の脆弱性を巡る懸念のほか、インフレ懸念が再度広がることで、特に年限が長いゾーンにおいて金利が上昇する可能性があるとみて、弱気の見通しを維持しています。 |
欧州 | ![]() |
ドイツの財政規律は維持されるとみる一方、持続的なインフレと弱い生産指標から楽観的な見方を弱め、見通しを中立に引き下げました。 |
|
新興国 (現地通貨建て) |
![]() |
強気の見通しを維持しています。新興国の中には支援的な政策を実施している国もあるほか、ドル安や高いキャリーも支援材料となると考えます。アジア地域ではバリュエーションの観点で妙味が薄れていると考えるものの、新興国全体では強気の姿勢を維持しています。 |
|
米国インフレ 連動債 |
![]() |
コモディティ価格や家賃の動向により、関税の影響が相殺されるとみて、中立の見通しとしています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
投資適格 社債 |
米国 | ![]() |
バリュエーションは引き続き割高な水準にあり、流動性プレミアムも低下しています。一方、ファンダメンタルズやテクニカル要因が支援材料になるとみて、中立の姿勢を維持しています。 |
欧州 | ![]() |
スプレッドが縮小しバリュエーション妙味は薄れているものの、その他地域対比でインフレ再加速のリスクが限定的であること、ヘッジ後利回りが魅力的であることを踏まえ、中立の見通しとしています。 |
|
新興国 (米ドル建て) |
![]() |
マクロ動向や需要の底打ち等が支援材料になると考える一方、バリュエーションが魅力的でないと判断し、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
ハイイールド 社債 |
米国 | ![]() |
スプレッド水準は拡大したものの、依然としてバリュエーションは割高な水準にあり、上昇余地は限定的であるとみます。一方、貸出条件が有利な状態にあることが支援材料となるとみて、中立とします。 |
欧州 | ![]() |
投資適格社債対比でスプレッドは拡大したものの、バリュエーションは依然として魅力的でないと考えます。一方、ヘッジ後利回りが魅力的であるほか、起債市場においても旺盛な需要がみられていることから、中立の見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
コモディティ (商品先物) |
エネルギー | ![]() |
中立の見通しを維持しています。引き続き、原油の供給増加から原油価格は下落する可能性があると考えます。 |
金 | ![]() |
強気の見通しを維持しています。分散投資効果を期待するほか、各中央銀行からの旺盛な需要もみられます。米国財政政策や米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性に関するリスクが生じた際にヘッジ機能を提供するとも考えます。 |
|
産業用金属 | ![]() |
中立の見通しを維持しています。銅価格の急落を受け、足元、市場は均衡状態にあるとみています。需要を示す指標は良好である一方、価格は費用曲線よりも高い水準にあることから下落余地があると考えます。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
通貨 | 米ドル | ![]() |
弱気の見通しを維持しています。米ドルの分散投資効果に対する不確実性が増す中、ポートフォリオにおけるリバランスが発生しており、米ドルに対して逆風となっています。 |
ユーロ | ![]() |
強気の見通しを維持しています。域内のマクロ経済成長の勢いに支えられています。株式市場における相対的に軟調なパフォーマンスに対しても安定性を示しています。 |
|
日本円 | ![]() |
政策動向を巡る不確実性のほか、金融政策を巡り明確な見方を示さない日本銀行のスタンスを考慮し、見通しを中立に引き下げました。 |
出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。
本レポートは2025年8月上旬に英語で作成されたものを8月下旬に日本語に翻訳しています。
シュローダーはロンドンを本拠地とし、200年以上の歴史を誇る、英国の老舗資産運用グループです。個別企業の調査・分析などのリサーチ力に強みを持つアクティブ運用を中心に、日本株式をはじめ、海外株式・債券、ESG投資、マルチアセット、オルタナティブ投資などのファンドを取り揃えて、日本の投資家の皆さまにグローバルな投資機会を提供しています。
シュローダー・アジアパシフィックESGフォーカス・ファンド(資産成長型)
ファンドの特長
詳細・お申込みはこちらから
シュローダー日本株式オープン
ファンドの特長
詳細・お申込みはこちらから
シュローダー・インカムアセット・アロケーション(1年決算型) Aコース(為替ヘッジなし)・Bコース(為替ヘッジあり)
ファンドの特長
マザーファンド受益証券への投資を通じて、実質的に、複数のインカムアセット(世界の高配当株式、債券等)に投資し、市場環境に合わせて機動的に資産配分の調整を行う投資信託証券、および海外の債券等に投資する投資信託証券への投資を行います。
Aコース(為替ヘッジなし)の実質外貨建て資産については、為替ヘッジは行いません。
Bコース(為替ヘッジあり)の実質外貨建て資産については、原則として、為替ヘッジにより米ドルと円との間の為替変動リスクの低減を図ることを基本とします。
運用はファミリーファンド方式で行います。マザーファンドの運用にあたっては、ファンド・オブ・ファンズ形式で行います。
詳細・お申込みはこちらから
情報提供に関するご留意事項
投資信託取引に関する重要事項
<リスク>
投資信託は、主に値動きのある有価証券、商品、不動産等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた有価証券、商品、不動産等の値動き等(組入商品が外貨建てである場合には為替相場の変動を含む)の影響により上下するため、これにより元本損失が生じるおそれがあります。外貨建て投資信託においては、外貨ベースでは投資元本を割り込んでいない場合でも、円換算ベースでは為替相場の変動により投資元本を割り込むおそれがあります。投資信託は、投資元本および分配金の保証された商品ではありません。<手数料・費用等>
投資信託ご購入の際の申込手数料はかかりませんが(IFAを媒介した取引を除く)、換金時に直接ご負担いただく費用として、約定日の基準価額に最大0.50%を乗じた額の信託財産留保額がかかるほか、公社債投信については、換金時に取得時期に応じ1万口につき最大100円(税込:110円)の換金手数料がかかります。投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、純資産総額に対して最大年率3.1%(税込:3.41%)を乗じた額の信託報酬のほか、その他の費用がかかります。運用成績に応じた成功報酬等がかかる場合があります。その他費用については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。手数料(費用)の合計額については、申込金額、保有期間等の各条件により異なりますので、事前に料率、上限額等を表示することができません。IFAコースをご利用のお客様について、IFAを媒介した取引から投資信託を購入される際は、申込金額に対して最大3.5%(税込:3.85%)の申込手数料がかかります。詳しくは当社ウェブサイトに掲載の「ファンド詳細」よりご確認ください。<その他>
投資信託の購入価額によっては、収益分配金の一部ないしすべてが、実質的に元本の一部払い戻しに相当する場合があります。通貨選択型投資信託については、投資対象資産の価格変動リスクに加えて複雑な為替変動リスクを伴います。投資信託の収益分配金と、通貨選択型投資信託の収益/損失に関しては、以下をご確認ください。【本資料に関するご留意事項】