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世界市場見通し:強気を維持

シュローダー グローバル市場見通し

本レポートは2025年11月上旬に英語で作成されたものを11月下旬に日本語に翻訳しています。

毎月世界有数の運用会社であるシュローダーのマルチアセット運用チームによる各金融市場の月次見通しをお届けしています。お客様の投資戦略の策定にぜひお役立てください。

今月のポイント

株式に関しては、割高な銘柄に対しては注視する一方で、堅調な企業収益、FRBの金融緩和、関税の協定が下支えとなり、強気の見通しを維持しております。

社債に関しては、米国投資適格債等、割高感がある一方で、スプレッドの調整を受け、見通しを中立に引き上げております。

資産クラスの見通し

株式 国債 社債 コモディティ
(商品先物)
強気 弱気 中立:対前月での見通しの引き上げ 中立

堅調な企業収益、FRBの金融緩和、関税の協定が下支えとなり、強気の見通しを維持します。一方、上昇銘柄の集中や割高な株価に対しては注視の方針です。

弱気の見通しを維持しています。フェアバリュー・モデルは、国債が依然割高であると示唆しています。米国の個人消費が堅調に推移しており、労働市場の悪化に対する市場の懸念は過度であると考えています。

スプレッドが適度に調整されたことを受け、見通しをタクティカルに中立に引き上げました。但し、米国投資適格債を代表に、依然として割高感は拭えないとの認識を持っています。

全体としては中立の見通しを維持しています。その中、金と産業用金属には引き続き強気ですが、エネルギーについては、供給が需要予測を上回ると見込んでいるため、弱気に転じました。

見通しの表示:強気 中立 弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げを示します。

資産クラス、分類(地域、通貨)毎の見通し

資産クラス 分類 見通し
株式 米国 強気

強気な見通しを維持しています。今後大規模な財政政策が実施されることで、企業収益が支えられ、株式市場に対しても支援材料になるとみています。

欧州 中立

中立の見通しを維持しています。米国や新興国株式のAI分野への過熱感からある程度の分散効果が期待できると考えます。但し、株価にやや割高感があり、ユーロ高が逆風になると考えています。

日本 中立

中立の見通しを維持しています。力強い経済成長や企業改革が進んでいる一方で、海外からの資金流入は国内の買いに比べて依然として限定的です。

アジア
(除く日本)
強気

強気の見通しを維持しています。中国株式は、バリュエーション、投資家心理、ポジショニングが他の地域と比べて過度に悪化しておらず、強気な見方を維持しています。アジア新興国株式についても、株価の割安感、経済成長、金融緩和が支援材料と考えます。

新興国 強気

強気の見通しを維持しています。株価には比較的割安感があり、AI分野への期待感も継続しています。但し、関税に関する不透明感は依然としてリスクとなっています。

資産クラス 分類 見通し
国債 米国 弱気

弱気の見通しを維持しています。市場が過度に利下げを織り込んでいると考えることや、イールドカーブの長期ゾーンでロングポジションが過度に積み上がっていると考えることが同判断の背景です。

欧州 弱気:対前月での見通しの引き下げ

見通しを弱気に引き下げました。ドイツでは2026年に更なる財政支出が予定されていること、バリュエーションが割高と考えること、そして欧州中央銀行(ECB)が追加利下げを見込んでいないことから、利回りが上昇する余地があると考えています。

新興国
(現地通貨建て)
中立

中立の見通しを維持しています。ファンダメンタルズは国ごとに大きく異なっており、投資対象の全体的な魅力は限定的です。

米国インフレ
連動債
中立

中立の見通しを維持しています。但し、2026年はこれまでの利下げや関税の影響により、インフレ上昇リスクがあると見込んでいます。

資産クラス 分類 見通し
投資適格
社債
米国 中立:対前月での見通しの引き上げ

見通しを中立に引き上げました。依然として割高感があり、ブレークイーブンスプレッドもタイトな水準にあります。しかし、企業のファンダメンタルズが堅調である中、最近スプレッドが適度に拡大したことから、中立の評価が妥当と考えています。

欧州 中立

中立の見通しを維持しています。米国と比較して、全体的に信用力が高く、相対的に欧州を選好しています。但し、バリュエーションは依然として割高であることから、中立の見通しとしています。

新興国
(米ドル建て)
中立

中立の見通しを維持しています。最近のマクロ経済環境の改善や需要の増加が見られる点は前向きな一方、バリュエーション妙味が乏しいとみています。

資産クラス 分類 見通し
ハイイールド
社債
米国 中立:対前月での見通しの引き下げ

見通しを中立に引き上げました。但し、これは足元のスプレッドの調整を踏まえたタクティカルな変更です。長期的には一部でリスクが高まっていると見ています。

欧州 強気::対前月での見通しの引き上げ

見通しを強気としました。同資産は、ヘッジ後の利回りが最も魅力的であり、企業のリレバレッジに伴うリスクも最も抑えられているためです。

資産クラス 分類 見通し
コモディティ
(商品先物)
エネルギー 弱気:対前月での見通しの引き下げ

見通しを弱気に引き下げました。原油需要が当面横ばいが見込まれるなか、OPECが夏に増産を決定し世界的な供給過剰が一段と深まるとの懸念が広がったためです。

強気

強気の見通しを維持しています。足元、価格の変動性が高まっているものの、米国債や米ドルへの信認が揺らぐ中で、金のヘッジ効果を期待しています。

産業用金属 強気

強気の見通しを維持しています。供給のひっ迫や中国の政策支援を背景に価格は引き続き上昇基調にあります。

資産クラス 分類 見通し
通貨 米ドル 弱気

弱気の見通しを維持しています。投資家がドルから他資産へ資金を移す動きが継続しており、機関投資家によるドル需要が減少しつつあると考えています。

ユーロ 強気

強気の見通しを維持しています。ECB(欧州中央銀行)の利上げサイクルは終了したと考えています。インフレ率も目標水準にありますが、供給のボトルネックによるインフレ上振れリスクが依然として残っています。

日本円 中立

中立の見通しを維持しています。想定以上の大規模な財政政策が発表された場合、円に下押し圧力がかかる可能性がありますが、市場はすでに織り込みつつあると判断しています。

出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。

本レポートは2025年11月上旬に英語で作成されたものを11月下旬に日本語に翻訳しています。

マネックス証券で取り扱うシュローダーが運用している投資信託

シュローダーはロンドンを本拠地とし、200年以上の歴史を誇る、英国の老舗資産運用グループです。個別企業の調査・分析などのリサーチ力に強みを持つアクティブ運用を中心に、日本株式をはじめ、海外株式・債券、ESG投資、マルチアセット、オルタナティブ投資などのファンドを取り揃えて、日本の投資家の皆さまにグローバルな投資機会を提供しています。

シュローダー・アジアパシフィックESGフォーカス・ファンド(資産成長型)

ノーロード つみたて 100円つみたて NISA成長枠

ファンドの特徴

  • 日本を含むアジアパシフィック諸国の株式を実質的な主要投資対象とします。
  • 株式の銘柄選択にあたっては、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点を加味します。
  • ESGの観点を組み入れた運用アプローチを有するシュローダー・グループが運用を担当します。
  • 実質的外貨建て資産については、原則として為替ヘッジを行いません。

シュローダー日本株式オープン

ノーロードつみたて100円つみたてNISA成長枠

ファンドの特徴

  • わが国の株式を実質的な主要投資対象とし、信託財産の成長を目的として、積極的な運用を行います。
  • TOPIX(東証株価指数、配当込み)をベンチマークとします。

シュローダー・インカムアセット・アロケーション(1年決算型) Aコース(為替ヘッジなし)・Bコース(為替ヘッジあり)

ノーロード つみたて 100円つみたて

ファンドの特徴

マザーファンド受益証券への投資を通じて、実質的に、複数のインカムアセット(世界の高配当株式、債券等)に投資し、市場環境に合わせて機動的に資産配分の調整を行う投資信託証券、および海外の債券等に投資する投資信託証券への投資を行います。
Aコース(為替ヘッジなし)の実質外貨建て資産については、為替ヘッジは行いません。
Bコース(為替ヘッジあり)の実質外貨建て資産については、原則として、為替ヘッジにより米ドルと円との間の為替変動リスクの低減を図ることを基本とします。
運用はファミリーファンド方式で行います。マザーファンドの運用にあたっては、ファンド・オブ・ファンズ形式で行います。

マネックス証券取扱い「シュローダー・インベストメント・マネジメント」のファンド一覧はこちら

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シュローダー/Schrodersとは、シュローダーplcおよびシュローダー・グループに属する同社の子会社および関連会社等を意味します。